明日は文化の日で休日ですが、食工房は曜日の習い通り定休日休業です。
悪しからずご了承ください。
とにかく一週間が過ぎるのがあっと言う間です。
熊出没に対応することに、いつも何割かの時間とエネルギーを削がれていますので、仕事に支障が出ています。
疲れも溜まります。
でも、今日は少し考えたのです。
こうした命の危険に緊張感を持って生きることは、本来当たり前のことだったのではないかと言うこと・・・。
人間だけが、その心配をしなくていいように文明の力を以て、自分たちの城を築き安心し切って暮らしていたのだけれど、自然の営みはそんな私たちの油断を許してはくれませんでした。
気が付いてみれば、何も対処することが出来ない自分たちがそこに居たという事実に、これからどうやって対応して行くのか・・・そのことを想った時、全く愕然とするしかない私たちです。
実は、新型コロナだって同じじゃないかと思っています。
まだまだこれからかもしれないと言うのに、4月の緊急事態宣言前をピークに関心は低下する一方だとか。
寒さに向かうこれからの季節にリスクが大きくなることを考えれば、全く油断している時ではありません。
熊のことだって、この先冬眠している間にしっかり次の手を考え準備しておかなかったら、来年はもっともっと深刻なことになるのは確実でしょう。
日々こうした緊張感が続くのはもはや仕方がないと言うか、それが本来の生きるってことなんだと覚悟を決めつつある私です。
兵庫の松原の連れ合いさん、いつもコメントありがとうございます。
ちょっとお返事が遅れている間に、近隣でまた熊による人身事故が発生しました。
当日の現場の状況を詳しく知る機会があったのですが、現場となった集落の方々また私たち皆が、熊に対する日常的な注意を怠ってはいけないということが分かりました。ここで詳細は申し上げませんが、私は、これは現代社会の構造的な問題の一端だと思っています。
大変なのはむしろこれからです。
そしてこれが、世の中の多くの人々に深く関わる問題(多くの人が危険な目に遭うということ)とならない限り、解決への道は遠いような気がしています。
毎日毎日、本当にお疲れ様です。
今年は、近畿でも山間の方ではチラホラと熊への警戒を呼びかける情報や「クマに襲われた」という話を聞く様になってきております。
しかし、山の熊はかなり増えているのですね。
一個体取り除いても、また別の個体がすぐにその縄張りに入ってくる状況ということは、山には相当数の個体がいて、縄張り争いも熾烈な状態であることが容易に想像されます。
もちろん、餌が豊富にある縄張りはすべての生き物にとって魅力的な場所でしょうから、自分たちを怖がっている「弱い人間」しか居ない人里は、熊にとっても狼にとっても生きやすい場所なのでしょうね。
この様に考えると、現時点でニホンオオカミが絶滅していることは、我々にとっては「幸い」だったのかもしれません。
まぁ、ニホンオオカミ以上に恐ろしい「西洋の猟犬」が野生化しているところもある様なので、なんともやり切れませんが・・・。
中世以降、ヒトは自然の一部を切り取り、占有する事で「安全」を手に入れてきました。
しかし、いつしかそのことを多くの人が忘れてしまい、人間の中で「安心」だけが肥大化してしまったことが、今回のコロナ騒動でも熊の話でも通底した問題点なのでしょう。
とは言え、最大超大国の大統領が、選挙で負けそうになると「開票作業をとめろ!!」と子供の様にわめき散らすのが、現代の「ヒトノスガタ」の様ですから、処置なしなのかも知れません。
なんだか嫌な話ばかりで、美味しい「食工房のパン」を食べなきゃやってられない気持ちになる今日この頃ですが、この忙しさが過ぎ去るまで、もう少し我慢させてください。