日別アーカイブ: 2013年8月18日

原子力災害というもの

フクシマ

このようなゲートが、あちこちに設置されています。


フクシマ

JR常磐線・夜ノ森駅構内


フクシマ

JR常磐線・夜ノ森駅構内
再びここを列車が走るのは、いったい何時のことでしょう。


フクシマ

JR常磐線・夜ノ森駅付近
草に覆われて、線路が見えなくなっています。


フクシマ

知人がやっていたカフェ。建物は、自分で建てたそうです。
それだけに、この様子を見るのは、まことに気の毒と言う外ありません。
中の様子も撮りましたが、とてもお見せ出来ません。


フクシマ

東京電力・福島第二原子力発電所・エネルギー館
原発のPRのために作られた施設。


フクシマ

漁港から流された舟もそのまま放置されて、草に埋もれようとしています。


フクシマ

津波が洗った線路敷も、これほどの草の海に・・・。


フクシマ

JR常磐線・富岡駅 ここに駅舎がありました。
今は、遠くの海が見えています。


フクシマ

JR常磐線・富岡駅前に設けられた、慰霊碑


フクシマ

国道399号線・葛尾村と浪江町の境に設けられた通行止めのゲート


フクシマ

葛尾村地内・ここに棚田が広がっていたと、想像出来ますか。


フクシマ

農地に下りて行く道も、もはや通行不能です。


フクシマ

いろいろ取り沙汰されつつも、止まることなく進む除染事業。


フクシマ

道路の除染は、道路と道路の両脇10mの範囲が除染の対象。
整備された公園の中みたいで、見た目は悪くありません。


フクシマ

立木は切らずに、根元の落葉と表土を剥ぎ取っています。


フクシマ

この環境下にも、田畑を耕し生活している人がいます。
この場所に立てば、我々が、とやかく言う問題ではないと分かります。

今日は、午前中は浜通りの富岡町へ、午後は内陸の葛尾村へ行ってきました。
震災から三度目の夏を迎えた被災地は、どこも草に覆われていました。
その風景に、原子力災害の被害の質のようなものを見たと思う私です。

地震と津波だけなら、その直後から地域は、復旧・復興に向けて動き出します。
しかし原子力災害が伴うと、その場所は何も出来ずに放置されます。
それ以外方法がありません。
三度目の夏を迎えた結果が、ご覧いただいている写真です。

破壊の程度だけを比べたら、もっと凄まじい場所もあったかも知れません。
しかし、ここでは復旧・復興に取りかかれないという時間の経過が、もう一つの被害となっています。
一体何年先まで・・・。
被害の大きさは、破壊の程度×影響を受け続ける時間、で見なくてはなりません。

一方、避難か帰還かに、線引きをして住民の判断を強制すべきではないと思います。
ある線量を、受け入れられない人もいれば、逆に気にしない人もいるのです。
避難したい人には避難を補償し、留まりたい人にはそこでの生活を補償する、これが本当の救済だと思います。
原子力災害は、それだけ重いのだと、東電も国も我々国民も認識を新たにしなくてはならないでしょう。

明日は、会津に戻ります。
会津が、原発から遠くて、線量が低くて、良かった・・・?否、そんな単純なことではありません。

今後、フクシマは日本どころか世界に影響を及ぼします。
「人類と核は共存し得ない。」
それを実感出来る場所は、今この世界に二つ、チェルノブイリとフクシマです。
もう一つ増やしたいですか・・・。

川内村に来ています

山暮らし

阿武隈山中に、子どもたちに手伝わせながら自分で建てた家


山暮らし

基礎工事完了時に作った、手形プレートが残っています。
当時赤ん坊だった末娘だけ足形。


山暮らし

敷地内は建物から20mの範囲、除染のため表土の入れ替えをしてあります。
それでも草茫々。


山暮らし

4㎞の山道の途中の峠の一つ

川内村に来ています。
昨日は、山暮らしをしていた場所を尋ねました。

実は、震災直後にも一度訪ねていますが、あの後除染工事が入り様子が一変したと伝わって来ましたので、気になっていました。
周りの木々が全部伐採されてしまったのではないかと心配していましたが、そうではありませんでした。

林の中は下草を刈り取って、落ち葉と表土を掻き取っただけ。
草地の部分は、表土の入れ替えまでしたようです。
道はすべて砂利が敷いてありました。
ものすごい費用がかかったのだと思います。

今後、私と家族ががここで暮らすことはないと思っていますので、同じ敷地内に暮らしている地主さんに譲り渡して、好きなように使っていただくことにしました。

基礎の土掘りから、すべて自分の手で作った家を見ていると、苦労のあれこれが思い出され、しんみりとしていつまでも立ち去り難い思いに捕われましたが、もうこのへんで過去に決別しなくてはと思い直して、さよならしてきました。
この次からは、楽しく遊びに行く場所になるはずです。

それにしても、また自分で家を建てたくなって来ました。
やりたいですねぇ・・・ぜひ。