月別アーカイブ: 2020年5月

次亜塩素酸水に関する否定的見解について

昨日のニュース記事で知りましたが、独立行政法人:製品評価技術基盤機構(略称:NITE) という団体が、新型コロナウイルスに対する消毒目的で利用が広がっている次亜塩素酸水に関し、現時点では有効性は確認されていないとする見解を発表しました。

これについては、食工房で次亜塩素酸水を手指の消毒液として使用するにあたって、有効性は未確認であることをお断りしていました。
それでも使用に踏み切ったのは、アルコールが手に入らない中、別な情報をもとに有効性がほぼ確実ととらえていたからです。

例えば歯科医院では、治療の際口内の消毒をするのに次亜塩素酸水を使用することがあります。
また生野菜など過熱しないで提供される食品の消毒にも使用されます。

あと、イスラムの世界では、アルコールが禁忌品のため、電解水(次亜塩素酸水のこと)を消毒液として合法(ハラール)と認めています。

細菌やウイルスへの消毒効果は、間違いなくあります。
ただし、新型コロナウイルスだけは、新型ゆえに未確認だということです。

その段階で、いかにも有効性が確認されているかのようなキャッチコピーで販売行為をすることは、理由はどうであれフライングです。
使用後はただの水に戻る・・・など、あきらかに誤った情報をうたっているものもあります。

それからもう一つ、次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムを混同している方が大変多くいるらしく、事故も起こっていることが報告されています。
次亜塩素酸水は、常にpH値と有効次亜塩素酸濃度をチェックしながら使用するものです。
そのようなことから、化学的知識の乏しい方が使用するのは、場合によっては所定の効果が得られなかったり、危険であることもあります。

一方食工房では、これまでのところ何も不具合は生じておりませんし、体調の異変なども全く感じておりません。
ではありますが・・・、今回公式に、有効性未確認、手指の消毒用に奨励しない、空間への噴霧は控えるようにとの見解が示されましたので、食工房では一旦次亜塩素酸水の手指消毒用への提供と空間除菌への使用を中止いたします。

お客さまには、手指消毒用としてエタノールを使っていただきつつ、入口ドアの消毒やレジまわりの消毒、現金の消毒などには、引き続き次亜塩素酸水を使用いたします。
また自分たち用の消毒液として、次亜塩素酸水の使用を継続いたします。
いずれにせよ、感染への警戒を緩めるものではありません。

ライ麦、切り替わります

食工房自家産のライ麦が、とうとう無くなりました。
明日のパン焼きから、他所のライ麦を使用することになります。

その内容詳細については、<先日の記事>をご覧ください。

そしてそれに伴い、予約制としていたライ麦入りのパンの販売を自由販売に切り替えます。
店頭販売品も復活します。
価格は変更ありません。

これから7月半ばを過ぎる頃までの間、この仕様になりますのでご了承ください。

どうぞよろしくお願いいたします。

先は長い

今日はまた久しぶりにコロナの話題に触れます。

感染拡大は概ね止まったかに見えるここ一二週間、すでに緊急事態宣言も全国で解除されています。

しかし、北海道では新たな感染者の確認が止まりません。
首都圏でも、東京、神奈川では、やはり新たな感染者が出続けています。
そして北九州市では、ここしばらく新たな感染者が出なかったのに、ここに来て5日間連続で新たな感染者が報告される事態となり、早くも第二波が懸念されています。

そうなんですよね、コロナの火種はまだしっかり残っていて、油断すればいつでも火の手が上がります。
行動自粛の解除と感染防護の解除は、分けて考えると言うか、逆になるのだと認識すべきでしょう。
自由に行動したいなら、その分感染防護は厳重にせよ、ということになるのだと思います。
先は長い・・・というのは、いつの日かワクチンが普及して治療法も確立するその時までは、その体制で行くしかないという意味なのですね。

このままでは、第二波は防げないのかも知れません。
そしてまた落ち着いて・・・、その後には第三波も・・・。
ストレス溜まりますけど、耐えて行くしかないですね。

ゆっくりと自分と、自分の仕事に向き合える豊かな時間である。(昭和村から)

IIDEの編集に

IIDEこと「紙版・飯豊の空の下から・・・」、もう3ヶ月近くもご無沙汰しています。
書くことが無かったのではなく、次々と変わって行く状況の中で、何をお知らせして良いものやら、戸惑っているうちに時間が過ぎてしまったというのが実感です。
今、嵐の中の止み間のような状況じゃないかと思えるこの時、やっとキーボードを叩いています。
そんなわけで、今日はこれまでに。
明日のブログは、お休みするかも知れません。
ではでは。

さつまいもの定植

麦ラボ

デュラム小麦、乾燥中
この後、屋内に取り込みました。


麦ラボ

少しずつ乾いて行くデュラム小麦
まだ青みが残っていて、切ないほどに美しい・・・。


食工房畑

サツマイモの苗50本を定植しました。
獣対策をどうするか、これから考えます。


食工房畑

サツマイモの苗です。
雑草対策のため、ビニールマルチを使用。


食工房畑

かぼちゃの苗
定植してから一週間が過ぎました。

今日は、食工房の仕事に集中し、クッキー、ビスケットを3品目焼いて、午後3時には終わらせました。

ま、それはそれで大変首尾良く運んで目出度かったのですが、実は、昨日刈り取って外干ししていたデュラム小麦を、翌日まで天気の崩れはないとの予報を信じて外に置いたままにしていました。

今日もう一日でも日に当ててから屋内に取り込むつもりでした。

ところがその予報が大きく外れて、夜半から朝まで結構な強さで雨が降りました。
もう全く、台無しです。

しかしここで落ち込んでいる場合ではありません。
お昼ごろから日が差して来ましたので、少しでも乾きやすいように間を空けて並べ直したり広げたりしました。

幸いにもその後夕方まで順調に乾いてくれましたので、一応セーフかな・・・というところです。
もう一度濡らしたら、今度こそアウトですから、夕方、倉庫に運んで屋根裏に吊るしました。

やれやれ😥

そしてこのすき間のような晴れ間を逃さず、昨日準備して置いた圃場にさつまいもの苗を定植しました。
その数50本。
全く大した数ではありませんが、ちゃんと収穫出来れば100㎏は下らない収量になりますから、今年こそ獣たちには喰わせない決意です。

かぼちゃも定植一週間を過ぎて、本葉の第二葉が展開し始めました。

こういう姿を見ていると、どんなに忙しくても、畑のことは止める気にはなりませんね。

人の子に限らず、何事に限らず、育てることに喜びを見出すのは、人間らしい感性の最たるものだと思いますから・・・。

「結束結び」を覚える

今日は、朝から晴天でカラッと乾いた一日になりそうでした。
予定していた食工房の作業をキャンセルして明日に振り替え、デュラム小麦の刈り取りをすることに。

今回は量が多いので、バインダー(自動結束付き刈り取り機)を借りてやるつもりでしたが、娘が言うにはバインダーで刈ったら茎に折れ目が付いてしまいそうだと。
「一度折れたものは、乾いてもまっすぐにはならないよ!」と言われ、それもそうだ・・・、やっぱり折らないように注意しながら手刈りするしかないという結論になりました。

手で刈るのはいいのですが、問題は束ねる時です。
如何に素早く束ねられるか、結束方法が課題でした。

昔なら稲わらなどを使ってやっていたのですが、そんな方法を習い覚えたことはありませんし、すぐに手に入るのはホームセンターなどで売っている「PPひも」と呼ばれるものです。
実は、ひもを使った上手い縛り方があることは知っていましたが、やり方を覚える機会がなく、昨年などは普通の堅結びか蝶結びでやりました。
時間はかかるし手は痛くなるし、それに慣れてもそんなに素早くは出来ません。

何とかしてその結び方を覚えたいものだと、ネット上を検索するのですが、その名称が分かりません。
いろいろ検索語彙を変えて試しましたが、なかなかこれだというものに辿り着きませんでした。

しかし何度か試しているうちに、偶然見つけたのがこれ<参照>、「結束結び」という動画でした。
ありました!これでした。

その昔、父が務めていた製材所で、おじさんたちが慣れた手つきで、わら縄を使って製品を結束している様子があまりに素早くて手品のようにカッコよかったのを思い出しました。

今朝は、娘たちも一緒にこの結び方を練習しました。
その甲斐あって、今日は、手刈りがそれほど苦になりませんでした。

そして分かったこと・・・、観賞用に収穫する時は、とにかく見た目が重要ですから、乱暴な扱いは出来ません。
折らないように、刈る時も束ねる時も、乾燥させるために吊るす時も、とにかく細心の注意を払わねばなりません。

機械での収穫は、そもそも無理なのですね。
それ専用のものがあるならどうか知りませんが。

というわけで、麦の穂のドライフラワーがいかに美しくて商品価値があるとしても、大量生産は難しい・・・。
この後、乾燥したら、見た目の悪いものなどを選別し、穂先を揃えて茎の長さをほどほどに切り詰め、形を整えます。
楽して儲かる仕事はありません、というわけですね。

それに娘が言いました。
「実を収穫するのと違って、何か喜びがない・・・。」と。
うーん・・・、そうかも知れません。

籾摺り機、さがしています

スペルト小麦の皮を除去するために、籾摺り機が必要です。
昨年は、知り合いの農家さんに作業をお願いして何とかなりましたが、今年は、この先のことも考えて自前で機械を揃えたいと思っています。
新しいモノを買うほどのお金はありませんので、中古またはジャンク品をさがしています。
オークションも当たっていますが、皆さま方の中で何か情報がございましたら、ぜひお知らせください。
どうぞよろしくお願いいたします。

デュラム小麦の穂

麦ラボ

高野第二圃場のデュラム小麦
今年は、半分くらいはドライフラワー用に収穫します。


麦ラボ

高野第一圃場のスペルト小麦
穂が出始めました。


食工房

満開の白いツツジがお出迎えいたします。

寒冷地では無理と言われるデュラム小麦を、もうかれこれ5~6年育てています。
種はもちろん自家採種で更新しています。
多分、東北で育つデュラム小麦は、食工房が初例だと思います。

で、このデュラム小麦の見た目がすごくいいので、観賞用に出荷出来ないものかと考えています。
緑色のフレッシュはもちろんいいのですが、水が切れるとすぐに萎れてしまうので、逆にドライフラワーにしてきれいな金色に仕上げれば商品価値も上がると思っています。

昨年、ほんの少しだけ試作したものがとても良かったので、今年は作付けを増やしています。
観賞用は、実が入る前の今ごろが刈り時なので、この次お天気が良い時に刈り取りしようと予定しています。

日頃食工房をご愛顧くださっている皆さまには、少しずつでも無料で差し上げようと思っていますので、どうぞお楽しみにしていてください。
販売用も確保出来る予定です。

食工房、明日もまたパンを焼いて、皆さまのご来店をお待ちしております。
ただ今、入口の白いツツジも見頃になっています。

漉乃あん丸、今月いっぱいで休止に

漉乃あん丸

1個220円にて販売中 今年は、5月30日が最終

今日あたりは少し肌寒かったとはいうものの、季節はもはや初夏へと移りつつあります。
来月は、早や衣替えですものね。

食工房のあんパン「漉乃あん丸」も、製造休止が近づきました。

実は、小豆あんだけなら日持ちは問題ありません。
糖度40%以上なら、砂糖が防腐剤の役割を果たしてくれます。
食工房の小豆あんは、糖度40%の上に塩を微量加えてさらに保存性を良くしています。

しかしです・・・、あんとパン生地が接触している部分が弱いのですね。
あんの水分がパン生地に移って、パン生地が傷みやすいのです。

一方あんの方も、パン生地に糖分を吸われて、微妙な状態になります。
夏の暑さは、こうした変化を助長しますから、賞味期限は短くなります。

それに、暑い時は皆さま、あんぱんに食欲が沸かないみたいです。
そんな事情もあって、例年5月いっぱいを以て漉乃あん丸(あんパン)の製造を休止しています。

そして、夏が過ぎて9月も終わりの頃から、かぼちゃあんぱんが始まります。
と言うものの、つい先日かぼちゃの種を蒔いたばかりですから、無事に収穫までたどり着ければ・・・の話しです。

サルもいるし、猪もいるし、熊もいますからね・・・。
さて今年は・・・?

食工房自家産ライ麦、間もなく終了

麦ラボ

昨年、収穫直後調整前のライ麦です。約200kgあった在庫の全てを使い切ることになります。

昨年から本格的に始まった食工房自家産ライ麦の使用ですが、丸一年分には足りないことが分かっていました。

すでに3月から、ライ麦を含むパンは受注製造に切り替えて数を制限して来ましたが、いよいよそれも終わりが近づきました。
今週、明日のパン焼きと土曜日のパン焼きで終了の見込みです。

今年の収穫は7月上旬の予定ですから、脱穀調製を終えて原材料として使用出来るのは8月からになりそうです。

それまでの間、早速来週分から、まず一つは喜多方市内の知り合いの農家さんが収穫したライ麦を少しだけ分けていただいたものがあり、それを使用します。
ただし、一つ問題があって、多分収穫の工程で混ざったものと推測しますが、小麦や米の混入が目視推定で10%くらいあり、プンパニッケルには使用出来ません。
ライ麦入り角食パンと堅焼き黒パンに、このライ麦を使用する予定です。

このライ麦とは別に、オーストラリア産オーガニックライ麦の全粒粉が入荷しており、こちらの品質は特に問題がありませんので、プンパニッケルはこのライ麦全粒粉を使用します。

いずれとも、風味や食感において、食工房自家産のものとは違いが出ることになります。
評価については、それぞれ皆さまにお任せしますが、今年分の収穫が現実のものとなるまでの間、この体制で行きますのでご了承ください。