日々生活に追われる中、仕事があって収入が得られることの大切さやありがたさを思わない人はいないと思います。
私も、食工房の仕事で日々の生活に間に合う程度の収入がある事は、本当にありがたいことだと思いますし、だからこそ大切にもしています。
そして最近は、その仕事の中に麦の作付けという農業の部分が加わることになり、土に接する機会が断然多くなりました。
そのおかげで、まわりの農家さんたちのことも良く見えるようになり、農業に対する理解も深まりました。
そして今、改めて思うのですね。
土があることの何とありがたいことかと。
一片の地面があれば、そこには草の一本が生えないということはありませんし、植えれば米だって麦だって野菜だって何でも育てることが出来ます。
土があって、日が照って、雨が降って、風が吹けば、私たちの生存に必要なものは、とりあえず全て与えられることになっているのですから。
私は今、食工房の仕事が土に直結していることを、この上ない喜びと感じて感謝の念を絶やしません。
もちろん、食工房のパンを召し上がってくださる多くの皆さまに対しても。
一粒の麦と一切れのパンが繋がっていることを、身をもって知った私の心の中にあるのは、地球への信頼と安堵です。
いろいろ迷って回り道して来ましたが、もう間違えないと思っています。