本日、最終シュトレンの製造を完了しました。
もうすでにご注文いただいている分が大方です。
残数が一桁になりましたので、ご予約の受け付けは終了いたします。
また、オンラインショップもキビタン市場店とSHOKUKO STORE の両方、在庫終了でご購入不可といたしました。
残った分は、直接食工房にお問合せいただき、その時点で残があれば購入していただけます。
どうかご了承ください。
なお、明日と明後日は定休日ですが、お問合せご注文等は受け付けております。
さあ、いよいよ残すところあと一週間余り、パン焼きは今週木曜日26日が最終です。
そして27日にスコーンとマフィンを焼いて、それで本年の製造仕事は終了です。
店自体は、29日まで営業しております。
どうぞ、最後の最後まで、食工房をよろしくお願いいたします。
ナナオサカキの命日に寄せて
私の一生の記憶に残る詩人の一人、ナナオサカキ。
こういう人と、一時でも直接交流出来たことを、心から喜ばしく思う私です。
ナナオの詩を一遍
雪の海 漕いで行く
髭に つらら
スノーシューズに スキーストック
雪の海 漕いで行く
首に 双眼鏡
サブリュックには 焙じ茶入り テルモス
狸の敷き皮 尻にぶらぶら
雪の海 漕いで行く
昔 地球は 双子星
地球Aは 太陽系に 宿を借り
地球Bは 天の河の向こうへ 飛んでった
地球Aは 今や ロボット数十億の大スラム
地球Aは 青と緑 色あせて
虹の前に うなだれる
風の便り
地球Bは
森と水 豊か
花 鳥 けだもの あでやかに
人は 虹の綾ぎぬ 身にまとい
踊りと歌で 語るとさ
地球Bへ引っ越そうと
地球Bの郵便局へ書いた 僕の手紙を
ハレー彗星に預けたのは
1986年1月
地球A 北アメリカ シェラネバダ山脈
黒樫と尾黒鹿の森の中
あれから 一年
地球Bの返事 待ちながら
雪の海 漕いで行く
今日 地球A ヤポネシア 大雪山
トド松 カラ松 造林地の蔭
細ぼそ生きる 水ナラ ドロノキ 天然の森
鳥エナガ 五十雀 カケス
つぶらな瞳に消え残る 命の炎
北キツネ エゾリス 野兎
雪に描く足跡が 仄めかす
人の世の 明日は いかに
午後 西の地平は セピアに曇り
東 シルバーグレーの山並み 天高く
風花散る 丘の高みに 歩み止め
コンパスに 地球Bの方位確かめ
叫ぶには
地球B郵便局 どうぞ
地球B郵便局 どうぞ
こちら 地球A ナナオ
高鳴る 我が胸に
今 飛び帰る 地球Bのメッセージ
カムバック エニータイム
いつでもいいから 帰って おいで
とは言え 地球Bへの道 さらに遠く
途中までのヒッチハイク ハレー彗星が
地球Aに帰るのは
2062年
それまで
髭に つらら
スノーシューズに スキーストック
雪の海 漕いで行く
雪の海 漕いで行く
1987.2
☆ナナオ本人による朗読が聴かれます。