お天気が味方に

麦ラボ

1人で20人分の仕事をするコンバイン。
ものすごい埃が舞うので、マスクは必須。
藁を切り刻んで排出するカッターが付いていましたが、スペルト小麦の藁は特別硬くしかも少し湿っていたため、刻むことが出来ませんでした。

今日は、曇り空の一日になるとの予報でしたが、午前中は晴れ間があり日差しもありました。
気温も上がり、麦畑は昨日に比べて格段に乾燥していました。

明日以降また不安定でその先はしばらく雨がち、しかも台風の影響もありそうとのこと、今日を逃したらスペルト小麦を刈るチャンスはもう無いということで、午後から刈り取り作業にかかりました。

実のところ午前中は、機械(コンバイン)の掃除に手を焼いていました。

昨日までライ麦の脱穀作業でしたから、機械の中はライ麦のノゲや空になった穂や茎などがギッチリ詰まっていました。
マニュアルを見ながら外せるパーツはすべて外して、空気圧で詰まったゴミを吹き飛ばしました。

これを徹底的にやらないと、機械の調子も悪くなりますし、残っているライ麦粒が後に作業するスペルト小麦に混ざってしまいます。
種類の違う穀物を幾つも作るのは、実は見えないところで大変な手間がかかるのです。

たいていの米農家さんはそれが嫌で、モチ米でさえ敬遠するほどです。
麦なんかとんでもない!のですね。

うちは米は作りませんので麦だけですが、種類の違う麦を3種類以上作付けしていますから、手間のかかる機械の清掃を最低3回やらなくてはならないというわけです。
でも、手で刈って足踏み脱穀機で脱穀して唐箕で選別していた昔のことを思えば、はるかに楽で効率的なのですから、掃除に時間がかかるくらいで文句を言っていたらどうにもなりません。

それに、そうやって頻繁に機械の中を開けるので、不具合があればすぐに発見することも出来ます。
結果的には、調子良く動いてしかも寿命も延びることになります。

さて、整備も終わったコンバインを圃場に移動して作業開始しました。
刈りながら同時に脱穀もしてしまうコンバインという機械は、まったく凄いですね。

その作業の速さに感激しましたが、ふと見ると取り込んでいるはずの麦粒が大量にこぼれています。
コンバインが走行した後ろには、まるでわざわざ種まきしたように麦がバラまかれているではありませんか!
驚くやらガッカリするやらで、頭を抱えてしまいました。

ところが、上の娘の「まるで底が抜けているみたいだね~」の一言に、我に返りました。
そう言えば・・・、下回りを点検して目が点になりました。
清掃のために開けた蓋が、二箇所閉まっていないではありませんか!

実はこれを閉める前に昼食に呼ばれて、あとに回したのがいけませんでした。
忘れちゃうんですよ。
これが・・・、歳なんですね。

その蓋をしっかり閉めて作業再開。
あとは問題なくあっという間に、圃場に残っていた麦は一本残らず無くなりました。

そして後片付けも終わった夕方になって雨が降り出すという、全く際どいタイミングでした。
でも終わっていて良かった!
今日は、お天気が味方してくれました。