小豆、集まる

去年の秋、近所の農家のおばあちゃんに小豆を分けてもらいました。
で、その小豆であんこをつくって、あんパンにしています。(現在製造中の”漉乃あん丸”)
あんまりおいしいので、もっと小豆が欲しいと思って聞いて見ましたが、もう無いと言われて残念に思っていたのです。

そうしたら最近になってその話しが広まったらしく、あちこちから家に小豆があるから分けるよという話しが舞い込みました。
そこで早速お願いして、分けてもらいました。

どの小豆も皆きれいに選別され洗ってあって、それは見事なものです。
今日、お話を聞いていて、実はどこの農家も、小豆は必ず作っているのだということが分かりました。

お正月、お彼岸、その他何か行事があれば赤飯を炊いたり団子を作ったり・・・、小豆は年中使うのですね。
ですから、少しずつでも自家用として作っているわけです。
自家用が前提ですから売ることは考えていなくて、ですから、お金はいらないと言われて逆に困ることもありました。

そこで思ったのですね。
余った時はブン投げるしかない・・・なんて言っているのですから、これを少しずつでも集めて、あんパンに使いきれない分は食工房で脱酸素包装して、例えば百姓市で売ればいいってことですね。
そして正当な代償を差し上げれば、小遣い稼ぎくらいにはなるでしょう。

こんな風に、細々と拾って行けば収入になる材料が、農村には沢山あるものです。
本当の地域起こしって、こんなところからコツコツと積み上げて行って、何十年も経ってやっと大きな成果が見えて来るものなのではないかと、私は思います。
こうして小豆でご縁が出来ましたから、次は何にしようか?と早くも頭が回りだした私です。

自分の仕事は何のためにやっているのか!?もちろん人に喜んでもらうためですね。
パンを買ってくださるお客さまはもちろんですが、地域の農家さんにもチャネルがつながりそうです。
うれしいです。