精麦機を導入して、改めて分かったこと

精麦機

左側が精麦機本体、右側はフスマを回収するための集塵装置


精麦機

これが精麦機です。
ライ麦10kg.をセットしたところ


精麦機

精麦中、麦は左から右に向かって動いて(循環して)います。


ライ麦

精麦機にかける前の状態


ライ麦

精麦機にかけた後の状態
オブラートのような薄い皮が一層剥けているのが分かります。

喜多方市の支援事業の補助金がいただけることになり、精麦機の導入が実現しました。
機械の設置が完了しましたので、早速ライ麦などの精麦テストをしています。

これまでもライ麦や小麦を、自家で全粒粉に挽いて使用して来ましたが、その際一番の課題だったのが、状態の悪い穀粒を如何にして除くかということでした。

様々な異物が混入していたり、カビが発生しているもの、穂発芽したもの、未熟粒、そして麦角菌汚染粒、これらを目視で手選別していました。
それから精米機にかけて擦り合わせることにより、いくらかでもクリーニングして、それからやっと製粉機にかけていたのです。

そして今回、精麦機を使ってみて改めて分かったこと、それは製粉前のクリーニングの重要性です。

製粉して使う麦類は、基本的に水洗いはしませんから、畑で収穫されたままの状態です。
土埃やその他のゴミなどが付着していることもあれば、カビが発生していることもあります。
また未熟粒や穂発芽粒、そして稀に麦角菌汚染粒も発見されます。

精麦機は、金剛砂の砥石で麦粒の表面を削ります。
この時、埃やゴミも一緒に取り除かれます。

状態の悪い粒は、削られながら同時に擦り潰されて取り除かれます。
精麦部には、集塵機から配管が繋がっていて、強力な吸引力でフスマ(表皮)と一緒にそれらを回収します。

精麦された麦粒は、表面を薄く削られていますが、まだまだ表皮のほとんどは残っていて、製粉すれば全粒粉として申し分ありません。
そして、時間をかけて精麦度を上げれば、精白された白い胚乳部分を磨き出すことも出来ますので、これまでは出来なかった精白された粉も挽けるようになります。

あと一番楽しみにしているのは、別名古代小麦とも呼ばれているスペルト小麦を、自前で収穫して使えるようになることです。
いろいろな麦を、その性質を生かし使いこなして、おいしい、ちょっと珍しい、そして体に良い、食工房テイストのパンづくりを実現して行きます。
どうぞ、お楽しみに。