一週間が早いです

何だか慌ただしく時間だけが過ぎて行きます。
もう早やくも明日と明後日は定休日です。

でも、ちょっと一息・・・はついていられません。
これからも安全に食工房の仕事を続けて行くために、徹底した熊対策を敷く必要があります。

だって、発酵中の酵母種やパン生地の匂いは、この上もなく熊の食欲をそそる匂いですから。
一度でも味見されたら、もうここで仕事を続けることは出来なくなります。
ですから、毎日緊張しています。

高野の旧店舗の時だって、本当はけっこう危なかったはずですが、私たちの方にその認識が欠けていたので、知らぬが仏で呑気なものでした。
それに熊の方だって、今よりは人に対して警戒心があったような気がします。

それが最近では、熊の質が悪くなったと言うか、人の存在を気にしなくなっていますね。
欲しいものを見つけたら、人が居ようが居まいが気にせずに自分の獲物にしようと近づいて来ます。

今日も、道路沿いの柿の木に大きな熊棚が出来ているを見つけました。
激しく枝を折られたその様子を見ると、欲しいものを手に入れる時の強引さがよく分かります。
それが分かったから、本当に怖いのです。

だから、頭を使わなくてはなりません。
力づくで敵うわけはありませんから。

熊に、食工房を、あそこは、あの人たちは、実は危険かも知れない・・・と、勘違いさせる作戦を考えなくてはなりません。
そのために、危険な賭けに出なくてはならない時もあるわけですが、実はそうやって人類は獣たちを騙して、自らの安全保障を勝ち取って来たのです。
そしてそれも、何かこれさえあればという決定的な方法があるわけではなく、いろいろな場面でいろいろな方法を用いて獣たちに勝利する方法を試してきたというのが、人類の生存の歴史です。

今の世に生きる私やカミさんや娘たちには、本当に乏しい経験と知識しかありませんが、その代わり例えばセンサーライトやトレイルカメラがあるし、インタ―ネットによる情報収集で学ぶことも出来るし、短い間でしたが山暮らしの経験も積んだし、それらをつなぎ合わせて何とか役に立てようとしています。

どこまで太刀打ちできるか分かりませんが、命懸けてやるしかないですね。
と言うか、生きるってことは、本来そういうものだと思うようになりました。

さて明日はどんな一日に・・・。