月別アーカイブ: 2008年3月

緊張、緊張、昨日、今日

いやはや、ハイテンションでした。
今週はたまたまですが、ご注文が集中してしまい、発送分と配達分のパンと焼き菓子を、昨日今日で焼きました。
もうこれ以上はパンクしてしまうという仕事量だったため、かつてないほど緊張しました。
そのせいか昨日は、配達に出た時にフッと気が抜けて大事な買い物を忘れてしまい、明日の仕事に支障が出るというので、帰り着いてホッとする間もなくとんぼ返りで街までひとっ走りしました。


もう毎回手慣れた仕事になっていても、やはり一回一回気は抜けないですね。
自分ところで売る分だけならまだしも、他所へお願いして販売していただいている分もあり、そちらはもし失敗して納品出来ないと、先方のご商売にも影響が出てしまいますから、余計に気を使います。
順調にはかどっていても、ものをぶつけたりひっくり返したり、ボーっとしている間に焦がしてしまったり、一瞬の油断で台無しになってしまうことは、いつでもあり得ますから、とにかく緊張を緩めるわけには行きません。
そのために、いつも音楽を流しながら作業しているのですが、これがどんな音楽でも良いかというと、そうは行きません。
うっとり聴きほれてしまうようなのはダメだし、しんみりしてしまうのもダメ。
テンポのあるものの方がいいですが、かと言ってあまり騒々しいのもダメ。
そして、日本語で歌う曲も、ついつい歌詞を聞いてしまい、そちらへ頭をとられてしまうのでやはりダメです。
意味の分からない外国語の歌なら気にならずに聴けますが、楽器の演奏だけのものの方が無難です。
そういうわけで、食工房では仕事がはかどる定番があって、一番はバスクのアコーディオン弾きケパ・フンケラ、二番はガリシアのトラッドバンド、ミジャドイロ、それからフィンランドのヴァルティナです。
でもヴァルティナだけは、最近、娘たちは歌詞の意味が分かるようになって来ましたし、お気に入り過ぎて仕事をしながら聴き流せなくなって来ましたので、ちょっと微妙です。
そうそう、それで忘れるところでしたが、この大事な時に息子が外から風邪をもらって来てしまい、感染は免れ得ない状況の中でいっそうピリピリしていました。
でも、体調管理にも気合いを入れていたおかげでしょうか、わずかに変調を感じたものの、今のところ発病しないで済んでいます。
今日は、会津若松市方面への配達も無事終えて、しばしホッとしています。
明日以降が怖い・・・?です。




今日は本当にいいあんばいの一日で、配達の途中すばらしい
ケヤキの大木を見つけましたので、道草して写真を撮りました。

コーヒー焙煎がブーム!?



全くグレーディングされないまま入荷する、
ブラジル・ジョアキン農園産オーガニック
先ず、スクリーンを通します。



次にハンドピックで厳しく選別します。
奥の缶に入っているのが選別済み、
手前のボールは選別下、ロスが21%
にも及ぶのが悩みの種です。




ミディアムローストしたジョアキン
いくら気をつけても、どうしても
炒りムラが出てしまいます。
ロースト後にもハンドピックします。
悩み多きこの豆を使い続けているのは、
風味の良さを評価しているからです。


近頃、コーヒー焙煎に興味を持つ人が多いらしいですね。
趣味でやる人はもちろんですが、仕事として始める人も増えていると聞きます。
私の周辺にも、自分でコーヒーを焙煎して飲んでいる人が何人かいます。
コーヒーは嗜好品ですから、趣味の対象になりやすいし、素人からいきなり開業という冒険も出来ないわけではありません。

その点、他ならぬ私が一番いい例かも知れません。
うまいコーヒーを、安上がりに飲みたいという、その一心で始めたようなものですが、初めっからそこそこに出来て気を良くしたことが、商売にしようと思ったきっかけです。

当然のことながら奥が深かったわけで、もう18年もやっていますが、自分のコーヒーに自信らしきものを持てるようになったのは7~8年経った頃からで、プロを自覚するようになったのは本当に最近のことです。
今では、何軒か他所の喫茶店でも使っていただいていますから、自分の仕事に対する責任という意味でも、プロを自覚しないわけには行かなくなりました。

その18年間を思い出していると、当初、素人に毛が生えた程度の経験しか積んでいない私のコーヒーを、気に入って買ってくださる方がいたというのも驚きですが、コーヒーというものは、そのように懐の深い何でもありの嗜好品の王者だと、改めて思います。
しかし一方で、私が気楽に趣味半分で路上でコーヒー豆を売っている間に、同じ街で、商売をたたんでしまった老舗のコーヒー店もありました。
もちろん、私のコーヒーが影響を与えたなんてことは全くあり得ないことですが、そのお店のおかみさんが、路上で私のコーヒーを飲みながらいろいろと質問して来たことは、今でもよく覚えています。

そして今、コーヒー焙煎が流行っていると聞いて、これは自分のコーヒー商売にとってプラスだろうかマイナスだろうか・・・?と、今度はそんなことを考えている自分に気がつくわけです。

結論から言えば、プラスもマイナスも自分次第だと思っています。
多くの方がコーヒー焙煎を経験し、その面白さや難しさ、また大変さや奥の深さを味わうことにより、コーヒーに対する認識が高まること、そしてそれぞれご自分流のコーヒーへのニーズを持たれるようになることは、少なくともコーヒー業界全体にとって、絶対的プラスであることは確かです。
ただ、私たちコーヒー焙煎を仕事にする者は、今以上に研鑽を積んでレベルを上げないことには、お客さまのニーズに応えられなくなるでしょう。

コーヒーの全体的な需要は伸びているそうです。
私も、幾分なりともその恩恵に与りたいものです。

春の健康管理

春になって暖かさが増して来ると、体の代謝がにわかに活発になります。
秋から冬を過ぎるまで、体は代謝を抑え、エネルギーを蓄える方向に回っています。
ということは、老廃物も幾分一緒に溜まっているということになります。
春になって代謝が盛んになると、そうしたものが一時にあふれ出して来ます。
その結果、いろいろと体に変調を来たすことがあります。
医学的にはどういう見解なのか分かりませんが、マクロ的には、そういうふうに捉えています。


ところで私は子どもの頃、3月から4月にかけて、たいてい風邪のような症状に始まって体調を崩し、一週間から十日間くらい、長い時には半月くらい寝込んでいました。
医者に行って注射を打ってもらったり、薬をもらって飲んでも、どうしてもそのくらいは治りませんでした。
今になって理解出来るのは、当時の私は極端なくらいの偏食で、特に野菜嫌いだったので、血液の状態が良くなかったのだろうということです。


それはそれとして、食べ物が体をつくるという理屈は、どなたも概ね異論はないと思います。
その際、食べ物の良し悪しは、先ず血液に反映されます。
私たちの血液は、10日間くらいのうちに再生更新されて行くそうですから、食生活が変われば、10日後には血液の状態が変わります。
そして私たちの体細胞は、数ヶ月のうちにやはり再生更新されていると言いますから、半年くらい経つと体質そのものも変わって来ます。
昨年、夏の終わりから秋にかかる時期の体の状態が、一年の健康の要だと申し上げましたが、<参照>つまり夏バテした状態で代謝が落ちて行く時期に入り、その後を過ごすと、春を迎える頃に大きく体調を崩すしてしまうことがあるということなのです。
で、春の健康管理の要点は、活発になって行く代謝にのせて、溜まった老廃物を上手に排出することにあります。
食べ物で言うと、動物性食品を減らしつつ、木の芽山菜の類を沢山とり入れ、主食は玄米や黒パンなど繊維質の多いものを心がけます。
一時的に体が痒くなったり、痛くなったり、いろいろ変調が来ることがありますが、水分の補給と適度な運動は忘れないようにします。
暖かい日に、汗ばむくらいの運動は、ぜひとも必要です。
そうやって、夏の暑さを迎えても、活動的に過ごせる下地をつくることが出来ます。


ただし念のために申し上げておきますが、大きな病気をされて後遺症が残っている方、薬の服用で健康管理をなさっている方は、この限りではありません。
あくまでも医者の指示を尊重し、安易な自己判断はしないでください。


ちなみに私の場合、20代で玄米食を始め、その後マクロビオティックに走り、さらにその後自己流の健康食になって、通算35年を経過しますが、病弱な幼少の頃とは違い、おかげさまで今のところ、歯の治療以外医者にかかることなく済んでいます。
そして今、春の訪れとともに、体の中が少し騒がしくなっているのが分かりますが、何とかクリアしていい夏を迎えたいと思っています。

「寒晒しそばまつり」と「福寿草まつり」



3/15現在の沼ノ平地区、福寿草開花の様子
写真提供・役場産業課、佐藤義弘さん


雪国会津山都町に春を告げる二大イベント、「寒晒しそばまつり」と「福寿草まつり」が開催されます。
このところの暖かさで雪融けが進み、国道459号線の冬季通行止め区間も、やっと通行出来るようになりました。
町内の道路も雪はなく、支障なく通行出来ますので、どうぞ安心してお出かけください。
さて、寒晒しそばまつりは、3月22日(土)23(日)の二日間、山都町内の会場にて開かれます。
今、全国的にあちらこちらで、そばで村おこしや町おこしを企画するところが多くなっていますが、山都町はその道では先駆的存在です。
1994年には、日本初の「全国そばサミット」を主催しています。
そしてそのはるか以前から、うまいそばの産地として近郷近在に名を売り続けて来た「山都」の寒晒しそばまつり、まだいらしたことのない方もご常連の方も、ぜひご来場ください。
そして福寿草まつりは、3月23日から4月6日までの期間、沼ノ平地区にて開催されます。
週末毎に、100mの流しそばなど楽しい企画が用意されています。
現在、遊歩道の除雪も完了し、早々と写真撮影に訪れる方もあるとのこと、開花の様子はご覧のとおり。

なお両イベントについては、
会津山都そば協会のホームページ  <こちら>
山都町観光協会のホームページ <こちら>
を併せてご覧ください。






相川地区を、雪解け水で水量を増しつつ流れる一ノ戸川




田んぼも雪解けが始まっています。

  


  本日の食工房
暖かくてお天気が良い日は、やはりご来店くださる方が多くなります。
こんな辺ぴな場所ですから、お出かけの理由はいくつもあった方がいいに決まっていますね。
これからこのあたりは、本当に景色の贅沢を存分に味わえます。
ところで先週末は、私の読み違いでパンを沢山焼かなかったので、あいにく売り切れのところへいらした方も一人や二人ではありませんでした。
大変申し訳のないことで、この場を借りておわび申し上げます。
今週は、金曜日に会津若松市方面へ配達もあり、忙しくなりそうです。
手抜かりのない様、沢山パンを焼いてご来店をお待ちいたします。

それから、いつもお世話になっている「駅カフェ」さんで、週末にカネリプッラ(シナモンロール)を販売していただいています。
おかげさまで好評で、今週は倍量のご注文をいただいています。
クリングラもご要望いただいていますが、両方間に合わせるのが難しいので、今、頭を抱えています。
ここは一つがんばって、今年は娘たちにも給料を払えるように、流れを作りたいと思っています。
どうぞ皆さま、今後とも食工房をよろしくお願いいたします。

一日分の仕事



シールされるのを待っている山の子クッキー




ジンジャークッキーは、一度の作業でこれだけ出来ます。


今日の一日分の仕事です。
プラス、コーヒー焙煎を1㎏分だけやりました。
日によって違いますが、手づくりで出来るのはだいたいこんなものです。
クッキーで2、3種類、マフィンとスコーンなら5、6種類というところです。
最近やればやるほどに、出来具合にこだわりが出て、手数が増える一方です。
だんだん仕事が重くなって来ています。
でもそれは、工夫は楽しいという私の病気みたいなもので、最後には同じことを手数を減らして出来るよう工夫することになりますから、まあいいのです。
大切なのは、独り善がりにならないことですね。
食べてくださる方に、楽しく満足していただくことです。
そのためにも、仕事自体の中に喜びというか、楽しみというか、遊び心を忘れないようにしています。
今日は、<山の子クッキー><ジンジャークッキー>を焼いたのですが、ジンジャークッキーは四角く包丁で切った形の他に、男の子と女の子の抜き型で型抜きしています。
どういうわけか、男の子の抜き型の方が小さくて、二つ並べるとお母さんと坊やみたいで、娘たちも私もちよっと不満です。
型を横に引っ張って膨らまそうとしたら、背が縮んでデブになってしまうし、縦に引っ張るとやせっぽちで貧相になってしまいます。
いつかちょうどいい大きさの抜き型を探しに行こうねと、おしゃべりしながら笑いころげながら作業していました。
そして焼けば焼いたで、今度は焼きムラが出ると、黒人になったとか白人だとか大騒ぎです。
やっぱりちょうどいいのは、私たちのような黄色人種だと言うわけです。
まあでも、全部ピッタリ同じ焼き色というわけには行きません。
色の白いのや黒いの、ちょうどいいのと、いろいろ取り混ぜて詰めています。
この次お求めの際、良くご覧ください。
男女の数も、少しは気をつけています。




最近フィンランド語を勉強している娘たちは、
男の子は「ポイカ」、女の子は「テュット」と言ってます。

画像付きメニュー表が出来ました。

今日、やっと念願の画像付きメニュー表を、食工房のホームページにアップしました。
正確に言うと、まだ一部の品目が載っていませんが、パン全品目と焼き菓子の半分以上をカバーするところまで完成しましたので、後は出来次第足して行くことにして、shokuko menu というページを作りました。
ぜひご覧ください。
食工房のホームページ<こちら>より、リンクバーのshokuko menu をクリックしてお入りください。
そこで苦労話を一つ。
なんと言っても、お見せする画像でその製品の印象が決定づけられますので、先ず写真撮影に一番神経を使いました。
昨年3月に、友人のTさんに撮影をお願いした時の画像と、その時に撮り切れなくて、後々私が作業の合間に撮影したものを使っています。<参照>
そして同じくらい神経を使うのは、画像の調整です。
データサイズは出来るだけ小さくしないと、ページを開くのに時間がかかってしまいます。
かと言って、細かいところまで見ていただくためには大きくせざるを得ません。
カラーバランスやサイズを決定するまでには、何度も試行錯誤しました。
しかしながら、そこが素人の悲しいところで、十分満足な結果には達していません。
今後も手直ししながら、新しい画像に置き換えていくことも考えています。
そして次に、テキスト欄に何を書くかです。
今回は、原材料表示にウェイトを置きましたので、製品特長の説明は割愛しています。
今後、関連記事のブログページにリンクを貼り付けるなどの方法も考えています。
現在のところ、まだ新しいwebツールが公開されていないため、ページ作りは非常に融通の利かない、ストレスの強い作業になっていますが、ここ一ヶ月くらいの間には改善が完了して、ページを刷新する作業に取りかかれると思います。
そういうわけで今のところ、メニュー表からクリックでオーダーフォームへオーダーを入力するというようなシステムを作ることが出来ませんのでご了承願います。
何しろ、無料でドメイン取得と維持管理の便宜に与っているので、Microsoft とのつきあいも、もう少し様子を見ようかなと思っているところです。

  雑貨コーナーよりお知らせ
いつも素敵な洋服を出品してくださっている、Blue Lace のご縁で、酒田市の「ライフショップ・マジョラム」のオーナーさんが手作りした、クルミ殻のピンクッション(針刺し)が入荷しました。
カラフルで楽しくて可愛い針刺しが10点、どれも一つ500円と、お手ごろな価格です。
ご来店の他、通販でもお求めいただけます。
(通販の場合は、送料をご負担ください。)
パンや焼き菓子と一緒のご注文でも大丈夫です。


シマリス食べたい!



レーズンとミックスナッツ入りマフィン
「シマリス君の朝ごはん」
いがらしみきおの漫画「ぼのぼの」
の影響も、実は大いにあるのです。


勘ちがいしないでくださいね。
あの可愛らしいシマリスを食べようというわけではありません。
食工房のマフィン「シマリス君の朝ごはん」を食べたいと言っているのです。
レーズンとミックスナッツが入っていて、砂糖なしの焼き菓子です。
これを初めて焼いたのは、もう21年も前のことになります。
最初は、豆乳も入っていました。
次に牛乳になって、それからどちらも無しになって、現在に至っています。

ところで、お菓子づくりの時、甘みに砂糖を使わない考え方は、自然食あるいはマクロビオティックの世界では、半ば当たり前になっています。
私たちも、子どもが甘い物好きになると、きっと後になって悔むことになると思い、お菓子は元より食生活そのものから、砂糖や甘味品を追放するというところまで行きました。
ちょっと極端だったかも知れませんが、今でも一つ良かったと思うのは、そのおかげで素材の味にとても敏感になったということです。
食品製造を商売にしている今、あの時感覚を磨くことが出来たのは、大きな収穫だったと言えます。
砂糖なしのお菓子づくりは、はっきり申し上げて、制約が多くて大変です。
砂糖の代わりにハチミツを使うことも許されませんし、メイプルシロップでも嫌がる人がいます。
ドライフルーツだけが唯一、甘みの材料として合格というわけです。
レーズンとミックスナッツ入りのマフィンを思いついた時は、私たちの食生活はちょうどそういう状況でした。
でも正直に言って、砂糖なしのお菓子は、それはそれでおいしいと思いましたね。
小麦粉の風味や使った油脂分の品質、その他何でも入れた材料の味がストレートに出て、何と何でつくってあるかすぐに分かります。
おやつに限らず毎日常食しても、何の弊害も起こらない安心感があり、これは子どもに与えるものとしては一番大切なことです。
そのようなわけで、「シマリス」ことレーズンとナッツ入りマフィンは、我が家のおやつの定番でした。

そして時は流れて子ども達も大きくなり、食工房が本格的な商売としてパンやお菓子を造るようになる中で、お菓子は嗜好品という考え方の下に砂糖なしの枠もなくなりました。
あのシュトレンのように、まわりを白砂糖とバターでガッチリ固めたようなものも、一年に一度のプレゼントと思って気持ち良く味わっています。
それでも砂糖なしのお菓子は、妙に懐かしいふるさとのような魅力を持っています。
今日はもうそれがたまらなく恋しくて、「シマリス君の朝ごはん」を半分自分たちのおやつ用として焼きました。
そして10個ばかり包装しないで取り分けました。
今日は焼き立てを食べましたが、一日経ったのもまたおいしいので、明日も楽しめます。
※なお、昨年4月にも関連記事があります。<参照>

このひび割れが、たまりません!



食工房のおすすめ、飯豊山食パンです。


おいしそうでしょ?

このところ少し気温が上がって来ているおかげで、生地の醗酵がスムーズです。
酵母の活力が安定しています。
良く膨らむということは、単にカサが張って見栄えがいいというだけではありません。
それよりも、順調な醗酵は良い風味を生み出します。
こちらの方が大切です。
食工房では、食パンに代表されるいわゆる「食事パン」には、油脂分を入れていませんので、その分ストレートに小麦粉と酵母の風味が出ます。
そしてこの山型食パンの場合、表面に霧吹きしてから窯に入れて焼きますので、焼き上がった後冷めていく間に、フランスパンのようにパリパリと音を立てながらひびが入り、とてもおいしそうに見えます。
実際、この時食べると、皮の部分がとても香ばしくておいしいです。
でもこの後、袋に入れてしばらく経つと、ひび割れは閉じて目立たなくなってしまいます。
皆さんに、この瞬間を召し上がっていただくわけに行かないのが残念ですが、トーストしていただくとこれはこれできっとご満足いただけると思います。
昨日に続いて今日も暖かい一日で、パンはいずれもすべて具合良く醗酵してくれました。
皆さまのご来店をお待ちしております。

コーヒーには生クリームを



おすすめ出来るのは、
乳脂肪分48%の純生クリームのみです。



品質表示をよくご覧になってお求めになることです。


本当においしいコーヒーは、ブラックで味わっていただきたいところですが、クリームを入れると、これはこれでまた違った良さがあります。
私は、いつものコーヒータイムに飲むコーヒーには、生クリームを少し入れます。
コーヒーには生クリームを、これがベストマッチです。
カフェ・オ・レやカフェ・ラ・テのように、深炒りコーヒーを牛乳ベースで飲むものは別にして、普通のコーヒーなら、生クリームをおすすめします。
それで一つご注意申し上げたいのは、よく見かけるポーションタイプ(一回分個包装)のクリームは、ほとんどが植物油を乳化剤で乳化し、香料で香りを付けただけのものだということです。
はっきり申し上げて、これではコーヒーにただの油をたらし込んで飲むようなもので、コーヒーの風味を壊してしまうだけですから、おすすめ出来ません。
入れない方がましです。
稀に、乳脂肪ベースの製品もありますが、乳化安定剤や増粘剤など添加物が入っていますから、やっぱり「生クリーム」ということになります。
ちょっとお値段が高いとは言え、少しあれば足りるものですし、せっかくのコーヒーの風味を壊すことなく、また別な味わいをプラスしてくれるのは生クリームだけです。
ついでですから、お砂糖についても少し申し上げましょう。
ブラックコーヒーを飲みなれている方なら、とくに甘みを付けたいと思うことはないでしょう。
砂糖が欲しくなるのは、一つにはそのコーヒーが不味い時、ということもあるのは確かですね。
そうかと言って、カフェ・ラ・テなんかは、思いっ切り甘い方がおいしいし、ウィンナーコーヒーも甘くした方がおいしいし、体も温まります。
クリームにしろ、砂糖にしろ、嗜好品の王者たるコーヒーとの付き合いに限っては、こうでなくてはならないという決まりはありません。
それでも、コーヒーには生クリームを、と申し上げたい私です。

  フィンランドの世界一ネタ
以前にも、国民一人当たりのコーヒー消費量が世界一の国、とご紹介申し上げたフィンランド。
先日、ある新聞のコラムに、そのことが取り上げられていました。
そして面白かったのは、子どもの学力世界一でも知られるフィンランドで、学力のことでやっきになっているなんて話しは聞いたこともないのに、コーヒーの消費量が世界第二位になった時は、世界一を取り戻さんと、皆さんの鼻息が荒くなっていたそうです。
いやぁ、変な国なんて言っては失礼ですね。
面白そうな国フィンランド、私は、益々興味がつのって来ます。