日別アーカイブ: 2021年4月15日

パンの風味が変わって来た!

最近、食工房のパンの風味が、以前とは少し違ってきていることにお気づきの方がいらっしゃるかも知れません。

昨年までの食工房のパンは、その時々によってバラつきはありますが多少の酸味が伴う傾向がありました。
自家培養酵母では、乳酸菌の関与は自然なもので排除することはとても難しいからです。

逆に、微妙な酸味が特徴となって味わい深さに繋がることもありますから、一概に悪いものとは思っていませんでした。
しかし、菓子パンなどは酸味が無い方が良く、本当はスッキリとした酵母だけの風味を出したかったのですね。

実は今年になってから、酵母の培養時の管理の仕方を少し変えています。
これにより、今までよりずっと酸味が少ない状態を維持することが出来るようになりました。

そうなって見て改めて分かったことですが、やはりパンには酸味がない方が好ましいということです。

プンパニッケルのような酸味が身上のパンでも、酸味は少しある程度で良く、強過ぎる酸味はかえってライ麦の風味を壊してしまうということも分かりました。
ですから、ザワータイクの状態も今までとは同じではありません。

乳酸菌を完全にコントロール下に置くことが、自家培養酵母の一番の課題です。
いずれ顕微鏡を手に入れて、菌体の姿をこの目で確かめてみたいと思っています。

そして、酸味不要のパンには、乳酸菌のいない自家培養酵母を使えるところまでたどり着きたいと思っています。
もうそう遠くない将来、その手法を会得出来ると思っています。