先月(7/27)クマによる人身事故があり89歳の女性が死亡した会津若松市で、今日(8/27)またクマに襲われて男性があごの骨を折る大けがをするという事故が発生しました。
場所は、2件とも市街地からそう遠くない周辺の住宅地又は農地です。
今年は、全国的にもクマの出没が相次いでおり、それも都市部での事案が目立っています。
連日、クマに関わるニュースの無い日は無いくらい、立て続けという印象です。
私は、いよいよ来るべき時が来たか・・・と思っています。
これから先こうした事案に対し、社会は大いに苦慮することになるはずです。
都市部では、地方の山間地で対応しているような方策は、ほとんど何一つ実行出来ないと思われるからです。
例えば、追い払い威嚇用の爆音煙火(花火)は使えないでしょうし、わなを仕掛けることも出来ません。
また電気柵で侵入を阻止することも不可能です。
元より市街地での発砲は禁止ですから、駆除することも出来ません。
つまり、何も出来ないということです。
このように、人間たちはクマに対して何も積極的な拒否行動をとれないわけですから、それをクマの側から見ればどう映るでしょう。
人を恐れなくなって当然、自分の行動を邪魔されたと見れば、対抗措置として襲い掛かって来るのは必然だということを、人間の側は承知しておかなくてはなりません。
そうして、人間に手を出して害を及ぼしても、すぐに報復されるわけでもないことを知らしめてしまうという、大きなミスを犯しているのは人間の方です。
次から、もっと大胆に躊躇することなく人に向かってくるはずです。
それからもう一つ、大きな勘違いがあることを指摘しておきたい。
よく言われる、山に餌が少ないから里に下りて来る・・・という、決まり切ったような見方は間違っています。
実はクマが増え過ぎているという現実を、もっと直視すべきです。
そんな中で、例えば子連れのメスなどは、人の近くにいる方が危険なオスを避けるのに好都合であり、安全な場所だと認識している節もあるのです。
彼らは、私たち人間の暮らしを、実によく観察しています。
それに引き替え、私たちはクマのことをほとんど何も知らないのだと思った方がいい。
獣害に関しては今後しばらくの間、苦難の時代が続くことになると思っている私です。