月別アーカイブ: 2020年7月

店舗改装を検討中

来週から都合二週間ほど休業いたします。
その間にやることは沢山あります。
農作業がまず優先項目ですが、もう一つ、コロナ対策の一つとして、店舗を改装しようと考えています。

皆さまご存知の通り、食工房の店先は大変手狭です。
お客さまとの距離も取れませんし、配置の悪さもあって、レジ周りに仕切りを設けることも出来ません。

そこでまず、商品棚の形式をオープンラックからガラスショーケースにしようと考えています。
お客さまは直接商品に触れられなくなりますが、この情勢ではその方がかえって良いのではないかと考えます。

店内のレイアウトも根本的に変更して、狭くても安全を確保出来るよう工夫します。

まだ思い付いたばかりで、まずは業者さんに見積もりを取ることからですが、意欲的に進めたいと思います。
補助制度もあるようなので、活用出来るものは申請して活用するつもりです。

そのようなわけで、場合によって休業が延びるかも知れません。
その時はまたその時ということで、ご了承ください。

このところの感染者の増加、第二波はより手強いのではないか、次々と新たな対応に迫られています。

梅雨明けが近いようです

西日本各地の梅雨明けが発表されました。

天気図を見ていると、関東東北各地でも、来週のうちには梅雨明けとなりそうです。
日差しが戻って来て、今度は一気に暑くなるのでしょうか。

農家にとっては良いお天気ということになります。
ここしばらく手が出せなかった外仕事が一気に忙しくなりそうです。

ところで、急な告知になりますが、来週後半(8月6日)からしばらくの間(8月20日頃まで)休業いたします。
一部、前金をいただいている方の定期便の出荷のみ継続しますが、それ以外の営業を全休といたします。

8月には入れば、当地域には首都圏からの帰省客を中心に大勢の人が流入して来る可能性が大きく、このところの新型コロナウイルス感染症の新規感染者の増加の状況を見ていると、そうした人の動きの中で安全に営業を維持出来る確信がありません。

ここ一二週間は、さらに感染者が増え続けるだろうと思いますし、その後はそれをも上回るペースで増加するかも知れません。
人の動きが少し落ち着くまで、新規感染者が減少傾向に転じるまで、慎重に行動したいと思っています。

なおこの決定も、状況次第で臨機応変に変更して行きますので、当ブログにて最新情報をご確認いただければ幸いです。

とりあえず明日は、平常通り営業しております。

世界一おいしいとうもろこし

食工房の作業場のすぐ裏に自家用菜園があります。
きゅうりやトマト、なすにネギなどなど、毎日の食卓に重宝しています。

そして今一つ力を入れているのがとうもろこしです。
何しろ、家族全員の好物なものですから。
今年も、100本くらいは植えています。

ところで、とうもろこしは、もがれて茎から離れた瞬間から劣化が始まり味が落ちるものだそうで、遅くても45分以内に加熱調理すれば理想的と言います。

でも、そんなこと言っていたら、野菜売り場で買うとうもろこしはどうなっちゃうの・・・?
ま、それは今考えても仕方が無いので、これは家のとうもろこしの話しです。

食べ頃になったら、まずお湯を沸かして蒸し器をセットしておきます。
それからとうもろこしをもいで来て皮を剝き、さっと洗って蒸し器に入れます。
畑から5分以内に鍋の中です。

今年は、投入した堆肥がとても良い組成で、落ち葉や麦のフスマがたっぷり入っていたことが功を奏したのでしょうか、日照不足にも負けずすごく甘みのある味です。

蒸している最中は、蜂蜜みたいな甘い匂いが立ち込めます。
いやいや、熊に嗅ぎつけられたら大変です。

それにしても、作物は肥料で育つものであることを実感します。
つまりそれは、良い土壌ということにつながるわけです。

作物を育てる前に土を育てるのですね。
麦の圃場も、こんな風に育てて行きたいと思っています。

麦の残留放射能検査結果

麦ラボ

2020年産ライ麦原穀 残留放射能検査結果


麦ラボ

2020年産スペルト小麦 残留放射能検査結果

2020年産のライ麦とスペルト小麦の残留放射能検査結果が出来ましたので、この場にご報告申し上げます。
予想通り、検出限界一桁ベクレル台での不検出で、全く問題なしの結果です。

未だに福島の農産物に放射能の懸念をいう人がいますが、もうそろそろ黙っていただきたいと思います。

もちろん、食工房のお客さまの中には、そのような方は存じ上げません。
よく理解してお付き合いしてくださっていることに、いつも感謝申し上げております。

なお今後ともよろしくお願いいたします。

猿が来た!

ここ数日、猿の気配がありませんでした。
「サルめら、今どこにいるんだろうね?」などと、しゃべっていたのです。

だいたい畑にはいつも誰か居て作業していることが多かったので、猿も出て来られなかったのかも知れません。

しかしすき間というものはあるもので、今日はいつもいるおばあちゃんは病院に行く日でした。
キュウリハウスをやっている人も、たまたま出かけていました。
そして私たちは食工房で缶詰でした。
今回の侵入ルートになった畑にも、たまたま誰もいなかったようです。

気が付いたのは、散々荒らされた後になってからのことでした。
その間、誰も畑に行ってなかったのですから、何ともしようがありません。
「ちくしょう!!!」と地団太踏みましたが、あとのまつり。

食工房の畑も、カボチャを5個、家のかぼちゃは皮が固くて喰えないくせにちょっと齧っては別のに手を出す、本当に汚い喰い方して、もしその時見つけていたら本気で追い回していたことでしょう
病院から帰って来て最初に被害に気が付いたおばあちゃんの悔しそうな悲しそうな顔を見て、こぶしを握りしめる私でした。

まあ、この後出来ることと言えば、サル除けネットなる高さ3mほどの網で囲うくらいのことです。
電気柵は費用もかかるし、設置の手間も大変ですから。

もし、専従でパトロールや追払い作業が出来るなら、こんな被害は出さずに済みます。
猿も餌が無ければ増えられませんから、駆除なんて方法に頼らなくても数をコントロール出来ます。
本当は、人間の側がもっと認識して賢く付き合って行けばいいだけのことなのです。

気落ちしていないで、また明日から仕切り直しです。
幸いかぼちゃも全部やられたわけではありませんので、対策をしてかぼちゃあんぱんが出来るくらいは収穫したいものです。

さつまいももありましたが、そちらはちょっと手を出しただけで芋が無いことに気が付いたようです。
「なんだ!少しは学習してるじゃないの・・・、この野郎!」と苦笑いが漏れる私。

確信はありませんが、猿も、熊も、いのししも、いずれ何とか折り合いが付けられる・・・と思っているのです。

さて、食工房、明日と明後日は定休日とっております。
店は閉まっておりますので、お間違えのございませんよう、よろしくお願いいたします。

雨続きにガッカリしつつ

雨模様の日が続いています。
もちろん止み間はあります。

しかし、圧倒的に雨の方が多いので、圃場は乾きません。
場所によっては、キノコが発生しているほどです。

かぼちゃ、さつまいもなどの蔓性のものは、ものすごい勢いで伸びていて、畑の中で暴れ回っている感じです。
まあこれが収穫につながるならいいので、様子を見ているしかありません。

一方、じゃがいもなんかは、日照不足と湿気で生育が悪く、とうに茎も葉も枯れて溶けて地上部は姿も見えません。
仕方が無いので芋を掘って見ましたが、昨年の1/4も無いほどの不作でした。

そして、今一つ困るのは、収穫の終わった麦畑の後始末です。
カッターで麦わらを細かく刻んで圃場にまき散らし、堆肥も投入して一緒にすき込む作業をしたいのですが、圃場が乾かないのでずっと手が出せません。

種まきまでには時間がありますので、そのうちいつか晴れが続く時があるはず・・・と待っているのですが、このところの空模様を見る限りでは、本当にそんな時が来るのか?と思えて、何だかガッカリして来ます。
ここまで水浸しになると、しっかり一週間くらいは晴れが続かないと、圃場はサクッと耕せる状態にはならないでしょう。

・・・とまあ、思い通りにはならない自然を相手に、いかに切り抜けて行くか・・・、知恵を絞るのが百姓の仕事です。
それはそれで面白い一面もあるので、いくら悪条件に苛まれても、なお頑張ろう思うだけで嫌になるということはありません。
考えて見れば、何とありがたい仕事なのでしょう。

明日も空模様次第、食工房の仕事をこなしつつ臨機応変に畑に飛び出して行くこともあり!
まずは元気に動けるこの体に感謝しつつ。

地震は大丈夫、心配ありません

ブログネタを考えていたら、突然ドドーンと一発、突き上げるような振動が来ました。
このあたり特有の地震です。
滅多にありませんが、忘れた頃にやって来ます。

それにしてもあまりに短い一撃だったので、ひょっとして家の後ろの崖が落ちたんじゃああるまいか?と不安になり、確かめに外に出て見ましたが何事もありませんでした。

家の中に戻ったら、テレビの字幕が地震のニュースを伝えていました。
そんなわけで、高知の妹からは電話がかかって来るわで、全国に伝わったのだと知った次第。

否、何事もありませんでしたので、この場にてご報告しておきます。

ではでは。

スペルト小麦食味テスト、明日もう一度

テスト用に用意した全粒粉が少し残りましたので、明日もう一度食味テストバージョンのパンを焼きます。
飯豊山食パン、小麦丸、みのりのパンの3品目です。
通販出荷分も、同仕様となります。
店舗販売分も用意して、皆さまのご来店をお待ちしております。

ところで、私たちの頭の中では、すでに来年に向けての作付け計画が進んでいます。
来年は一年分に余る量を収穫出来るよう、今からしっかり圃場整備して、秋の種まきに臨みたいと思っています。
そうです、結果が出るのは一年先ですから。

食工房のパンをもっともっとおいしくするために、まだまだ出来ることが沢山あります。
と言うことは、パンを焼く楽しみはこの先も終わりはないということで、何ともうれしいじゃありませんか。
がんばりまーす。

麦の味が分かるパン

今日のスペルト小麦食味テストバージョンのパンも、先週のライ麦同様大変良好な出来となりました。

麦の風味が分かるパンになっているということは、実は簡単そうでいて難しいのです。
パンには、いろいろ副原料が加わることが多いので、麦の味がストレートに出ることは意外にないのです。

例えば、イースト菌の臭いも小麦の風味を分かり難くしてしまいますし、油脂分も然りです。
食工房の酵母は培養基が小麦粉ですから、熟度を誤らず用いれば麦の風味が本当にストレートに表出します。
またパン生地には、一部を除いて基本的に油脂分を入れませんので、麦の風味を邪魔するものがないのです。

今日のテストでも、新穀の風味が強く感じられて、あの新米のご飯がおいしいのと同様な感激を味わうことが出来ました。
食工房では、収穫した麦を保冷倉庫に預けてあり、必要量だけ出庫して製粉しますから、いつでも新穀の味わいを得られる計らいになっています。

こうやって皆さまに気を持たせて置いて言うのも何ですが、在庫になっているライ麦と小麦の全粒粉がまだ少しあって、いくら何でもそれを捨てるわけには行きませんから、新麦のパンはもうしばらく先までお預けです。
申し訳ありませんが、ご了承ください。

ちなみに、来週は件のライ小麦の食味テストを予定しています。
私たちも初めて味わうライ小麦(正確には、・・・かも知れない麦)、とてもとても楽しみです。
皆さまもどうぞご期待ください。


獣害対策マップ、次々更新

明日は、スペルト小麦食味テスト

麦ラボ

ライ小麦ではないかと思われる特長を持つ麦です。
葉は幅広で全体に大型の体形で穂も特別大きい。

明日は、2020年産スペルト小麦の食味テストバージョンのパンを焼きます。

先週のうちに精麦製粉してシーズニングしておいた全粒粉を使います。
先ず以て、全粒粉から立ち上がって来る香りは、全く申し分ありません。

明日は、飯豊山食パン、小麦丸、みのりのパンの三品目が対象です。
粉の状態からして、おいしいパンになることは間違いありません。
酵母の調整も、念を入れています。

ところで今年は、もう一つ食工房にとって画期的なテストが実施されます。
ある種類の小麦の食味テストです。

話は、今から6年ほど前のこと、輸入品のライ麦原穀の中に異物として混ざっていた穀粒を鉢植え試験栽培していた頃に始まります。

その中のたった一粒しかなかった大粒の麦が、福島会津の気候によく合って旺盛に育ち、数年後には圃場に播くほどになりました。
旺盛な生育、見栄えの良い大きな穂、そして特別大粒の実、収量も上がりそうです。

これが、節の数などから小麦であることは分かりましたが、穂の付け根の部分にライ麦の特長もあり、ひょっとしてこれが文献などに出て来る「ライ小麦」なのでは・・・と、疑問のままその後もずっと試験栽培を続けていました。

そしてやっと今年は、わずかに1kg足らずですが食味テストに回せる量を確保しました。
それを今日、精麦製粉したというわけです。

一週間ほどシーズニングして、来週末8月1日(土)のパン焼きで、小麦丸スタイルのパンを焼いてみることにしました。

たった一粒から増やした麦ですから、恐らく日本国内では初めてのことになるのじゃないでしょうか。
感無量です。

尤も、食味が良くなかったらガッカリですが、全粒粉の状態では良い香りがしていますし、口に入れてみた感覚では、ほんのり甘みがあってやわらかく温かみのある味わいでした。

麦ラボの大きな成果の一つになるかも知れません。
楽しみです。