日別アーカイブ: 2020年6月16日

消毒と免疫の微妙な関係

新型コロナウイルス感染症が猛威を振るっている最中にあって、消毒は何にも増して最優先事項です。
手指はもちろん、その手指が触れるであろう、ありとあらゆる物も消毒の対象です。

その様子を見ていると、人の周りには菌もウイルスも何もいなくなるのじゃないかと思えるほどです。
しかしながらこの際、それもやむを得ないことではあります。

一方、免疫というのは、病原に出遭うことによってのみ獲得されるものです。
実際に感染するか、ワクチンを接種する必要があります。
免疫が獲得されていなければ、感染のリスクから逃れることは出来ないのですから、新型コロナウイルス感染症に関しては、ワクチンが開発されていない今は、ひたすら消毒によって避け続けるしかないわけです。

ただ問題なのは、消毒剤はコロナウイルスだけを淘汰するわけではなく、その他のありとあらゆる微生物環境をも破壊してしまうことであり、過度な消毒は、人体に備わっている自然免疫系にも悪影響が及びます。
消毒剤は、病原菌だけでなく有益な菌も殺してしまうことを忘れないことです。

いやはやどうにも悩ましいですね。
当面ワクチンが普及するまでの間、消毒し過ぎの状態になることは避けられません。

コロナ以外の何か別なところで、思いもかけない悪影響が出なければいいが・・・と思っています。
出生直後から成長期に至る子どもたちが、その影響を一番に受けるのではないかと。