クマ出没二夜連続

獣害対策

すでに子グマではありませんが、成獣でもなく年若いクマのようです。


獣害対策

顔に対する耳の大きさから、幼少個体であることが分かります。


獣害対策

何を食べているのか分かりませんが、この時期にしてはずい分肉付きが良く、餌に困っている様子は無い。


獣害対策

向きを変えて、この後足早に走り去る



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獣害対策

映り始めがこの位置であることから、段差の上から駆け下りて来た可能性が大。
8/27の個体と同一と見られる。


獣害対策

段差の上を気にしている様子は、8/27の個体と全く同じ行動。



獣害対策

以前と違い、ここ数回とも入口から奥へ上って行く姿ばかりになっている。
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実は、昨日(9/11)の早朝未明そして本日(9/12)の早朝未明、二夜連続でクマが出没しています。

それぞれ場所は異なりますが、同一個体か別個体か今一つ判断出来ませんが、最低一頭あるいは二頭がこの付近を活動エリアにしている模様です。

出没場所は、9/11が高野地内最奥の農道分岐点付近(pt1地点)、9/12は消防団屯所前墓地参道入口(p6地点)。

いずれも子グマから成長を遂げた若いクマのように見えます。
大きさもこれまでよく見ているような大きさからすると、やや小さく見えます。

尤も、それでも体調1m以内程度、体重は60kgくらいはあるのではないでしょうか。
人間が素手で戦える相手ではありません。

このクマ、あるいはクマたちが、どの範囲を徘徊しているのか、もっと多くの情報を集めないとはっきりしません。

とりあえず昨日の情報のみですが、役場の市民課獣害対策班に、画像、映像、説明図を添えて出没の報告をしています。

ちなみに、ここは現在箱罠を設置している場所とは離れていますが、当該個体が掛かる可能性がないわけではありません。

今後の状況を見守りたいと思います。


「紙版・飯豊の空の下から・・・」No.78 2024年8月号をご覧いただけます。

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かぼちゃあんぱんまであと何日?

今年は、かぼちゃがよく取れています。
ツルは雑草の海の中で、上に下にはいずり回って、それはそれはたくましい様子です。

晴れのお天気が続いているのが幸いしていると思います。
草の海の中から、収穫期に達したものを探し出しては、持ち帰っています。

これは、上の娘が専属で担当してくれています。
専属でないと、どこにかぼちゃが成っているのか見つけられませんから。

今年は、結構沢山の収穫が見込まれます。
かぼちゃあんぱんをたっぷりお楽しみいただけると思います。

今もうすでに手元にかぼちゃがありますので、あん加工すればいつでもかぼちゃあんぱんを焼くことが出来ますが、麦の種まきの準備など他にも作業がありますので、だいたい今月中に再開出来れば上首尾と思っています。
今しばらくお待たせしますが、どうぞお楽しみに。

明日は、定休日明けパン焼きの木曜日です。
今日も、たった今仕込みを終わらせたところです。

明日も、皆さまのご来店、お待ちしております。

この秋のクマ出没は・・・

昨年のブログを見ると、9月と10月の2ヶ月間、クマが集中的に出没しています。
加えてこの集落では、蜜蜂の巣箱を与っているお家があったため、そこをターゲットにクマが連日連夜通って来るという事案も発生しました。

後になって、その時の複数のクマが通り道にしていたルートを発見しています。

今年は、その通り道の各要所を集中的に刈り払いする対応を取っています。
そして、当集落では、私たちの他にも積極的に刈り払いをしてくださる方が増えて、今クマが出没しそうな、あるいは通り道にしそうな箇所が次々切り開かれています。

その結果が、これから2ヶ月の間に明らかになるものと思われます。
今のところですが、昨年同時期にクマの出没があった地点で、トレイルカメラによる観察ではノーヒットです。

ただ、もし現れたとしても、ルートが変わっている可能性もあり、痕跡を見逃さないよう周辺の見回りを欠かしません。
また、各圃場の地主や、耕作主の方々と情報を交換し共有するよう、積極的に声を掛け合っています。

ここに来て、やっと獣害対策に作戦らしきものを立てられる段階に来たのかなという気がしています。
努力の甲斐はあったと思っています。
これで、この秋のクマ出没に顕著な変化が見られたら、一部我々の勝利ということになります。

ちなみに、8月末の子グマ他の出没に対応して、山の中に捕獲用の箱罠が設置されました。
狙った通りのクマが入るかどうか分かりませんが、他にもクマは沢山いるので、早晩最低一頭捕獲は確実と思われます。
当集落では、区長名で集落全員の総意として駆除要請を出していますので、捕獲されれば確実に駆除されます。

圃場整備、ラストスパート

ここしばらく晴天が続くようです。
すでにここ一週間ほど雨を見ていません。

圃場もよく乾いて来ていますので、耕耘するなら今がチャンスです。
秋分の日を過ぎたら、いよいよ麦の種まきが始まります。
今年から作付け面積が増えて作業量も多くなりますから、しっかり計画を立てて臨みます。

一方で食工房の製造仕事が疎かにならないよう、注力のバランスを考えなくてはなりません。
体が幾つあっても足りない感じですが、焦らず着実に、使える機械力を有効に活用して、何とか間に合わせたいと思っています。

無事にそれが完了したら、百姓進級を祝って「収穫の恵みパンセット」を発売します。
今年は、開業20周年のお祝いと合わせて、特別な内容になります。

内容発表は、もう少し先になります。
どうぞお楽しみに。

先ずは明日のパン焼きに注力です。
お天気も良いようです。
皆さまのご来店を、心よりお待ちしております。

季節の変化を感じます

残暑が厳しいとの予報が出ていましたが、9月になったばかりの昨日今日は朝夕はとても涼しくなりました。
日中は、まだかなり気温が上がって暑さも感じますが、日差しの角度が変わってきているからでしょうか、8月の頃と比べるともはや耐えられる感じになって来ています。
夕暮れも早くなり、外仕事は午後6時半頃までしか出来ません。

そんな季節の変化を一番敏感に反映するのが、酵母種の醗酵です。
環境温度もそうですが、水道水の水温も変化しています。
小麦粉やその他の材料の温度も、環境温度の影響を受けて、それぞれ変わります。

もちろんドゥコンディショナーで定温管理するわけですが、最初にセットする時の温度が管理温度とほぼ一致していないと、初発の数時間は狙った温度になりません。

このあたりはとてもデリケートで、ドゥコンディショナーに入れる直前の仕上がり温度は、±2℃以内にしなければなりません。
そうでないと、時間工程が狂ってしまいます。

で、どちらかというと、真夏の暑さは害の方が多く、涼しくなって来た今頃から先しばらくの間が、コンディションとしては良好な季節です。
パンの風味も良くなります。
食欲も増して来る季節ですから、おいしく召し上がっていただけると思います。

さて、ここしばらくは晴天に恵まれるようです。
お出かけの気分も上がると思います。

おいしいお蕎麦と温泉の山都町、食工房のパンもお忘れなく。

明日も、皆さまのご来店をお待ちしております。

生存は戦い

この頃、生存は戦いであると思うことしきりです。
ロシアが隣国ウクライナに侵略戦争を仕掛けて早や2年半、ウクライナの人々は、まさに生存をかけてロシアと戦っています。

それとは比較になりませんが、私も、生活の安全保障のために、また大切な農作物を守るために、獣たちと戦う毎日です。
また病気の治療に専念することも、「闘病」と呼びこれも生存をかけた戦いです。

他方、自然界に目をやれば、そこにも生存をかけた様々な戦いの風景が繰り広げられています。
今、私の脳裏を、生存は戦いであるという側面が大きく占領しています。

一方、生存は、融和、協調、互恵、共生によって支えられるものであることもまた確かです。
ただし、これは世界の半分を見ているに過ぎません。
否、これだけで世界が成り立つのであれば、そこはパラダイスという名の楽園に違いないのでしょうが、そうは行きません。

ウクライナとロシアの戦いをみても分かることですが、外交努力だけで戦争を防ぐことは不可能です。
確信的に侵略を意図して向かって来る相手に対しては、戦う以外対処する方法はありません。

比較してはいけないのかも知れませんが、私が立ち向かっている獣害においても同様です。
動物愛護の精神だけでは、獣害を無くすことは不可能です。

我々人類もまたこの世界に生きている以上、自分たちの利益を優先するのは当然です。
それが、他の生物の迷惑になるからと言って、それをすべて悪とするなら、私たちは皆生きることを止めなくてはなりません。

どんなにバランスを取ろうとしたところで、何も殺さず傷付けず、どこにも圧力を生まない生存など、人類に限らずともあり得ません。

むやみな殺生はすべきではありませんが、その手段を放棄することは生存をあきらめることと同じです。

何事も、相手次第でしょう。
相手によって手段を選ぶだけです。

かつて人類は、オオカミの仲間である犬を手なづけ、お互いの生存に貢献し合う関係を築きました。
牛や馬もそれぞれに、人と共に暮らしています。

一方、クマはどうだったでしょうか?
とうに結論は出ているはずです。

この強い生き物を大人しくさせておくには、戦ってこちらの強さを思い知らせる以外なかったということです。
いつも彼らに向かって圧力をかけ続けていなければ、彼らの側に奪うことに対する遠慮は存在しません。

今、人類が何万年をかけて築き上げて来た、いろいろな獣たちとの関係が大きく崩れようとしています。

間違った動物愛護の感情に取り付かれている間に、我々が何を失うことになるのか、その重大さに一刻も早く一人でも多く、気づいて欲しい!と願う私です。

生存は、常に戦いの一面を持っていることを忘れないで!

関連記事 「共存は不可能、クマの性格」  「学習放獣」という名の謎

値上げ要因相次ぐも、価格転嫁の難しさ

近年、物価の上昇が顕著となり、食工房でも原材料、光熱費、包装資材費、運賃など、すべてのカテゴリーでコストが上昇しています。

2年前、一大決心して商品価格の値上げ改定を行ったのですが、もうとっくにコスト上昇に追い付かれてしまっています。
今すぐにでも商品の値上げに踏み切りたいところですが、それが難しいのですね。

今この時点で合理的な価格決定をしたとしても、いつまでそれを維持出来るか見当が付かないからです。
前回の値上げでも、実際のところこれではすぐにまた値上げすることになるかも知れないと思っていましたが、そこまで見越して値上げするわけにも行きませんでした。

しかし、もうとうに限界を超えています。
いずれ近い将来、商品価格の値上げ改定をお願いすることになりますが、値上げの巾について今一つ先が見通せませんので、実施もいつになるか分かりません。

ただ・・・、例えば食パン1斤500円超えの事態となると、パン食から離れる人も出るでしょう。
そう言いつつ、以前私が申し上げたように、国産小麦の粉で焼く食パンの合理的な価格は1斤1,000円なのですから、それでは食べる人がいないという矛盾を最初から抱えているのです。
★食パン1斤、1000円の時代はもう来ている

ま、そのようなわけで、当分の間、瘦せ我慢をしながらがんばります。

わらいごま、バタービスケット

今日のお題は、サワードゥビスケットです。

サワードゥビスケットというのは、分かりやすく申し上げるなら、パン生地をベースに具材を加えてビスケット(小片の意)状に成型して焼いたものです。
食工房では、細い棒状に成形しています。

今日焼いたのは、わらいごまとバタービスケット。
わらいごまは、具材としていりごまを加え、油脂分もごま油にしてゴマの風味を生かすようにしています。
そこに少しだけスパイスを加えて、変化を持たせています。

バタービスケットは、その名のとおり油脂分はバターのみとし、水分も牛乳を使用しています。
こちらは、スパイスは加えず軽い塩味だけにしています。
具材も入っていませんので、まるまるパン生地そのものです。

二つとも軽い塩味ですので、日本の煎餅に近い感覚で召し上がれます。
ビールのおつまみにも活けると思います。
際立った味がするわけではないのに、妙に後を引くと多くの方の評価をいただいています。

そして、両者ともに表面の焦げ味の香ばしさと、カリカリ食感がポイントです。

ここは、ひとえに焼き方にかかっています。
如何に水分を抜くかということと、それがほど良い焦げ加減になるタイミングと合うように火加減を調製します。

生地は、パンよりは幾分硬めにしていますが、水分量は決して少なくないので、上手に焼かないと芯の部分がパンのような食感になってしまいます。

ここでも、釜入れ前の霧吹き、焼き上げ途中でヒーターを切って蒸らすなどしながら45分以上もかけて焼きます。

そして包装は、やはりガスバリア袋に乾燥剤と脱酸素剤を入れています。

さて、食工房のサワードゥビスケットにはあと二種類、くるみびすけっとと森のパン屋のビスケットがあります。

こちらもまた焼いた時にご紹介します。

ジンジャークッキー、どろんこクッキー

今日の食工房は、ジンジャークッキーとどろんこクッキーを焼いていました。
この二つは、昨日の食品添加物の件に関して言えば、無添加で製造しています。

膨張剤も使用していないので、食感は如何に?ということになりますが、ちよっと硬めではありますが、少し強く噛めば簡単に崩れます。
そして一旦崩れれば、口解けは案外良好です。

卵も使っていないですから、どうやって食感を良くするかは、一つは使っている砂糖に秘密があります。
もう一つは焼き方です。

砂糖は、粗いグラニュー状の粗製精糖を使用します。
これが焼けて行く過程で、膨張しながらまわりに溶けて行き、あとに空隙を残します。
原材料で食感に貢献しているのは、この砂糖の性質です。

もう一つの焼き方に関しては、例えば、釜入れ前にたっぷり霧吹きしてから入れるとか、焼成時間の大方は通気口を閉じて蒸し焼き状態にするとか、普通に考えて、出来るだけ水分を抜きたいクッキー焼きなのに蒸らすというのは逆方向のように思えますが、家はこれでうまく行っています。

さて、焼き上げたクッキーを出来るだけ日持ちさせたいわけですが、無添加なので先ずは油脂分の酸化が大敵です。
砂糖の量もどちらかというと控えめですから、防腐効果上でも不利になります。

以前は乾燥剤のみ封入してOPPパートコート袋で包装していましたが、品質劣化が思いの外速く、今はガスバリア機能を持つ包材に乾燥剤と脱酸素剤の両方を封入しています。

これは、狙った通りの効果を発揮し、良好な品質保持が実現しています。
それでも、つくりたての風味と食感を損なわない範囲として、最長でも2ヶ月程度の賞味期間を設定しています。

食工房のクッキー、ビスケットの類でこのカテゴリーに入るのは、あとはコーヒークッキーとナッツクッキーです。
4つともそれぞれに個性ある風味と食感をお楽しみいただけます。

ベーキングパウダーは食品添加物です

食品に関し、「無添加」と聞くと、大方の人は良い印象を持ちます。
わざわざ商品ラベルに「無添加」と謳っている例もあります。

食工房は、大多数の製品を無添加で製造していますので、そういうスタンスなのだと思われがちなのですが、何も頑なにそれにこだわっているわけではありません。
以前は、無添加です!と宣伝することもありましたが、最近は無添加と言う言葉を発することはほとんどありません。

ところで、無添加業界の方でも、ベーキングパウダーだけは疑いなく使用している例が多く見られます。
そして、何に対するこだわりなのか知りませんが、同じベーキングパウダーでもアルミフリーのものを使用していることをわざわざ告知している例もあります。

いずれにしても高度な化学合成品であることに違いはなく、食品成分表上の分類も食品添加物です。
そもそも、主成分の重曹が食品添加物です。

食工房では、焼き菓子の一部に、膨張剤として重曹(炭酸水素ナトリウム)を使用しています。
そしてこれだけでは炭酸ガスの発生が弱く、また重曹特有の臭いや味が残りますので、中和剤としてりんご酢またはクエン酸を調合しています。

ベーキングパウダーのように一剤ではなく、その場で合わせなくてはならないので使い勝手が悪いのですが、風味や食感に関してはこれが一番良い方法だと思っています。

したがって、この手法で製造する製品は無添加とは言えませんし、そのような説明をしたこともありません。
さらに、出来上がった製品のpHを低く保つために、若干中和剤として加えるりんご酢またはクエン酸の量を多くしています。

詳しくは申し上げませんが、化学的計算により正確にpH値を決定出来ます。
実際の製品を用いて実測したところ、pH=5.5~6.5 でした。

これにより、雑菌による劣化をある程度防ぐことが出来ます。
ちゃんとした防腐剤や品質保持剤には敵いませんが、脱酸素剤を併用することにより、寒い季節では一ヶ月程度品質を維持出来ます。
ちなみに夏場では一週間です。

とりあえず今はこの方法で落ち着いていますが、食品添加物についてあらためて一から勉強してみようかなと思っています。
その上で使うか使わないかを判断するのが、本当の意味で賢明な判断だと思うからです。