猿の行方

この前、中島地区に猿の群れが出没し、近所のおばあちゃんの畑が酷く荒らされ、食工房の畑のかぼちゃにも被害が出たことを報告していますが、ここ数日猿の気配は無く、落ち着いています。

猿はどこへ行ったのでしょう?
実は、それが把握出来ています。

と言うのは、喜多方市の獣害対策事業の一環として、猿の群れの中の一匹を捕獲し発信器を装着して放しているのです。

喜多方市内に存在するとされるいくつかの群れの内、現在4つの群れが電波探知によって行動を補足されています。
その位置情報を、一日一回、喜多方市のホームページに公開するようになりました。
アクセスすれば、グーグルマップ上に猿のアイコンが表示されて、その日猿がどこにいたか知ることが出来ます。

この情報と実際の目撃情報を照合すると、猿の群れの行動範囲や先々の予測が出来る可能性があるのですね。
これは、とても良い取り組みです。
今度から、私が発信している獣害対策マップにも、電波探知による猿の位置情報をコピーして表示していますので、ご覧になって見てください。

で、良い取り組みではあるのですが、ただ一つ大きな問題があって、市の事業であるだけに調査は平日のみ、土日と祝祭日は情報が得られません。

猿に休みは無いのに・・・、この前被害が出たのも月曜日で、最低一日前(日曜日)の情報があれば防ぐことが出来ただろうと思うと、何とも悔しい話です。

今のシステムは、車で移動しながら二ヶ所以上の地点で発信機の電波を受信し、発信源を特定する方法です。
早々に、GPS発信機に付け替えて、リアルタイムで私たち市民も直接位置情報を得られるようにしてもらえれば、猿の被害はほぼ完全に防ぐことが出来ると思っています。

電気柵やネットで囲うのも一つの対策になりますが、第一に大変な手間暇と経済的負担を伴います。
また、それだけでは十分ではありません。

やはり、猿の行動に直接介入して、群を人里から遠ざけるよう圧力をかけ続ける必要があります。
そのためにも、位置情報をリアルタイムに捕捉することが欠かせません。

例えは、猿の群れが出没する前に先回りして待ち伏せして、追い払いをかけることなどが出来れば、猿はその場所をとても手強い敵がいる場所と認識するようになって、容易に近づけなくなるはずです。

今や、人の作った農作物に依存して数を増やしている野生の猿たちの状況が、とても健全だとは言い難く、ぜひとも我々の賢明な対応で元に戻さなくてはなりません。