麦拾い

麦

この粒の小ささに参ります。
この一皿分に3~5分かかります。


麦

赤矢印の粒が選別対象
黒くて大粒のものは、麦角菌感染の疑いが濃厚です。

ああ!とうとうこんなことに・・・。

今年の2月に沼ノ平産のライ麦が在庫切れになって、カナダ産オーガニックに切り替えて以来、作柄が悪かったのか選別が不十分だったのか分かりませんが、とにかく状態が悪くて話になりません。
出荷元にクレームを申し入れましたが、どうも今一つ認識が不足しているようで、明快な返答がありませんでした。

他に入手の当ても無いし、夏までの辛抱と思って手選別しています。
しかし、これがとてもとても大変な作業です。

何しろ粒が小さくて、指先でつまみ出すのももどかしく、スピードが上がりません。
眼はじっと凝視したまま、次第に首も固まって来ます。
一時間やっても大して捗らないし、おかげでライ麦全粒粉は、特別貴重品になりました。

しかしです。
この粗悪さは一体何なのでしょう。
明らかに麦角菌に感染していると思われる粒が混ざっているのには、全く恐れ入ります。
その他、未熟粒、青カビ、赤カビが発生しているもの、ライ麦以外の粒。
厳密に拾い出しているといつまでも終わりませんので、麦角菌感染とカビ発生が見られる粒を拾い出したら、あとは精米機に二回通して表皮を少し削ります。
その時同時に未熟で小さい粒は、割れて篩の目から落ちますから、それでずい分状態は良くなります。
こんなことをやっているおかげで、時間がいくらあっても足りません。

そしてその後、コーヒー豆の選別をやって見ると、いやはや!あれほど閉口モノだったのに・・・、比較にならないほど楽に感じるのはとても皮肉。

こんなこと、酔狂にだって出来ないですよ。
それをやるのが〇〇〇病。
もう半年近くもやっています。

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