2月中旬以降になると思いますが、ライ麦のパン全品目を受注製造品にします。
昨年初収穫したライ麦の在庫が、先が見えて来ました。
もはや1gたりとも無駄にしたくありません。
パンが売れ残ると、結果的に粉が無駄になるわけですから、受注製造にせざるを得ません。
店頭販売分も、要予約といたします。
ただし、明日からと言うわけではありません、念のため。
この次の「紙版・飯豊の空の下から・・・ 」で、詳しくお知らせします。
今回は第一報と言うことで。
それから、クッキー類に使用するライ麦全粒粉は、今後しばらくの間、ドイツ産のオーガニック品に切り替わります。
こちらは、次回製造分から適用です。
あと、スペルト小麦の在庫も同様なのですが、こちらはスペルト小麦が無くなったら、普通小麦の全粒粉に切り替えます。
風味、食感ともに少し変化があると思いますが、そこはご了承願います。
また、今シーズンのスペルト小麦の使用は、あくまでもプレミアム対応ですので、来シーズンからは、スペルト小麦相応の価格設定にさせていただきます。
今回そうせざるを得ない一番の理由は、納得の行く品質のライ麦が、意外に少ないということです。
あっても、ごく少量単位でしか購入出来ない上に、価格が高過ぎて手が出せません。
農家さんに作ってもらう取り組みも数年間続けましたが、麦を、特にライ麦を育てるノウハウが全くない所からのスタートで、農家さんたちは皆中途挫折し、脱落してしまいました。
望み通りの物を手に入れるためには、自分でつくるしかないというのが結論でした。
今年の麦が収穫されるのは、まだまだ遠い先のことになります。
受注製造で対応しても、途中で在庫切れになると思います。
その時は、一時製造休止になると思います。
お久しぶりです。
何をするにしても同じと言えばそうなのかもしれませんが、美味しいパンを作るのも本当に難しいのですね。
特に生き物相手の仕事は、機械相手の仕事の様に「人間の支配」が及ばない領域がふんだんに在るので、面白いけれど難しい、困難な道を面白がりながら行く。覚悟で進むしかない様ですね。
特に農業は「総合科学」ですから、一筋縄では務まりませんね。
受注生産のお話、店舗に買いにいらっしゃることが出来る方々にとっては残念なお話なのかもしれませんが、限りある資源をムダなく活用するためには「必要な分だけ作成して消費する」というのは当たり前のことだと言えるでしょう。
昨今は「食品ロス」などと言われブーム的に社会問題化していますが、学校給食の残飯問題は四半世紀以上前から問題が表面化していましたし、コンビニの売れ残り弁当問題はコンビニが世に出た当初から問題視されていました。
前々から、食工房のパンは売れ残ったらどうなるのだろう?と気になっていたので、通信販売でしか購入しない私どもにとっては、今まで以上にムダが少なくなり結果として、食工房の麦で作った食工房のパンを長い間味わい続けることが出来るので朗報と感じております。
この冬の日本は、今のところは、少なくとも数十年に一度の暖冬の様ですから春以降の水不足や病虫害の広がりなど、心配なことが待ち受けているのかも知れないと思うと少々うんざりしますがそれも含めての「自然」ですから致し方ないのでしょうね。
「自然との共生」という言葉が、メディアでナレーションされるほど簡単でない事を痛感する今日この頃です。
ところで、ここ数日、カレー話が文字通り「HOT!!」な食工房ですが、親孝行なお嬢様方に支えられて幹雄さんも真知子さんもお幸せですね。
真知子さん譲りの色彩感覚も素晴らしく、何とも華のある画面に仕上がっており、微笑ましさと共に美味しく頂かせていただきました(笑)。
兵庫の松原の連れ合いさん、いつもお世話になっております。
受注製造は、本当ならやりたくないところですが、止むを得ません。
この日本の米以外の穀物の生産がどんな状況にあるのか、皆さまに知ってもらう機会になれば、むしろそちらの方が重要な事かも知れません。
今、パン屋の業界では、ライ麦や大麦など、今まで見向きもしなかった素材に注目が集まりつつあります。
私などは、何を今さらと冷めた気持ちですが、ライ麦はこれから先ますます手に入り難くなるかも知れません。
自家生産に取り組んだことは、本当に際どいタイミングで、良い判断だったと思っています。
先のことが何もかも分かっているわけではありませんが、悪いことにはならないと信じています。