方言は歌のように

皆さますでにご存じのとおり、今年のNHK大河ドラマは「八重の桜」ですね。
新撰組以来また会津に脚光が当たっています。

それで、ドラマの中で度々聞かれる会津弁ですが、こちら会津の地元の方々に言わせると、「何か違う。あれは会津弁ではない。あんな言い方はしない・・・等々」どうも評判が良くありません。
私からすると、結構よく再現出来てるんじゃない?と思うのですが、生粋の会津人には違って聞こえるらしいのです。

それで先日、ドラマの中で土佐藩士の乾退助(後の板垣退助)が登場して、土佐弁で何やら喋りましたね。
あの瞬間、私は「それ、違う!」と呟いていました。
生粋の土佐人なら分かるその違いとは、つまりイントネーションなんですね。
役者さんにしてみれば、結構うまく出来たおつもりかも知れませんが、やはり違うんですよ・・・、これが。

喋り言葉というのは歌と同じで、セリフがイントネーションに乗って初めて形になるものなのですね。
ですから、歌詞が間違っていなくても、旋律が正しくなければ違う歌になってしまうのと同じように、どこか一つでも音程が外れるともう土佐弁には聞こえないのですね。
多分、会津の方が感じる違いも、私の土佐弁に対する違和感と同じなのではないかと想像します。

やはり方言は歌のように、言い回しとイントネーションの両方が正確じゃないと、それらしく聞こえませんね。
例えば、歌の上手な音感の鋭い役者さんなら、正確な方言で演じることが出来たりするのでしょうか・・・?
方言…、奥が深いです。