日別アーカイブ: 2020年6月9日

石拾い

麦ラボ

中島第4圃場
一度荒起こしをしています。
すでに馬糞堆肥も搬入してあります。


麦ラボ

今日の作業で、一輪車に10台分くらい拾いました。

今日は定休日にて休業のため、朝から圃場に出て作業をしていました。
それでまた一つはまりそうな作業が・・・。

それが石拾いです。

今年から借り受けて麦ラボの中島第4圃場となった畑、面積は大方10aほど。
坪数にすると300坪ですから、けっこうな広さになります。
尤も、圃場の規模としては極小規模です。

この秋に種まきをするために、ただ今土壌改良中です。
大昔には河川敷だった土地ですから、地面のちょっと下は全面礫(れき=石ころ)です。

中にはかなり大きなものも混ざっていて、トラクターで耕す時にロータリーの爪に当たると、機械が壊れてしまうこともあります。
小石はあっても差し支えないと言うか、むしろあった方が良いと、私はそう考えていますが、握りこぶしより大きなものは拾い出すのが上策です。

昔から、畑の石拾いは草取り同様なすべき仕事の筆頭でした。
トラクターを壊したのでは詰まりませんから、ことある毎に石は拾っています。

しかし今日は、わざわざそのためだけに時間を割いて、圃場の中を一輪車を押しながら歩き回って、石を拾いました。
良かったのは、こうしたことをするおかげで、圃場をよく見ることになるということです。

生えている雑草の様子や、土の様子、転がっている石にもいろいろと種類があることなど、圃場の中は一様ではないのです。
石の中にも、簡単に砕けてしまう軟らかい堆積岩もあり、こういうものはやがて細かくなって、土壌にミネラルを供給してくれるので、大き過ぎない限り拾わずに置いたりします。
逆に、硬い玄武岩のようなものは、小さくても拾います。

このような土壌には、もみ殻やバークのようなガサの張る腐植し難いものを沢山入れて緩衝材の役割を持たせます。
一方、肥料分の多い有機物も沢山入れて耕うんします。
何度か繰り返すうちに、重い石ころは下になり、軽い有機土壌が上を覆って、サクサクの水はけのよい土壌になります。
ここが近い将来良好な圃場となることを想像しながら、コツコツと石を拾って歩くのは、どちらかと言えば楽しい仕事です。

単純で退屈な作業・・・?とんでもありません。
石を拾いながら、圃場を隈なく細かい所まで観察しながらの作業ですから、いろいろなことが分かる楽しみがあります。

隣の田んぼでは、ここ数日来、朝から夕方までずっと四つん這いになって田に入り、草取りをしているおばあちゃんがいます。
一度入ったら、昼時に一度上がって来る以外、夕方までずっと出て来ません。

私には、このおばあちゃんの気持ちが分かるような気がします。
多分、石拾いも同じなんじゃないかと。