獣害対策を通して、いろいろな事を学んでいる

山間の暮らしは、獣たちとの付き合いが日常茶飯です。
クマ、サル、イノシシ、カモシカ、シカ、キツネ、タヌキ、ハクビシン、アナグマ、その他にもまだまだいます。

これらの獣たちの多くが、農作物に害を及ぼします。
また、私たちの暮らしそのものにも、様々な影響を及ぼします。
クマやイノシシなどの大型獣は、遭遇した場合はこちらの生命に危険が及ぶこともあります。

そんな状況ですから、当然いつも対策を迫られています。
初めのうちは、何でそんな面倒な事を思ったものですが、獣たちとの付き合いが長くなるに連れ、いろいろな事を学んでいます。

昨年、イノシシに散々泣かされたことは記憶に新しいのですが、そこで今年は早いうちから警戒していました。
しかし、今までのところ、この中島地区にはイノシシは出没していません。

川を挟んだ向こう側には出没しているので、川を渡って来てもおかしくないのです。
雪融けで水量が多かった時はそれが理由だと思っていましたが、水量が落ち着いてからも来ないので、何故だろう・・・?と思っていました。

でも、その訳が分かりました。
春はイノシシの出産の時期で、授乳期間中に遠出をしない(出来ない)のは当然のことでした。
増してや川を渡ってこちら側にやって来ることは無かったわけです。

と言うことは、逆に、こちらのエリアには定住しているイノシシはいなかったということになります。
昨年の対策は、それなりに効果を上げていたということですね。
イノシシ的にみれば、ここは子育てをするのに安全な場所ではないと判断したということですから。

しかし、これから先は油断は出来ません。
もうすでに近隣では被害が出始めていて、植えたばかりのじゃがいもを掘り返されるという被害も聞き及んでいます。

ま、今年は地域全体を電気柵で囲いましたから、イノシシの奴らはやって来るなり、がっかりするはずです。

とにかく、そうやって徹底的に嫌がられるようにしていくことです。
クマに対しても、サルに対しても、それぞれ相手に通じる作戦を立てて実行して行くことですね。

そのためには、獣たちの生態に詳しくなることが何より必須です。
実は、そういう勉強は、大きな楽しみでもあると分かって来ました。

この先何があっても、山間の暮らしが嫌になるということはなさそうです。