月別アーカイブ: 2017年8月

猿、続けて現れる!

今日も、猿出没でひと騒ぎありました。

パン焼き仕事を終えて一息入れていた時、集落内でたて続けに花火の鳴る音が聴こえて来ました。
昨日の場所かと思い駆け付けましたがさにあらず、少し離れた別な場所でした。

行ってみると、区長さんが花火の燃えガラを持って戻って来るのが見えました。
伺ってみると、40~50頭はいるのではないかと思える群れが、田んぼの外れの裏山で木を揺すって騒いでいたとのこと。
花火の音に驚いて一舜怯んだようだが、まだその辺にいるらしいと・・・。

近所の方2人も加わって4人で見ているうちに、猿が戻って来て木を揺らしてこちらを伺っている様子です。
そこで私も加勢して、3人で花火を打ち込みに猿のいる方に向かって行きました。
近づくまで気づかれないように、且つ足早に。

途中、見張り役の猿に気づかれましたが、構わずどんどん距離を詰めて、ロケット花火の射程に入ったところで、二発ほど発射。
ザワザワと騒ぐ様子が見えましたので、今度は追い払い用の爆音花火をたて続けに15~16発鳴らし、最後に威嚇のつもりで指笛を鳴らして合図を送りました。
ボス猿と思しき「ホウ、ホウ!」と呼ぶ声が聴こえた後、一斉に山の奥に向かって逃げて行きました。

これでニ三日は来ないだろうと思いましたが、そうは問屋が卸しませんでした。
わずか20分か30分しないうちに、再び猿が出て来たそうです。

花火の音が聴こえたのであるいは・・・と思いましたが、配達に出るところだったので駆け付けることが出来ず、あとで話を伺いました。
その騒ぎの後は、出て来ないようです。

猿に関しては、「いつでも、どこでも、何をしていても、必ず追い払う。」のが鉄則だそうで、それを根気強く繰り返すうちに、猿はそこを自分たちの縄張りには出来ないと悟るらしいですね。

幸いなことに我が集落では、意識の高まりがあるのと、日中でも対応出来る人が複数居るので、防御の維持が出来るかも知れません。

しかし、今日のそのあたりには猪もやって来ているらしく、田んぼが荒らされ始めていましたし、カモシカや日本鹿も出没しています。
決して油断は出来ません。


猿、現れる

今日の午前中、我が集落の外れに猿の群れが現れました。

以前にも現れたことがあった場所で、特に目新しい出来事ではないのですが、ここしばらく気配がなかったので、にわかに緊張が走りました。

幸運なことに、間近に居る方がロケット花火を打ち込んで追い払いましたので、私が応援に駆け付けた時はすでに猿の姿はありませんでした。
この方が積極的に対応してくださっているようなので、このエリアは防御を破られることはないと思います。

私の家の裏手も侵入路になる可能性がありますが、今のところ猿が近づいた気配はありません。
川の向こう側の辰ヶ原という地区も、日常的に警戒を怠らない方が居てくれますので安心です。

野生動物の害が深刻になったせいで、皆さんやっと本気になって来たみたいです。
いいことです。
今ならまだ間に合います。
その意味も、理解されているようです。

もはや、鳥獣保護に関する法律が変わらないことには、人の暮らしを守れないところに辿り着いてしまうことが避けられません。
そんなことに多くの人が気付くのは、一体何時のことになるのでしょうか。


地球の上で生きている

地球の上に土があって、畑になっていれば、そこには人がいるってことです。

今日は日中、畑で鍬を振るっていました。
とうもろこしを片付けたあとに、大根と小麦を蒔くために耕していました。

汗を拭き拭き、少しずつ少しずつ、土の感触を確かめながら、この地球の上に土があって作物が出来る事のありがたさを、しみじみと噛みしめていました。

全く、素晴らしい・・・。

どんなに賢いと言ったって、サルにはこの真似は出来ません。

だからどうだってことではありません。

ただただ、ありがたいなー・・・と思った次第。

晩ごはんがおいしかったです。

明日と明後日は定休日

今日は、クッキー4種類を焼きました。
ですが、一つを焦がしてしまい、実質3種類に・・・。
わずか数分の油断でした。

でもねぇ・・・。
こういうことって、たまーにですが、あるんですよね。

あー、くやしい!

尤も、そんなことではくじけません。
エイャッ!と仕切り直しして、その後はすべてうまく行きました。
臨時のコーヒー焙煎も、無事終了。

明日と明後日は、定休日です。

はい。
というところで、近頃こんなの聴いて元気を出しています。

久しぶりの晴天、ご来店感謝

今日は朝から晴れていました。
本当に久しぶりです。

でも、見上げる空は秋の空でした。
過ごしやすくて気持ちの良い一日ではありましたが。

この久しぶりの良いお天気の下、皆さんどこかへお出かけしたい気持ちに駆られたようです。
食工房にも、三々五々ご来店のお客さまがいらっしゃいました。

中には、「どこかへ行きたいね、そうだ!山都のパン屋さんに行こう!」と言って、わざわざ駆けつけてくださった方もいました。
うれしいやら、ありがたいやら・・・。

本日ご来店くださいました皆さま、まことにありがとうございました。
改めて、心よりお礼申し上げます。

こうして涼しくなって来たせいでしょうか、パンの売れ行きが少し上向いて来ました。
クッキーなどは、賞味期限が迫って売れ残るものも出始めていたところ、新しいロットを製造する意欲も湧いて来ました。

明日は、4種類のクッキーを焼く予定です。
その他、臨時のコーヒー焙煎も・・・。

忙しいのは、やっぱり結構なことだと、気合いを入れ直しています。

自家製粉で食パンに挑戦

食パン

一応角食に見えるくらいにはなりましたが、もう生地は発酵の限界を過ぎています。


地元産小麦

ピストーラ形に焼いたもの

地元山都町千咲原地区で収穫した南部小麦を、自家精麦、自家製粉そして篩にかけて得られた小麦粉を使って、食パン焼きに挑戦してみました。

以前、同様な農家さんが自前で製粉した粉を使って食パンを焼いてうまく行ったことを報告していますが、今回は小麦の品種が以前のゆきちからに代わって南部小麦です。

南部小麦は風味は大変よろしいのですが、グルテン度が少し低いので成形発酵の際、最後まで生地が持つかどうか、それを確かめる目的もありました。

今日は、生地をこねたばかりの時はイケそうな感じが濃かったのですが、成形発酵の段階で型いっぱいまで伸びきらず、あと一息でした。
少し余った生地を、ピストーラと同じ形に成形したものも焼きましたが、こちらは釜入れが若干早かったのか、膨らみが今一つで暴れてしまいました。

それで肝心の風味と食感ですが、ピストーラ形のものは、少し甘みのあるいかにも小麦らしい風味で文句なし、食感は釜入れが早過ぎたのでちょっと詰まった感じで歯ごたえあり過ぎ、食パンは生地がくたびれて酸味が出てしまい、食感も柔らかいもののコシが足りなくて今一つ・・・。

この次は、篩のかけ方をもう一工夫、生地の水分量を増やす、モルトパウダーを添加する、この3点を実行してさらに結果を見たいと考えています。
最終的には、きっとうまく行くと思っています。
地元産小麦100%で食パンを焼くという夢が実現するのを楽しみにがんばります。


大麦パン

大麦パンのクープが決まって来ました。
膨らみも食感も風味もOKです。


ピストーラ

ピストーラもクープがきれいに割れるようになりました。
今日のは、ちょっと暴れ気味です。

ライ麦ごはん

ライ麦ごはん

生の時に比べて、ごはんに炊くとおいしそうな色合いになりますね。

ここ数年来、お米以外の穀物や豆類をお米に混ぜてごはんに炊くのが流行っていますね。
その名も雑穀ごはんとか雑穀米などと呼ばれ、そのための材料も、実に沢山の種類が出回っています。

食工房でも、大麦(モチ麦)の丸粒を販売していますが、ライ麦もイケるんじゃないか・・・?と、ふと思いついて、今日それを試してみました。
軽く精麦機を通したライ麦粒を、白米に混ぜてごはんに炊いてみました。

ライ麦は皮を被っていて吸水に時間がかかると判断して、2時間ほど先に水につけておきました。
その後、白米と一緒に水加減して、炊飯器で炊きました。

食感は、思っていたほど硬くもなく、プチプチとした歯ごたえが楽しい好感の持てるものでした。

それより驚いたのは風味の方で、けっこうクセが強いのではないか・・・?と想像していましたが全くその逆で、大麦に比べてもクセのない素直な甘みのある食べやすい味わいでした。

あとは冷たくなった時にどんな風味と食感になるか・・・ですが、これはいいかも知れない!と思った次第。
近いうちに雑穀米の材料として、売り出そうと思っています。

パンだけでなく、ごはんでも食べられるライ麦!いいと思いませんか。
どうぞご期待ください。

スズメバチとハエ

およそどこに行ってもいるのがハエです。
自然の豊かな田舎に来ればなおのこと、何種類かのハエがいるのを確認出来ます。

食品を扱う仕事をしている者にとって、ハエは大敵です。
しかし、防ぐのはなかなか大変です。
真冬以外の季節、いつも頭を悩ませています。

一方、スズメバチと言えば、これも皆さまよくご存じだと思います。
刺されたら命に関わることもある恐ろしい昆虫・・・と思っている方も少なくないでしょう。

このスズメバチの食糧はと言うと、小さい虫全般です。
ハエは格好の餌になっています。
一匹のスズメバチが、一日に100匹以上のハエを捕まえて巣に運んでいることが知られています。

ちょっと話が脇に逸れますが、スズメバチは捕まえた虫を噛みほぐして肉団子にして巣に持って帰ります。
それを自分が食べるのではなく、巣の中にいる幼虫に与えます。
幼虫たちは成虫のスズメバチが運んで来た肉団子を食べて育つのです。
一方成虫は、幼虫が口から吐き出す液体を吸います。
実はこれが高カロリーの栄養源で、活動のためのエネルギーとなります。
専門的には、栄養交換と言うそうです。

真夏の活動期、どんどん巣が拡大して幼虫の数が増え続ける間、成虫たちは休みなく虫を獲り続けます。
近くにスズメバチの巣が一つあれば、あたりからハエが一匹もいなくなります。
これは本当の話しです。

昨年のこと、孫たちがやって来た時、たまたま微妙な位置にスズメバチの巣があり、これを駆除することになりました。
ハエのことを考えるとそのままにしておきたかったのですが、孫たちのうちの誰かが刺されでもしたら大変ですから、結局駆除することにしました。

ところがその後が大変でした。
巣が無くなった次の日から、家の中にハエが入って来るわ、入って来るわで大騒ぎになりました。
これほどはっきりと結果が出るとは、あらたか予想していた私でさえビックリでした。
息子も嫁さんも孫たちも、ハエにうんざりすると同時にスズメバチの果たしていた役割を思い知ったという次第。

さて今年は、ちょうど良い距離離れた場所に二箇所、スズメバチの巣を確認しています。
一つはキイロスズメバチでもう一つは小形スズメバチです。

たまに家のまわりを飛び回っているのを見かけますが、巣から離れているので危険ではありません。
そしてやはり・・・、ハエが少ないと言うか、ほとんどいません。

どんな殺虫剤より確実だし安全だし、これからますますハエが増える秋にかけて、スズメバチの方も数が増えますから、バランスが崩れることなくハエのいない状態が保たれます。
そしてハエだけではなく、害になるその他の虫も捕まえてくれているのです。

まことにありがたい自然の計らい、我が家ではスズメバチは神様扱いです。

コーヒー焙煎、ますますブーム

コーヒー焙煎

古い機械ですが、いい仕事します。
要は、メンテ次第!

コーヒー焙煎は、モノづくりする人それも男性にとって、とても魅力的なやって見たいことの筆頭に挙げられるもののようです。

かく言う私もその例に漏れず、今から28年前、ある人が粉ミルクの空き缶を使って自作した焙煎機でコーヒー豆を焙煎し、商売にまでしているのを目の当たりにして以来、とにかく自分でもやって見なくては気が済まなくなった一人です。

手始めは、七輪と金属製のザルを使って炭火焙煎でした。
生豆は、縁あってオーガニックのものが手に入りました。
一度に200gくらい焙煎することが出来て、当時はこれで大満足でした。

あんまりうれしいものですから、これで商売しようと思い立ち、街角の路上でドコデモカフェを広げて試飲してもらいながらコーヒー豆を売っていました。

ドコデモカフェ

これがドコデモカフェです。
コーヒー豆、試飲販売中!
多分、2001年頃の私です。

その後3年くらいして、ポン菓子機を改造してコーヒー焙煎が出来るようにしたものを使い始め、つい1年半前まで20年余り使用していました。

こちらは一度に1kg焙煎することが出来、それまでに比べて飛躍的に効率が良くなりました。

こんな幼稚な仕掛けでも、おいしいコーヒー豆を提供することは十分出来ました。
少なからぬ方に私のコーヒーを支持していただけたことは、その証だと思っています。
今思い出しても、本当に面白い時間でした。

そして今は、やっと手に入れたコーヒー焙煎機が稼働しています。
これで最大2kgまで焙煎出来るようになり、私の商売にはもう十分な設備です。

さて、私みたいな人が世の中には沢山居るものと見え、近頃ますますコーヒー焙煎がブームだそうです。
それも、小さな自家焙煎店を起業する方が、次々と名乗りを上げているらしいですね。

その背景には、コーヒーを飲む方々の嗜好の多様化や風味への要求度が格段に高くなったことがあるのです。
さらにその背景には、これまでのコーヒー業界の努力があったわけで、私などもごくごく端っこの片隅でではありますが、皆さまのコーヒーに対する味覚に磨きをかけるお手伝いをして来たと自負しています。

今この時代、競争相手がどんどん増えて、面白いことになって来たと思っています。

この際、食工房テイストに今一度磨きをかけて、新たな魅力を創出したいと思っています。

おいしいコーヒーを飲みたいという自らの欲求が失せない限り、この仕事は止められません。

獣たちに囲まれて暮らす

藤沢周辺航空写真

食工房は、藤沢集落です。
周りの山は、ほとんどが広葉樹林です。
どの集落も、獣たちの生息域に囲まれています。


高野通信

食工房外観です。
すぐ裏手まで山が迫っていることがお分かりになると思います。


高野通信

我が家の畑です。
今年は、草に覆われてしまって、どこに何が植わっているのか見えにくい。
ヒマワリだけが目立ちます。

今やこの日本国内において、地方の中山間地は、およそどこに行っても野生の獣たちの害に悩まされています。
まず一番は農作物の被害ですが、生活そのものへの影響も無視出来なくなりつつあります。

畑に関しては、このあたりでは何の防御もなしに農耕はまず不可能です。
その防御も通用しなくなって、とうとう耕作放棄に至った箇所も一つや二つではありません。

大型のものでは、猿、熊、カモシカ、鹿、猪、小動物ではハクビシン、アナグマ、タヌキなど、いずれも農作物に被害を及ぼします。
加えて熊や猪に出会うことは危険な場合もあります。

また猿は群れで行動するので、一度侵入を許せば大勢を相手に戦うことになります。
例えば、留守宅に鍵が掛かっていなければ、引き戸を開けて中に侵入して家の中を荒らし、冷蔵庫の中の食糧を見つけて持ち去るので、わずかの時間でも家を空ける時は必ず施錠しなくてはならなくなった集落もあります。
例え家に人がいる時でも、昔みたいにあちこち開け放しておくわけには行かなくなりました。

我が藤沢集落では、まだそこまでの危機は訪れていませんが、周辺の集落ではすでに猿や猪の侵入を許してしまった所もあります。
我が集落が危機的状況を迎えるのも、時間の問題かも知れません。

ところで皆さまご存知かどうか分かりませんが、鳥獣保護法という法律によってごく一部の例外を除いてすべての野生動物は保護の対象になっています。
可愛いからと言って飼育することや害になるからと言って駆除することは、どちらもご法度です。

農作物に被害が出た時は、まず自治体の窓口に被害届を出します。
それに対応して駆除の許可が出た時は、猟友会など狩猟免許を持っている方にお願いして駆除してもらうことになります。

このように、動物たちは法律によって手厚く守られていますが、一方被害を被る私たちの方は、何の手出しも禁じられているのですね。
ですから、畑のまわりを囲ったり、花火を鳴らして脅かしたりするのが精いっぱいの防御法ということになります。

もちろんこの程度のことでは、とうてい勝ち目はありません。
犬を使って追い立てる方法もあるのですが、訓練や周囲の方の了解が必要で、すぐに取り入れられる方法ではありません。

ここはとりあえずも、やはり猟友会の方が頼りということになります。
しかし如何にせん、狩猟者の数は激減しており、冗談交じりに絶滅危惧種という人もいるくらいです。

一方、野生動物の生息数はどのような状況なのでしょうか。
現実を冷静に観察する限り、熊も猿も猪もその他の動物たちも決して減ってなんかいない、むしろ確実に増えていると感じます。

絶滅危惧種と言われて久しいツキノワグマでさえも、逆に増えているのではないかと、関係者の間で言われ始めました。
それは、害獣駆除に当たっている猟友会の方の話しを聞いていても、分かることです。

よく言われるように、人間が山を植林だらけにしてしまって熊の餌になる木の実を落とす広葉樹が少なくなったから、熊は人里に出てくるようになった・・・という言説も、このあたりの状況には当てはまりません。
周りの山々は、ほとんどが広葉樹林でしかも広大です。
たとえ山に食糧があっても、むしろ人里の農作物に手を出す方が容易に腹を膨らませられるから・・というのが、出没の本当の理由かも知れません。
人が積極的に対応しなくなったから、それに呼応するように動物たちも生息域を広げて来たというのが、真相だと思います。

高野古道

我が家の裏手、元は田んぼでした。


高野古道

古い道が分かるでしょうか。
勝手に高野古道と名付けました。


高野古道

我が家の裏手、ほんの十数メートルのところを通過する高野古道
両脇ともに水田でしたが、今は鬱蒼とした杉林。


高野古道

上り坂の向こうの端は、国道459線バイパスによって断ち切られています。
数年前まで、ここは熊の通り道でした。

数年前、我が家から至近距離で熊の出没があり、農作物に被害も出て駆除するという騒ぎがありましたが、あの後家の裏手を徹底的に刈り払いしていて分かったことは、私たちがここに引っ越して来る以前から、あたりはすでに熊の領分だったということでした。
以後、刈り払いの徹底と週に一二回の焚き火をすること、また見回りやロケット花火を打ち上げることなどを数年続けるうちに、やっと熊の気配が遠退きました。

今年、またしても至近距離で熊の駆除騒ぎがあったのですが、侵入ルートは以前と違って我が家の裏手ではなかったようです。
このように熊に関しては対応の前例もあるのですが、猿と猪に関しては未経験ということもあり、手探り状態です。

いずれにしても、人間の私たちが何らかの対応をし続けること、これが野生動物たちとの距離を保つ上で最も重要なポイントだと言えます。
そういう観点から見ると、今の私たちの生活は全く絶望的だと言えます。

先日、周辺の集落を回って見て来たのですが、山はほとんど手入れされず放置されたままで、もはやつる性植物に覆われつつあり、どこに行っても畑地や家のすぐ側まで藪が迫っている状況が目につきました。
どこのお宅も外に勤めに出るようになって生活が変わってしまったのですから、これも致し方ないことではあるのですが、これでは周囲を野生動物たちに明け渡したも同然です。

やはり人間の私たちも、縄張りを主張し続けなければなりません。
動物たちにそれと分かる方法で。

これから先、田舎に暮らすということは、即ち獣たちに囲まれて暮らすことであるということを、十分に認識しておく必要がありますね。

そして今地方の中山間地で起こっているこうした状況は、このまま放置すれば、前線が都市に近づいて行くだけだということです。
否、今やその気配が濃厚になりつつあるというのが、現状かも知れません。