このところまたしばらくの間、獣たちの出没が遠のいています。
出るのはタヌキくらいで、彼らはだいたいいつもいるし、出会っても危険と言うこともありませんので、警戒の対象からは外れています。
ただし、圃場への侵入は許しませんが。
で、警戒対象の筆頭はまずクマです。
次がイノシシ、そしてサル、カモシカと続きます。
当集落でのこの4者の出没に関して、ここ数年間で注目に値する変化が起こっています。
一昨年は、人家の至近距離にクマが出没していました。
サルも人家のすぐ近くまでやって来て、トウモロコシが盗まれたりする被害がありました。
それが昨年は、周辺の藪の刈り払いや立木の伐採などを行ったのが良かったのでしょう、クマは人家には近寄らなくなりました。
代わって田畑にイノシシが侵入して来て、農作物に被害が出ました。
そして電気柵を設置し、周辺の藪の刈り払いをさらに徹底した今年は、クマは遠巻きに数回通り過ぎたのを確認したのみ。
イノシシは、先日一度出没した後は途絶えています。
近隣には度々やって来ているようですが。
サルも時々やって来るのですが、頻度が格段に下がりました。
その原因について思い当たるのは、まず周辺の藪の刈り払いや立木の伐採をしたことです。
次に電気柵です。
尤も、電気柵に関してはそれ自体の効果ももちろんありますが、電気柵の維持管理のために頻繁に草刈をする、毎日点検のために線路沿いに歩くなどの人の行為が、何より獣たちを警戒させていることは間違いありません。
こんな風に、そこに居住している人間たちが、日常的に何らかの対応をし続けることが、結果的に獣たちを遠ざけることは確かのようです。
つまり、獣たちに侵入されては困る領域をはっきり見定めて、その境界内に常に関わり続ける姿勢を持つ、つまり縄張り宣言ですが、これを獣たちに対して絶やすことなく主張することが肝要というわけです。
これをほぼ一時の油断も無く続けなくてはならないのは、なかなか骨の折れることですが、自然の豊かな場所に暮らす以上、心得ておかなくてはならない掟なのだろうと思っている私です。