このブログの2017年11月22日の記事、「シュトレンを子どもに食べさせても大丈夫か、との疑問」へのアクセスが、急激に増えています。
毎年この季節の傾向ではあるのですが、「シュトレンは大人だけの食べ物」みたいな記事も未だに散見されますので、改めて食工房のシュトレンについてご説明申し上げます。
まず問題のラム酒漬けドライフルーツですが、食工房のシュトレンは、ドライフルーツをラム酒に漬け込むことはしません。
香り付けのために、少量のラム酒をバニラオイルと一緒に振りかけて、一晩馴染ませるだけです。
これで十分良い香りが付きますし、焼き上げる段階でラム酒のアルコール分は完全に飛んでしまいます。
そもそもシュトレンの場合、ドライフルーツをラム酒漬けすることは、必ずしも定義となっているわけではありません。
それが、いつの間にかそうでなくてはならないかのように語られているのは、とても不可解な事です。
むしろ重要なのは、シュトレンスパイスと呼ばれる定番のブレンドスパイスの方です。
これが入らないと、シュトレンの素晴らしい香りを醸し出すことが出来ません。
この点、スパイスワークこそ食工房の生命線と自負していますから、定番プラスアルファのレシピでシュトレンスパイスを調整しています。
香りに関してはさらにもう一つ、私の郷里高知県の特産品「土佐文旦」の皮を砂糖煮したものをダイス切りしてドライフルーツと一緒に具材としています。
オレンジピールなどが用いられることも多いのですが、この自家製の文旦ピールは、風味ともに他のどんな柑橘系の材料にも勝るパフォーマンスを発揮します。
また、中にマジパンを入れるのも、これもそれが定番というわけではなく、いろいろなアレンジがあっても良いのです。
食工房は、粗挽きしたミックスナッツを適量生地の中に散らして、香ばしい風味を出すようにしています。
そして、ベースとなるパン生地は、もちろん自家製酵母で発酵させます。
そこに、自前の圃場で収穫したスペルト小麦全粒粉も加わって、どこにもない食工房のシュトレンの味わいが生まれます。
その風味を損なわないために、外側はバターとグラニュー糖で固めてあります。
そして最後に、その表面に粉砂糖を振ってお化粧しているわけです。
以上でお分かりになると思いますが、お子さまが召し上がって心配な材料は何一つ使用していません。
ラム酒は、前述のとおり、害にはなりません。
どうぞ、小さいお子さまもご一緒に、安心して食工房のシュトレンをお召し上がりください。
ただ今、ご予約を承っております。