お口の健康度、咀嚼能力

近頃は、高齢者そして要介護者の増加に伴い、食品の食べやすさが重要視されるようになっているらしいですね。

私の母も、亡くなるまでの数年間、噛む力、呑み込む力がどんどん弱くなり、私たちが噛みしめることをむしろ楽しみつつ味わい深さを楽しむようなことは、もう望みようもない状態でした。

まあそこまで極端な例ではなくても、最近の食品の好ましい性質のいくつかの中には、口溶けの良さとか、喉ごしの良さとか、サクサク感とか、ジューシーとか、いろいろありますが、どれもいわゆる食べやすさに通じる性質です。

そこへ行くと、食工房のパンなど、大方正反対です。
まず口に入れれば、口の中の水分を取られます。
しっかり噛んで唾液を出さなくては、喉を通りません。

その代わり、噛みしめているうちに、味わい深さと満足感を得られると思います。
お口の健康度とでも言ったら良いのでしょうか、つまり咀嚼能力のことですが、これを計るバロメーターになりますね。
例えば、堅焼き黒パンをそのままかじっておいしく召し上がれるなら、咀嚼能力90点以上とか・・・。

かく言う私も、65歳以上で高齢者の仲間に入っていますが、差し当たり80点くらいの咀嚼能力は残っているだろうかと思えます。
でも、若い頃に比べると、落ちたなぁ・・・と実感することも多くなって来ました。
食事には、しっかり時間をかける必要を感じるこの頃です。
皆さまは、いかがですか。