オーガニックコーヒーの価値


ペルー産・コチャパンパの
入っていた麻袋



そしてこの麻袋はインド製
インドからペルーへ、そして日本へ・・・。
コーヒー商売は、国際的な関わりによって
成り立っていることを、意識させられます。


コーヒーも農作物である以上、近代的な栽培環境では、当然のごとく化学肥料や農薬が使用されています。
そして一方、ここ20年余り前くらいから、他の野菜果物などと同じように、コーヒーの世界でも無農薬有機栽培(最近では「オーガニック」で通用するようになっています。)のものが出回るようになりました。
食品としての安全性のために、農作業の安全のために、地力を浪費しないために、また自然環境そのもののために、無農薬有機栽培であることは、大変意義深いことです。
これまでずっと、コーヒー生産国と消費国の間には、大きな文明の格差、経済の格差があって、強い立場の消費国側は、コーヒー豆は安く買い、化学肥料や農薬、農業機械などは高く売って、貿易の往復で利益を吸い上げ、生産国から言ってみれば搾取していたわけです。
そこへ、そうした不公平は本来あるべきでないとする考え方から、フェアトレード(公正貿易)が提唱されるようになりました。 <参照記事>
生産者の生活や人権を保障するために、市場に頼らず独自のルートで高価格(ある意味、正当な価格)で買い入れ、必要な機材の導入を支援し、直接販売で消費者にもメリットを提供するための取り組みです。
無農薬有機栽培であることは、化学肥料や農薬を購入する必要がないわけですし、有機肥料なら自分たちで作れるのですから、余計な経済的負担を背負わなくて済みます。
また、無農薬有機栽培つまり「オーガニック」は、一般品と差別化するための手段にもなります。
そんな理由から、フェアトレードは当初からオーガニック志向でスタートしています。
現在、日本でも、いろいろな団体や個人が活動していて、食工房では第三世界ショップ(NPO法人)とカフェマヤ(個人経営企業)から、フェアトレード・オーガニックのコーヒー豆を仕入れています。
最近では、こうした動きを感知してでしょうか、コーヒー業界でもオーガニック豆を販売するようになっています。
いずれにしても、コーヒーを取り扱っていると、否応なく国際情勢を意識しないではいられなくなりますね。
「オーガニックコーヒー」の一言からも、いろいろな状況が見え隠れしていて、私たちは単に、コーヒーの価値だけを買っているのではないということを思わずにはいられません。
<第三世界ショップ>

<カフェマヤ>


  半径50メートルの楽しみ
ナナオ サカキの詩ではありませんが、「半径50メートル 花をさがして歩き回るよ。」というわけで、家のすぐ裏の土手に見つけた二つの花です。




ショウジョウバカマ



ヤマエンゴサク


人の手で丹精されたものも良いけれど、私は野に咲く花が好きです。