以前から実感してきたことではありますが、改めて、パンの左右するのは酵母次第だということを、思い知らされています。
風味はもちろんのこと、食感も酵母の具合で大きく左右されます。
市販のイーストと違って、調整のすべてを自分でやる自家培養天然酵母は、何年やっても辿り着くことのない永遠の旅のように感じています。
一方、それだから尽きない興味と魅力があります。
そして何度でも味わえる達成感も。
これまでのところ、まあまあ安定して品質を維持して来ましたが、最近それを壊してでももっと上に行きたいと思うようになりました。
市販の普通のパンを食べている方が口にしても、大きな違和感がない口当たりと風味で、しかもうちの酵母でなくては絶対に出せない風味と食感…、そんなものを達成したいと思うのですね。
それがどんなものなのか、まだ辿り着いていませんので何とも申し上げられません。
まず、パンは麦からと思っていましたし、それは今でも変わりません。
だから畑から始まると思っています。
その麦をパンに変えてくれるのが酵母です。
優れた品質の麦(小麦でもライ麦でも、他何でも)があったら、次は酵母です。
かれこれ30年近くにもなるうちの酵母君は、ちゃんと力を出し切っているだろうか、昨年調子が悪い時があったのは何だったのか、酵母の研究今一度と意欲を持って臨みたいと思っています。
自分でも楽しみです。