安倍政権がこの度、配偶者控除を廃止の方向で検討に入ると、伝えられています。
以前からそのつもりであったことは何かの記事で知っていましたが、具体的になった今、一言申し上げておきたいのです。
配偶者控除を廃止する側の理論は、女性の活用を一番の理由に挙げています。
女性が、もっと社会に出ることを促すことが、つまり生産労働に従事させることが目的です。
そうしないと、人口減少の時代に経済の維持が出来なくなると。
そしてそれに呼応するように、少子化対策は、子どもを安心してあずけられる環境を整えようという方向です。
何かが違うと、もうずっと前から思っています。
専業主婦のどこがいけないのか。
子どもは、両親のもとで育つのが一番いいのだと思います。
そのための環境整備をしたらいいのに・・・。
昔の話しですが、ある若い夫婦がいて出産を迎えることになりました。
夫は、会社に6ヶ月の間、育児のために休職したいと申し入れましたが、それなら辞めてくれと言われて辞めました。
もちろん会社にしてみたら、6ヶ月もの間人材が不足することになりますし、その間だけ都合良く代わりの人が見つかるとは限りませんから、いっそのこと退職したもらった方がいいのは分かります。
でもね・・・何かが違うのですよ。
つまり、物事を考える目線が子どもの目線でなく、大人の、社会の目線なのですね。
つい先日のベビーシッターの事件、皆さまはどう思われましたか。
幼い子どもたちがこのような環境に置かれていること、それはそのままこの社会の未来を暗示しているように私は思います。
安倍政権が考えているような少子化対策や子育て支援の方向性では、子どもたちに明るい未来をプレゼントすることは出来ません。
これから一世代回らないうちに、私たちの社会は、もっともっと厳しい結論を突き付けられることになるでしょう。
こんな話を思い出します。
自分の皿を洗っても一円にもならないが、他人の皿を洗うとお金が稼げる。
全てがこの理屈で回って行くと、どんな世の中になって行くのか。
考えただけで薄ら寒くなります。