日別アーカイブ: 2013年8月28日

老化は膝から?

「老化は膝から。」と、よく言われます。
私の周辺でも、年配の方が膝が痛いとか水が溜まって抜いてもらったとか、膝の故障を訴える方が結構いらっしゃいます。

膝が痛くで曲げ伸ばしが不自由になると、次は腰に来るというのが通例のようで、これは理屈で考えても分かることです。
でもそこで私は思うのですね。
膝よりも、足首や足指の不全が先にあるのではないかと。

例えばしゃがむ姿勢を取ろうとすると、必ず足首やつま先の動きが伴います。
そもそもしゃがむという動作は、実際には全身運動であるわけで、バランスを崩さないためには足先はもちろん、上半身も柔軟に動かないことには不可能です。
とにかく立っているだけでも、その安定を保つのに、足首と足指はとても複雑な力学的な仕事をしているのです。

で、今の私たちは、靴を履きますからそれだけで足先を殺しているようなものなのですね。
長年のこの習慣が、足首と足指を含む足先全体の機能を不全にしていることは、間違いないと思います。
あと、凹凸のない平らな地面や床面の上しか歩かないので、ますます機能不全に拍車がかかるのですね。

こんなことを申し上げるのは、山暮らしの時、デコボコの地面や山の斜面を歩き回ることが日常だった私たちと比べて、都会から訪ねて来た方がちょっとしたことで転んで、足首を捻挫するのを度々目にした記憶があるからです。

私の子どもたちは、足指で地面を掴む感覚があると言います。
上の娘などは、こちらに来てどこもかしこも平らな舗装路の上を歩くようになって、当初はとても疲れたと言います。

足先が固まると、次に膝、そして腰に来るというのが、本当の所じゃないかと思うのですね。
そんな考えもあって、私は毎朝、足先を入念に動かすトレーニングを欠かさないようにしています。
膝も腰も、もちろんですが。

それよりも、デコボコの地面と不規則な地形、きつい斜面を上ったり下りたり・・・、山の暮らしは知らず知らずのうちにも体の機能を鍛えてくれていたのだと、今さらながらありがたく思う私です。
そして、平坦な地面の上にいる今だからこそ、なおさら意識して足先を動かさなくてはならないと思っています。
おかげさまで、膝も腰も、今のところ大丈夫です。