日別アーカイブ: 2017年11月22日

シュトレンを子どもに食べさせても大丈夫か、との疑問

シュトレン

特大シュトレンのおふるまい

「シュトレンを小さい子どもに食べさせても大丈夫ですか?」という疑問があることを、何度か耳にしています。
私自身も、過去に一度お客さまから尋ねられたことがあったと記憶しています。

こうした方々の疑問の主な原因になっているのは、シュトレンの中にたっぷり入っているドライフルーツがラム酒漬けのものが多いことであると思います。
実際、レーズンその他のドライフルーツを、最低でも半年はラム酒に漬け込んで使うだとか、一年間前の年から漬け込んだものを使うという話しを聞いたこともあります。
さすがにそれだけ長い時間ラム酒に浸しておくと、中の水分はすべてラム酒に置き換わって、焼き上げた後もアルコール分が残留しているかも知れません。

ある菓子店のこだわりのシュトレンは、ラム酒の香りが強く食べると酒酔いしたような気分になるという話しを聞いたことがあります。
どこまで本当か分かりませんが、その方は実際に召し上がってそうなったと仰っていました。
そういう話しもあるくらいですから、小さい子どもに食べさせて云々という疑問は、当然出て来るわけですね。

さて前置きはそのくらいにして、じゃあ食工房のシュトレンはどうかというお話しです。
食工房では、ドライフルーツをラム酒に漬け込むことはしていません。

前の晩にレーズンをサッと水洗いすると同時に少し水分を含ませます。
刻んだ文旦ピールやミックスナッツを加えて、そこにバニラオイルとラム酒を混ぜ合わせたものを少量、振りかけながらよく混ぜ合わせます。
翌朝まで馴染ませてから使います。

ですから、アルコール分は中まで浸み込んでいるということはなく、焼き上がるまでに完全に揮散してしまいます。
焼き上げた後も、数時間かけて冷却しますので、その間にも仮にアルコール分が残っていたとしても(実際はあり得ませんが)蒸発して消えます。

ここまで説明すればお分かりいただけると思いますが、食工房のシュトレンは、小さいお子さまが召し上がっても、何の問題もありません。

どうぞご家族皆さまで、一個のシュトレンを分かち合ってお楽しみください。

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