今年の小麦事情

小麦

2013年6月・小麦色の季節

食工房では、2008年から地元山都町沼ノ平地区の農家さんに小麦の作付けをお願いし、この小麦を全粒粉に自家製粉して使って来ました。
これまでの経過は、もう何度もこのブログでご報告しておりますので省きますが、本年度産つまり昨年種をまいたものの出来が良くなく、加えて猿による被害が発生したため、収穫出来たのは種取り分がやっとという状況でした。

もうお一人、同じ山都町内の別の地区の有機農家、百姓市の仲間でもある大江さんの小麦を打診しましたが、こちらも不作で在庫なしとのこと。
本年産の地元産小麦は、これで望みが断たれました。

それでも不幸中の幸いと言うか、大江さん作の2010年度産小麦が残っており、これを全量譲っていただけることになりました。
収穫直後から1年間は山都町営の雪室で、その後は自宅の低温倉庫で保管していましたので、状態は申し分ありません。
現在すでに使用しています。

問題は、これが無くなった後どうするか?ですが、今のところ当てはありません。
地域の自前の小麦でパンを造る、それは、地域の食糧自給を考える上でとても良いテーマだと思っているのですが、そんなに簡単には行きませんね。

でも、今度から大江さんも本気で協力してくださる流れになりましたので、沼ノ平の農家さんと併せて、小麦の地元自給への道が一歩前進かも知れません。
小麦の供給量が増えれば、食工房だけでは使い切れませんので、他のパン屋さんに、あるいは製麺など他の用途に、需要を増やす取り組みも可能になります。

震災で躓いたままになっている「飯豊小麦プロジェクト」、ぜひとも再開したいものです。
今年から、我が家の畑の一角にも、ライ麦や小麦を一畝ずつでも植えて、デモンストレーションしようと思っています。