投稿者「MIKIO AOKI」のアーカイブ

母子グマ、活発に動く

獣害対策

霧が発生しており、映像がぼやけているが、母子3頭連れの姿が確認出来る。
この後、まっすぐにp7地点に向かったことは間違いない。


獣害対策

右端に母グマ、左端に子グマ一頭、柿の木に子グマ一頭が映っている
ほぼ食べ尽くされたこの柿の木には構わず、となりの柿の木に向かって行く

高野周辺に居着いているらしい母子3頭連れが、活発に動き回っています。

他に成獣が最低2頭以上いると思われるエリアで、子グマを自由に歩かせているこの母グマは、よほどの強者です。
ナッツを筆頭に他のクマたちは、カメラに映らなくなりました。
どこか少し離れた所に移動しているのかも知れません。

このままこのあたりに、この母子3頭連れに落ち着かれたら、とても厄介です。
来年は確実に親離れして独立し、このあたりを活動エリアにする可能性が大きいからです。

この他にもクマがいることが分かっていますし、過密な生息状態の中でお互いがいら立ち気が立つであろうこと、人との不用意な遭遇でどんな事故が起こるか、分かったものではありません。

今のところ、いずれのクマも、人の気配には敏感で極力避けようとしていることが見て取れる状態なので、その力関係を崩されないよう、我々は賢くまた慎重に立ち回らなければなりません。

そのためには、日々クマたちの動きを把握し、予測することが肝要です。
クマたちの残した微かな痕跡も見逃さない観察力を養おうと、トレイルカメラの映像と現場に残っている痕跡を照合する作業を続けています。


「紙版・飯豊の空の下から・・・」No.84 2025年8月号をご覧いただけます。

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★馬路村の柚子ジャムと柚子マーマレードが買えるようになりました。

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自分で作った小麦でパンを焼く

自分で小麦を作って、そしてパンを焼く。
米飯とはまた違った意味で、実現の難しいパンの自給自足が実現します。

今年収穫した南部小麦とゆめちからをミックスして、風味食感ともに満足の行く食パンが焼けるのです。
それを皆さまにも販売し、食べていただけるところまで実現したことに、大きな感慨を味わっています。

今日、思い立ってこのブログを始めた頃の記事を読み返していたら、<こんな記事>がありました。

その頃、「六十を過ぎたら、またマキとランプの山暮らしに戻りたい・・・。」と思っていた私ですが、とっくに七十も過ぎてしまった今、何を思っているかと言えば、あの頃のような暮らしはもはや不可能、獣たちとの戦いに勝てる見込みは到底無い!ということです。

その一方で、私はついに農業者になり小麦を作付けして、その小麦でパンを焼いて商売にしています。
トラクターやコンバインのような大きな機械も使いますが、土の上で麦が育つという大原則は変わりません。

収穫は、何物にも代え難い大きな喜びです。
それがさらにパンになることで、二重の喜びを味わうのです。
ですから、今の私の生活には、退屈の二文字はありません。

昔思っていたことをすべて実現することは出来ませんでしたが、その必要もなかったということが、今改めてよく分かります。
ほんの一つか二つ達成しただけで、もう十分満足して納得していますから。

さて、そんな思いのこもった食パンを、明日はいよいよ売りだしです。

皆さまのご来店をお待ちしています。

行政対応の限界

獣害に関して、行政の窓口「市民課」あるいは「住民課」と呼ばれる担当課にたいてい一人、獣害担当者がいます。

しかし、この担当者は一般職なので、だいたい1~2年で他の部署に移動になります。

そもそも、野生動物に対応するには、専門的な知識と豊富な経験が必要です。
そしてその業務は、危険を伴う仕事になります。

一般職では、自ずと限界があります。
正直「嫌な仕事に当たっちゃった・・・!」と思う方がいたとしても、不思議はありません。

これだけ獣の害が日常茶飯となった今、求められるのは専門部署の創設と人材の育成でしょう。
毎日、山を歩くのが正規の業務、一つは野生動物の調査、もう一つは捕獲と駆除に関する訓練を積むこと。
そこに狩猟とジビエをセットにして、実利も生まれるような仕組みを作れば良いと思います。

もちろん、銃猟に関わる法規制も大幅に緩和する必要があります。

警察とか自衛隊を引き合いに出す人もいますが、そうした組織から抜擢するのもいいですが、あくまでも獣害対応と野性鳥獣の保護管理に特化した専門部署であることが必須です。

そういう意味では、豊富な経験を有する猟友会などの人材を登用することも考えた方がいいでしょう。

そんなテーマに真剣に取り組んでくれる政治家の登場を期待する私です。


クール便出荷の終了と運賃の変更

7月から実施して来ました通販のクール便出荷を本日9/30をもって終了いたします。
この後のご注文分から、通常出荷に戻ります。
運賃も、クール料金分がなくなりますので、大幅に安くなります。
皆さまのご利用、ここよりお待ちしております。

親子グマ再び

獣害対策

p6地点に母子3頭連れが出没 19:21


獣害対策

p6地点に現れた母子3頭連れ 19:21
一頭の子グマは、母グマにぴったり寄り添っていて、小さな足だけが見える。



獣害対策

p8 を一頭のクマが通過 21:17



獣害対策

p6地点かららp1地点に来るまでに2時間かけて回って来た。
人家の近くの柿や栗に立ち寄っている。
橋のたもとの栗の大木に向かったと見られる。


獣害対策

p6から2時間かけてp1までやって来た母子3頭連れ 21:21
何をしながらどこを通ってここまで来たか、これからどこへ向かうか
大体の推測は付いています。



獣害対策

ほとんど食い尽くされた柿の木に未だやって来るクマ 21:29


獣害対策

柿の木に上るクマ 21:29
月の輪が見えず、個体特定が今一つ不確実ですが、ナッツではないもう一頭(コードネームなし)だと思われる。





しばらく姿を見せなかった母子3頭連れが久しぶりにp6地点に現れました。

他に複数のクマがいる空間で、この母子が居着いているとしたら、この母グマはよほどの強者にちがいありません。
あるいは、ナッツももう一頭も共にメスであるか、のいずれかです。
クマとしては、繁殖シーズンはすでに終わっていて、メスならお腹に子を宿している可能性が大です。

いずれにしても、この狭い範囲に数が多過ぎます。
山には山で、別なクマがいるはずですから、今このあたりにいるクマは、冬眠時期になってもこの周辺で冬を過ごす可能性が大です。
早く捕獲駆除してもらわないと、落ち着いて過ごすことが出来ません。

しかし、行政は、至って消極的です。
一方、当山都町には、全国ニュースにもなったクマによる人身被害などが相次いでいる集落があり、そちらへの対応に追われているという事情もあります。

肝心の加害グマは未だ捕獲されておらず、毎朝夕の注意喚起の防災無線放送だけがむなしく響き渡ります。

そして、観光地の一角でもある山都町を訪れるお客さまの信頼にも影が差し始めていると思います。
食工房でも、最近そのような気配を感じています。

ちなみに、明日9/30と明後日10/1は、食工房は定休日です。

クマ同士の争奪戦?

獣害対策

根元を通り過ぎた後、ふり返って上を見上げるナッツ


獣害対策

時間をおいて現れた別個体(コードネームは未定)
こいつは上に上った。

今年の秋の山の実りは、良くない模様です。
この事は、以前にその予想を申し上げたこともあるので、覚えている方もおいでかと思います。

加えて、クマの生息数がますま増えていますので、そこいらじゅうで過密状態となったクマ同士の餌の争奪戦が起こり始めた模様です。

昨夜は、p7地点の柿の木にいつもの常連客のナッツが現れた後、最近見かけたことの無い個体が、時間をおいて現れました。
もうすでに樹上の柿は食い尽くされており、実が残っているのは大きな重たいクマが乗ることが出来ない細い枝先だけです。
それが分かっているナッツは、上らずに上を見上げるだけで立ち去りましたが、後からきたクマはそれを知ってか知らずか、大きな体で上って行きました。
1時間ほどで下りて来ましたが、ほとんどあり付けなかったのではないかと思われます。

ここ一週間余り、クマの出没状況が変化しています。
出没箇所が変わって、動向を掴みにくくなっています。
全く別なところで日中に目撃された情報も耳にしています。

今後さらに念を入れて周りの様子を注意深く観察しなければなりません。

そんな私たちが外に見回りに出かける時の装備品は、ロケット花火を入れた保管筒、ライター、発射管、スターターピストルと火薬、スズメバチ用のスプレー殺虫剤、先を尖らせた棒(いざという時の戦闘用)、双眼鏡、巻き尺などです。

その他、トレイルカメラチェック用に、入れ換え用のSDカード、単三電池8本×2組なども持って行きます。
ポケットの沢山ついている作業着を上に着て行きます。

そして出かける時は、必ず2人1組です。
もちろん、緊急連絡用にスマホも必須。

こうして書き出してみると、すごいですね。
これが毎日ですから。

自家産小麦に切り替えて行きます

これまで、小麦粉の大方は岩手県産と北海道産の小麦の粉を業者から仕入れていましたが、今年はゆめちからと南部小麦を沢山収穫しましたので、在庫がなくなるまで当分の間、これら自家産の小麦粉を使用することにいたします。

明日のパン焼きから、自家産を混ぜる形で切り替えます。
北海道産「春よ恋」は、自家産の「ゆめちから」になります。

一方、岩手県産の「南部小麦」は、自家産を併用する形になります。
その時々で割合が変わります。

原材料表示としては、小麦粉 : ゆめちから(自家産)、南部小麦(岩手県産・自家産)のような表現になります。

製造現場においては、ゆめちからのグルテンが大変強いので、生地の調製に初めのうち戸惑いが生じるかも知れません。
パンの出来を悪くしないよう、注意深く作業したいと思います。

風味、食感ともに、若干の変化があると思います。
皆さまには、お気づきの点などあれば、率直にご指摘いただきたいと思っています。

とにかくも、明日のパン焼きが楽しみです。

皆さまのご来店をお待ちしております。

明日もいつもどおりに

二日間の定休日も終わり、明日はまたいつも通りに営業です。

一昨日から晴れが続きましたので、今日は麦畑の種まきに向けて圃場の耕うんも一部ですが行うことが出来ました。

実はこの間もずっとクマ対応に時間と手間を割く毎日ですが、まあ何とか牽制出来ていると思っています。

場所によってトレイルカメラの映像も取得していますが、皆さまに公開するための編集作業をする時間がありません。

パソコンの中には、大量の映像画像データが溜まっています。
一方、上の娘も、手書きで「けものノート」を記していて、手書きの地図や見取り図も使って日付と獣の種類と出来事などを記録しています。

出来ることなら、それとパソコンの中のデータを統合して、このあたりの獣害に関するデータベースを作成出来ればいいと思うのですが、それが仕事でもないのにそこまではとても及びません。

とりあえずそれは置いて、明日のパン焼きに備えなければなりません。

ではでは。

明日と明後日は定休日です

明日9/23(火)と9/24(水)の2日間、食工房は定休日となっております。
明日は秋分の日で祝日のためお休みの方も多く、ご来店いただけるチャンスかも知れませんが、食工房は定番スケジュール通り休業いたします。
店は閉まっております。
お間違えのございませんよう、よろしくお願いいたします。

ちなみに、昨日の記事に関連のある過去記事を抜き出して紹介いたしますので、ご覧いただければ幸いです。

「生存は戦い」

「何故、誰も、『戦え!』と言わないのか」

「続・何故、誰も『戦え!』と言わないのか」

「共存という名の偽善」

「クマ対策に柿の木を伐るの件について」

まだ言うか、クマと共存!

「クマとの共存のあり方を考えて行かなくてはならない。」
このような意見を度々見かけます。

これだけクマの出没やクマによる人身被害が増えている中でも、未だにクマを駆除することに強い抵抗を示す人が沢山いることにも驚きます。

私は、「共存は不可能、クマの性格」という記事を公開していますが、今でもその考え、信念は揺らぎません。
さらに言うなら、クマのみならず野生の動物たちと共存することは、本来不可能と申し上げます。

人類史上これまでに人類が共存関係を築くことが出来た相手は、犬、馬、牛など極限られた動物たちです。
彼らとは、お互いの能力を認め合い、双方向の利益の供与も成立しています。

ではクマと共存という人たちの共存とは、一体どのような概念なのでしょうか。
理解に苦しむ私です。

ま、一呼吸おいて、クマに関してもある種の美談があることは、私も知っています。
クマの恩返し的な話ですね。
しかし、それを一般化してクマの性格、性質を語ることは出来ません。

クマが高等な知能を持った生き物であることは認めますが、私が知っているクマは、そのような生き物ではないからです。

クマと共存という時、それは一方的に人の側から思い込んでいる概念に過ぎず、クマの側にそのような概念は無いでしょう。
彼らは彼らで、人の想いなどに関係なく、彼らの都合によって行動しているのであって、邪魔な状況にあれば躊躇なく人を排除しようとするでしょう。

その時どのような行動に出るかは、その時のクマと人の力関係によります。
クマが人に対して脅威を感じていれば、クマの側が遠慮するでしょう。
逆に、人が本当は弱い生き物で、クマを恐れていることがばれてしまったら、クマはためらうことなく人を襲うでしょう。

では、クマに脅威を感じさせるにはどうすれば良いか、それは、人は油断のならない恐ろしい敵だと認識させることです。
大きな音やトウガラシスプレーで驚かせたり嫌がらせたりするなどという子どもだましな方法は、頭の良い彼らはすぐに無害だと学習してしまいます。

本当に怖がらせるつもりなら、いつでも命を奪う用意があることを知らせることです。
そのためには、実際に狩猟することを通して彼らを追い回し、最後には仕留めるというところを見せなくてはなりません。

その昔から、マタギたちがやって来たことは、すべてその一点に帰結します。
クマとはどういう生き物なのか、山を歩きクマを狩ることを通してそれを学び尽くし、彼らに効果的に脅威を感じさせる手練り手管を実践するのが、マタギたちの重要な仕事の一つでもあったのです。

今の私たちが、そういった自然界の野生との付き合い方からどれほど遠いところに来てしまっているか、そこをまず気づかないことには、何も始まりません。

今さらマタギたちの技に近付くことは叶いませんが、野生の何たるかを少しなりとも学びたいと、勇気を奮って近づこうとしている私です。

ちなみに、映像、画像、整理していませんが、今このあたりには、ナッツと母子3頭連れがそれぞれ場所と時間を隔てて出没活動しています。
クマ棚、漕ぎ跡、喰い跡など、あっちでもこっちでも沢山見つかります。

秋の訪れを感じられそう

天気

喜多方市のこの一週間9/21~9/26の天気予報

明日、明後日にかけてお天気が崩れ雨も降るようですが、その後一週間は晴れまたは曇りのお天気で、最高気温も20℃台と涼しく、秋の訪れを感じられそうです。
暑い夏も、やっと離れて行くようです。

麦畑も、これから種まきの時期にかかります。
お天気模様と圃場の乾き具合を睨みながら、素早い決断と速攻で機を逃さないようにしなければなりません。
遅くても、10月上旬のうちには完了させたいと思っています。

そして、食欲の秋の始まりに合わせて、今年の収穫の恵みパンセットを発売します。
詳細は、発表時にお知らせしますので、もう少しお待ちくださいね。
10/1に、このブログ上で発表します。

そして明日も、いつものようにパンを焼いて、皆さまのご来店をお待ちしております。

自家産南部小麦とゆめちからの食パンも焼いて、試食していただきます。
あわせてライ小麦のクネッケも、試食していただきます。
おいしいコーヒーと一緒に、お召し上がりください。