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ゼレンスキー大統領、730日目の演説

昨日2月24日、ウクライナではロシアが最初に乗り込んで来たキーウ州ホストメリにおいて、ウクライナのゼレンスキー大統領はじめ支援各国の要人たちが一堂に会し、それぞれにこの侵略戦争に立ち向かう決意を述べました。
中でもゼレンスキー大統領の演説には心打たれるものがありましたので、全文(和訳)を紹介しておきます。

★参照元 UKRINFORM(ウクルインホルム)


私は今、ホストメリにいる。

ここから、「3日間のキーウとウクライナの制圧」なるものが始まるはずだった。そのことは1行で語ることができよう。2年前、私たちはここで敵の空挺部隊を攻撃で迎え、その2年後、私たちはここで友人たち、パートナーたちと会っている。

G7議長のジョルジャ・メローニ伊首相、ジャスティン・トルドー加首相、ウルスラ・フォンデアライエン欧州委員会委員長、欧州理事会議長のアレクサンダー・ドゥ=クロー・ベルギー首相。そして、これが私たちが2年間通った道とその時と今の「2月24日」の間の違いを象徴的かつ雄弁に描写している。

ご存知だろう。今日、一人一人のウクライナ人が無意識に「あの日」を思い出している。そして、一人一人に自分独自の「2月24日」がある。あの日の独特な記憶。どのように目を覚ましたか、誰が最初に「どうしてる?」と書いたのか、誰に最初に電話をかけたのか、誰を最初の強く抱きしめたのか、最も近しい人には最初に何と言ったのか。そして最も大切なことは「その後あなたは何をしたのか」。

何百万の様々なストーリーがあるが、しかし、多くの人に似たエピソードがある。それは、様々な年齢の、様々な職業の、様々な地域のウクライナ人が下した選択だ。そして、その選択は、まず軍事委員会へ続く行列の中で人々を団結させ、その後は、1つの前線の塹壕で団結させた。国を守るために。そして、国内で働くために残った者も、出国したが、後で戻ってきた者も(団結した)。

そうして、もう2年だ。私たちは、730日分、勝利に近付いた。ある者は、勝利がいつ実現するかを述べてくれるような賢者を待っている。何百万人のウクライナ人は、単に「コブザール」(編集注:詩人タラス・シェウチェンコの詩集)の言葉を覚えている。「戦え、さすれば勝たん!」そして、献身と勇気でそれを730日間実践しているのだ。彼らは、東部、南部、北部、私たちの戦士が戦うあらゆる方面で強くなっている。彼らは、全ての人々の町や村の抵抗となっている。そして今日、私たちの一人一人が身内に電話する。親しい人の声を聞き、互いに待ち望んでいるものの実現の祈念を伝える。そして、今日、私たち一人一人に、残念ながら、何も言うことのできない人がいる。哀悼を捧げる相手がいる。そして、皆が一緒に、頭を下げる。痛みの730日間。

しかし、同時に、願いの730日間でもある。戦争のはじめには私たち皆に異なるストーリーがあったが、しかし、この戦争の終幕は一つ、勝利でなければならないという、最高の正義への願い。この2年間のあらゆることを思い出しながら、他の形はありえなかったと理解している。ウクライナ人がすでに実現したことを思い出しながら、私たちは必ず実現できることを知る。私たちはできる。私たちは成功する。そして、ここ、この場所で、最もよく理解するのだ。金属は耐えられないかもしれないが、しかし、ウクライナ人は耐えられる。飛行機は燃やせるかもしれないが、夢(編集注:ウクライナ語で「ムリーヤ」)を壊すことはできないと。730日間私たちの一人一人が共に眠り、共に目を覚ました夢。あなたが抱えて眠った夢。私たち皆が。私たち国民皆が。全てのウクライナ人が。

最初の3日間を耐え抜いた民。そして、4日目にも倒れなかった民。5日目を戦い抜いた民。その後、ひと月。そして、6か月。そして、今や2年だ。自由を巡る戦い。信じられない人々の英雄的な命を巡る戦い。呼びかけで、私は常に、こう呼んできた。「偉大な国の偉大な民よ」と。

私は、一人一人を信じられないほど誇っている。私は、一人一人に感動している。一人一人を信じている。まともな人なら誰だろうと、戦争が終わって欲しいと思っている。しかし、私たちのウクライナ自体を終わらせてしまうことは、誰も認めはしない。

だからこそ、「終戦」という言葉に、私たちは「私たちの条件での」を付け足す。だからこそ、「平和」という言葉の隣には、常に「公正な」という言葉が響く。だからこそ、未来の歴史では「ウクライナ」という言葉のそばには常に、「独立」という言葉があり続けるのだ。そのことのために戦っている。もう私たちの人生は730日だ。そして、私たちは勝利する、人生の最善の日に。

私は、戦士たち皆に感謝している。私たちの民に感謝している。私たちと真実と一緒に立ってくれている世界の全ての人に感謝している。


ロシアとウクライナ、どちらに正義があるのか、何故ウクライナが勝利すべきなのか、私は分かっているつもりです。
ウクライナを一人で立たせてはいけません。
支援を続けます。

ウクライナ戦争2年

2年経ってしまいましたね。
長引くと思ってはいましたが・・・。

私は、ずっと支援するつもりですからいいのですが、当のウクライナの人々、世界のあちこちに避難している人々の気持ちを思うと、とても正気ではいられません。

悪いのはロシアです。

ここに来て、アメリカの支援が滞ることになり、戦線はロシア有利に傾き大変なことになりそうです。

欧州各国は逆に火が点いたようで、支援の強化を表明する国がほとんどですが、タイミング的にいかにも遅すぎたと言わざるを得ません。

それよりも、この戦争の意味するところ、その結果が及ぼす影響の大きさに、世界はもっと気づかなくてはなりません。
我が日本はその筆頭とも言うべき地政学上の急所に位置する国ですから、ウクライナの戦況の如何は、後々我が国の安全保障に大きく関わって来ることは間違いありません。

もし、ウクライナがロシアに下ることがあったとしたら、その後の世界がどうなるかを考えてほしいものです。

2年が経過しましたが、まだまだ終わりはやって来ません。
いつまで・・・?と言うなら、それはロシアが倒れるまでと申し上げなくてはなりませんが、それがどれほど難しいことか、それも分かっています。

しかし、諦めるな!ですね。
また一つ気持ちを引き締めて、ウクライナ支援を続けたいと思います。

もはや、無邪気に世界は一つだなんて言えません

以前の私は、この世に平和を望まない人はいないはずなので、いずれ必ず世界は一つになれると、まあある意味本気でそう思っていました。

しかし近年、そして昨年2/24のロシアのウクライナに対する行動を見て以来、その無邪気な空想はどこかに吹き飛んでしまいました。

と言うか、それこそが本当に覚醒した証だと思っています。
目が覚めました!

世界は、ほぼ永遠に一つになることなどあり得ません。
それがこの世界の実相だからです。
その上に立っての自分のあるいは自分たちの生き方が、あるとすればあると、そういうことだと思います。

ロシアのやっていることは、私には到底受け入れられません。
だから、ウクライナを支援します。

もし、その矛先が自分に向かって来たら、つまり日本に対して同様な事が起ったら、戦うしかないと思っています。

その前に、まだまだ打てる手はあるはずですが。
しかしそこも勘違いしてはいけないと思います。

自国の繁栄のために、他国の平和を壊す事も一つの手段だと確信しているような国家に対しては、やり方を考えないと・・・。

ある意味、ケンカ上手になる必要がありますね。
もちろん、それなりの準備もしておかなくては。
使わないことを前提にしつつ、いざという時には相手を倒せるだけの拳を鍛えておかなくては、そうした相手に太刀打ちは出来ません。

実は私、獣害対策をする中で、そうしたことを学びました。
言わんとすること、お分かりですね。

広島サミット終わる

今回のG7広島サミットは、これまでにない大きな成功を収め、無事終了しました。
そして期待されるのは、今後の世界の、また日本の動きです。
岸田さんのお手並みを拝見しましょう。
現状のままでも、日本は良い役どころを得たのではないかと思います。
ウクライナ支援、私も続けて行きます。

麦ラボ

定点観測 2023.05.20 中島第2圃場 ライ麦
前回5/3から後、穂が出て丈も一気に伸びました。

ウクライナの麦畑は、ロシア軍の戦車に踏みにじられ、爆弾を落とされ、地雷が仕掛けられています。
農民にとってそれがどれほど辛いものであるか、私には身に迫る実感として理解出来ます。

岸田さん、腹が決まったか

皆さますでにご存じのとおり、今、広島にてG7サミットが開催中です。

そこに降って湧いたように、ウクライナからゼレンスキー大統領が来訪参加するという大事件となりました。

岸田さんは、先にウクライナに行った時に、ゼレンスキー大統領を開催予定のG7サミットに招請しており、その時は主に安全上の理由からオンラインでの参加ということになっていました。

それが今日、対面での参加が実際に実現することになったのですから、世界中が驚きの目を以て注目しています。
岸田さん、腹が決まったんでしょうか?

否、これは最高に強烈なロシアや中国に対するメッセージとなります。
反発は必至、どんな報復を画策して来るのか、威嚇して来るのか、見ものです。

そして、岸田さんはそれを覚悟の上ということでしょうか。
今後のお手並みを拝見したいと思います。

憲法の改正と自衛隊に正式に軍隊としての地位を与えるところまで辿り着けたとしたら、日本の歴史に残る一大事を成し遂げた総理として、後世にその名が残るでしょう。

でも、先ずはG7サミットが無事終了し成果を収められることを願います。

また、ゼレンスキー大統領が、来訪の目的を果たし無事帰国されますように。

ロシアの何たるかを知っている

昨日4/5、ウクライナのゼレンスキー大統領が隣国ポーランドを訪れました。

会談の後の記者会見上で、ポーランドは何故これほどまでにウクライナを支援するのかとの問いに、「我々は、ロシアの何たるかを知っている。もし今、ウクライナ征服を許せば、ロシアはそれに止まることはない。強い確信がある。」と述べました。

一方同日、ロシアと長大な国境を接するフィンランドのNATO加盟が決まりました。
ヘルシンキにNATOの旗が掲げられ、ブリュッセルのNATO本部にはフィンランドの国旗が翻りました。

プーチンは、NATOが東方へと拡大して来たのだと言いますが、逆にロシアから離れたいがためにNATOに加盟するしかなかったということでしかありません。
そして、何故皆逃げて行くのか・・・、自由世界の人々が真に望んでいることも理解することは出来ないのでしょう。

「ポーランド、ルーマニア、バルト諸国のように、先に北欧と東欧の国々が西側に加わったのだ。ウラジーミル、鏡を見て、なぜ皆が周りから逃げていくのか自問自答してはどうか」との、ラーム・エマニュエル駐日米国大使の言葉です。

奇しくも、3/28の当ブログの記事で触れた、脱出ロシア人女子大学生のインタビューにあった「今のロシアは存在してはならないということ。」、この言葉は今や自由世界の間で共通認識になりつつあると思っています。

戦争が始まった

他でもありません。
ロシアが、隣国ウクライナに対し武力侵攻を開始しました。

世界は、固唾を飲んで注視しています。

当のロシアは、「これは侵攻ではない。」と言っていますが、この間の経緯を見ればそんな言い分は通らないことは、私にだってわかります。
21世紀のこの世界で、欲しいものを武力で奪うことを是とする国があるのは、まさに脅威です。

果たしてロシアの国民が、プーチンや政府や軍をどのくらい信頼しているのかいないのか、日本の私たちに分かるはずもありませんが、少なくともこの理不尽で愚かとも思える行動を止められなかった(いろいろな意味で)のですね。
ロシアとは、そういう国であることを、今後私たちは意に留めておく必要があります。

日本からは遠い外国のウクライナですが、そこで始まったこの戦争は、日本にも無関係ではありません。
ロシアとは北方領土問題を抱えているわが日本ですが、領土交渉なんかロシアから見れば、日本だけが勝手に期待している茶番劇としか映っていないのでしょう。
一昨年には、領土割譲禁止関連法を成立させています。

ウクライナの現状を見て、むしろ私たちは、北海道のことを心配しなくてはならないのではないでしょうか。

ロシアという国は、他国に対し、どうやったら何を取れるだろうか、常にそこに注目している国だと思わざるを得ません。

自由と平和は、湯水のようにタダではありません。
呑気に平和ボケしている場合ではないと思います。

自粛解除の今こそ

皆さまご承知の通り、今日6月19日から全国で、県を跨ぐ移動の自粛要請が、また休業要請の対象になっていた業種のほとんどが、それぞれ要請解除となりました。
早速旅行に出かける人、街へと繰り出す人の様子がニュースになっています。

一方で、ここ一ヶ月以上新規感染者が出なかった福島県では、昨日久しぶりに新たな感染者が出ました。
それが、東京から訪ねて来た友人由来だということが分かり、その友人は発熱や咳の症状があるにも関わらず来福していたと言いますから、もう少し何とかならんか!と正直憤りを禁じ得ません。

これから先、解除になった以上、多少のリスクは承知でも往来はますます活発になるでしょうね。
商売している側としては、確かにプラスになります。

でもねぇ・・・、今こそ感染防護に念を入れなくてはならないと思います。
逆に言えば、それがちゃんと出来さえすれば、行動の自由を妨げるものは何もないとも言えるのですね。

要するにこの際、私たち一人一人の自覚に任されたのですよ。
それを、丸投げだ!とか馬鹿なことは言わないように。
感染防護は、半分は国を始めとして社会の課題であるとしても、残りの半分は私たち個々人の課題ですから。

ま、食工房は、今まで通りのことを続けるだけですが。

明日も、いつも通りパンを焼いて皆さまのご来店をお待ちしております。

消毒と免疫の微妙な関係

新型コロナウイルス感染症が猛威を振るっている最中にあって、消毒は何にも増して最優先事項です。
手指はもちろん、その手指が触れるであろう、ありとあらゆる物も消毒の対象です。

その様子を見ていると、人の周りには菌もウイルスも何もいなくなるのじゃないかと思えるほどです。
しかしながらこの際、それもやむを得ないことではあります。

一方、免疫というのは、病原に出遭うことによってのみ獲得されるものです。
実際に感染するか、ワクチンを接種する必要があります。
免疫が獲得されていなければ、感染のリスクから逃れることは出来ないのですから、新型コロナウイルス感染症に関しては、ワクチンが開発されていない今は、ひたすら消毒によって避け続けるしかないわけです。

ただ問題なのは、消毒剤はコロナウイルスだけを淘汰するわけではなく、その他のありとあらゆる微生物環境をも破壊してしまうことであり、過度な消毒は、人体に備わっている自然免疫系にも悪影響が及びます。
消毒剤は、病原菌だけでなく有益な菌も殺してしまうことを忘れないことです。

いやはやどうにも悩ましいですね。
当面ワクチンが普及するまでの間、消毒し過ぎの状態になることは避けられません。

コロナ以外の何か別なところで、思いもかけない悪影響が出なければいいが・・・と思っています。
出生直後から成長期に至る子どもたちが、その影響を一番に受けるのではないかと。