日別アーカイブ: 2009年3月15日

土佐に酒あり、「桂月」


古いレンガ造りの煙突をそのまま
残した趣のある外観です。
時々マスコミの取材を受けるそうです。


土佐の高知と言えば、酒豪の地と覚えられてしまっているみたいで、飲めない私は何かと言うと肩身の狭いと言うか、ちぐはぐな感覚にいつも戸惑っています。
しかしながら確かに土佐は、有数の酒どころではあります。
私の生まれ故郷、高知県土佐郡土佐町にも造り酒屋が一軒あって、土佐酒造「桂月」という商標で売り出しています。
実は、私が帰郷の折に必ずお世話になる同級生の親戚がこの酒屋というわけで、今回ちよっとお願いして見学方々お話を伺って来ました。
私、酒は飲めなくても、酒造りには並々ならぬ興味を持っています。
何しろ、パン種を醗酵させるプロセスは、酒造りと全く同じと言って良いほど似ているからです。


ところで「桂月」の名の由来の一つは、明治の文人大町桂月にあります。
この人、今で言うなら椎名誠といったところでしょうか。
旅を日常とし、歌を詠み詩や日記をつづり、絵も描いています。
昔から、酒と芸術はどこかで結びついているようで、芸術家はよく飲み、酒屋は風流を嗜んで芸術家を大切にしたのですね。
考えてみると酒もまたコーヒーと肩を並べる嗜好品の雄であり、酒を造ることにも、酒を売ることにも、何か創造的かつ感覚的な要素が必要とされるのですね。
私などは、酒造り自体がアートだと思っています。
いつも、アイディアやユーモアに富んだ感覚が要求される仕事をしているからこそ、芸術に対して親近感や理解が生まれるのだと思います。



歴史を感じる古い酒蔵の入り口にかけられた
「桂月館」の表札



これが大町桂月さん。
なかなかの伊達男じゃないですか。
これがまた物凄い健脚で、高い山も
物ともせず闊歩したとか・・・。


お邪魔して早速案内していただいたのが、古い酒蔵を改装して大町桂月の資料を沢山展示してある「桂月館」です。
ここには、価値ある資料が沢山所蔵されています。
その昔、桂月存命の頃、直接交流があったことはもちろんですが、現在の社長も、桂月が足跡を標し後に碑が建てられた場所を訪ね歩いて写真に収め、後世に残せる資料づくりに力を尽くしています。
興味深くまた面白いお話しは、見学に行けばどなたでも聞くことが出来ます。
この方面にお出かけの機会がある方、ぜひ土佐酒造「桂月館」へお立ち寄りください。



こちら純米吟醸
楽しみです。



おしゃれな雰囲気の柚子酒
早速封切りして味わってみました。


さて帰り際、お土産にいただいたのがこちら。
私が自然食志向であることを承知で気を利かせてくださったのか、純米酒と最近売り出し中の新製品柚子酒です。
飲めないと言っても、一口も飲めないわけではありませんし、むしろおいしい酒の味は分かると思っていますから、ありがたくいただいて持って帰って来ました。
純米の方は、何か目出度いことやうれしいことがあった時に、その場に居合わせた方々と共に味わおうかなと思っている次第。
柚子酒の方は、興味が勝って早速封切りしました。
柚子の香りと日本酒・・・どんな相性なのかと思いましたが、決して悪くないですね。
柚子も酒も純粋な日本の産物ですが、この柚子酒は妙に洒落ていて味も香りも洋風、カクテルの材料にも好適です。
炭酸で割って飲むのもよろしいかと。



炭酸割りまたはビアカクテル(ピルスナーあたりがよろしいかも)でどうぞ。


ちなみに土佐酒造へご用の方、先ずはホームページ<こちら>をご覧ください。
ただし、事務方担当はIT堪能ではないので、ご注文やお問い合わせはお電話またはFAXの方がありがたいそうです。