月別アーカイブ: 2024年8月

ベーキングパウダーは食品添加物です

食品に関し、「無添加」と聞くと、大方の人は良い印象を持ちます。
わざわざ商品ラベルに「無添加」と謳っている例もあります。

食工房は、大多数の製品を無添加で製造していますので、そういうスタンスなのだと思われがちなのですが、何も頑なにそれにこだわっているわけではありません。
以前は、無添加です!と宣伝することもありましたが、最近は無添加と言う言葉を発することはほとんどありません。

ところで、無添加業界の方でも、ベーキングパウダーだけは疑いなく使用している例が多く見られます。
そして、何に対するこだわりなのか知りませんが、同じベーキングパウダーでもアルミフリーのものを使用していることをわざわざ告知している例もあります。

いずれにしても高度な化学合成品であることに違いはなく、食品成分表上の分類も食品添加物です。
そもそも、主成分の重曹が食品添加物です。

食工房では、焼き菓子の一部に、膨張剤として重曹(炭酸水素ナトリウム)を使用しています。
そしてこれだけでは炭酸ガスの発生が弱く、また重曹特有の臭いや味が残りますので、中和剤としてりんご酢またはクエン酸を調合しています。

ベーキングパウダーのように一剤ではなく、その場で合わせなくてはならないので使い勝手が悪いのですが、風味や食感に関してはこれが一番良い方法だと思っています。

したがって、この手法で製造する製品は無添加とは言えませんし、そのような説明をしたこともありません。
さらに、出来上がった製品のpHを低く保つために、若干中和剤として加えるりんご酢またはクエン酸の量を多くしています。

詳しくは申し上げませんが、化学的計算により正確にpH値を決定出来ます。
実際の製品を用いて実測したところ、pH=5.5~6.5 でした。

これにより、雑菌による劣化をある程度防ぐことが出来ます。
ちゃんとした防腐剤や品質保持剤には敵いませんが、脱酸素剤を併用することにより、寒い季節では一ヶ月程度品質を維持出来ます。
ちなみに夏場では一週間です。

とりあえず今はこの方法で落ち着いていますが、食品添加物についてあらためて一から勉強してみようかなと思っています。
その上で使うか使わないかを判断するのが、本当の意味で賢明な判断だと思うからです。

ますます高まる通販依存

物品を購入する手段として、近年ますます存在感を増しているのがネット通販です。

例えばこんなことがありました。
昨日のことですが、食工房で使っている機械設備のパーツ(Vベルト)が摩耗して損傷寸前になっているのを発見しました。

そこで、配達に出た折、ホームセンターに立ち寄って購入しようとしたところ、Vベルトがあるにはあったのですが、お目当ての番手のものは取り扱っていませんでした。
当然取り寄せということになり、日数もかかります。

明日にも必要という状況だったので、ネット通販サイトを当たってみました。
いつも利用しているAmazonですぐに見つかり、しかも翌日配送扱いです。
早速注文して、今日にはそれが届きました。

まあこんな風に、動かずして物品の調達が迅速に出来るとなると、これを利用しない人はいないでしょう。
そして、ホームセターなど実店舗では、利用の稀な商品はどんどん在庫品から削って、売れ筋のものだけ置くようになります。
そんな流れが、あらゆる商品に及んでいるというのが現状だと思います。

毎日買い求める生鮮食料品などは、実店舗のメリットが大きいのでこの先も健在だと思いますが、書店などはもう絶滅危惧業種になりつつあります。
実際、私に関して言えば、ここ数年以上書店で本を購入したことがありません。
ネット通販かあるいはkindleを利用しています。
好きな音楽も、同様です。

そのような生活様式の変化を前提にして、一方で食工房の営業戦略はどうあるべきかと考えてしまいます。
我が食工房の製品は、どちらかというとマニアックな性格を持っている上、場所も山間の小集落の只中ですから、実店舗での販売に限りがあることは分かっています。
そうすると、ここでも通販依存が大きくならざるを得ないのですね。

そこで問題となるのが運賃です。
どうしたって避けられないコストですから、これを利用者の皆さまにどう納得していただくか、それが最重要課題となります。
もちろん、高い運賃を払ってでも手に入れたい魅力ある品物であることが、何より最前提であることに違いはありません。

そして営業に関する情報発信も、欠かすことの出来ない重要課題です。
同じことの繰り返しでマンネリにならないような情報を発信し続けることは、実は大変難しいと言わなければなりません。

皆さまに振り返っていただくためには、ちゃんと手間暇をかけて丁寧な情報づくりを心掛けなくてはなりません。
通販を成功させるためには、実はこれが一番重要かも知れません。
いきおい、忙しくなるわけですね。

さてさて、明日はまたパン焼きです。

気になる台風の動き

天気図を見ると、この進路の定まらなさが分かるかも知れません。

早や九州では被害も出始めた今回の台風10号です。

今後の進路予想を見ると、何とも嫌な動きになりそうです。

高知の妹に電話をしたところ、「心配でしようがないけど、どうにもなりません。」とのこと。
まあこればっかりは、遠い福島から出来ることと言って何一つありませんから、気を付けて過ごすよう励ますしかありませんでした。

尤も、その後はこちらを目指して進んで来ることになっていますから、私だってうかうかしてはいられません。
被害が想定されるところがないか、点検したり対策したり、まあこれも出来る範囲で対応するしかありません。

心のどこかで、まず大丈夫!と楽観していると言うか、これがいわゆる正常バイアスが働いているということなのでしょうか。
心を平穏に保つための自己防衛本能かも知れません。

そう言いつつ、決して油断することなく、いい意味で緊張感を保持しつつ過ごしたいと思っています。
もちろんそんな状況の下でも、いつも通り営業を続行、明後日土曜日には予定通りまたパンを焼くと思います。
動いてさえいれば、宅配便の出荷も出来ると思っています。

皆さまに置かれましては、それぞれの状況の下で、生命の安全第一に過ごされますようお願い申し上げます。

この台風が行けば、多分・・・ですが、涼しくなるのではないかと思っています。

ここだけの話ではありません

私が度々獣害の報告を記事にしているので、当藤沢集落が、特別獣の出没が多い地域だとの印象をお持ちになる方も少なくないと思います。

しかし、他所の集落の方に直接話を聞いたり、人伝に聞き及んだ情報などを総合した結果、どこも同じような状況で苦労していることが分かっています。

中には、半ば対応を諦めたという話もありました。
そのくらい手に負えない状況になっているということなのでしょう。

一方、私のようにトレイルカメラを仕掛けて獣たちの動向を追跡している例は、ほとんど聞いたことがありません。

まあ、手間暇かかるし、金もかかるし、そんな余計な事をしているわけには行かないという気持ちは、私も同じですからよく分かります。

しかし、これを見過ごしているわけには行かないのです。
皆さんの理解がどういう段階なのか分かりませんが、獣害は今後どこの誰にとっても、生活の安全に係わる重大事となることは必至です。
それが見えているからこそ、私は真剣なのです。

楽しい話ではないと思いますが、折々の私の報告をご覧いただき、記憶の片隅に留めて置いていただければ、後々いろいろな状況が符合するのがお分かりになると思います。


二頭いた!

獣害対策

8/22、8/24の個体とは別の個体だと見られる。

獣害対策

8/22、8/24 の個体とは別の個体です。

先日来、当集落中島および高野地内に出没している子グマですが、今朝のカメラチェックで、もう一頭別なクマがいることが分かりました。
その一頭は、年齢が一歳上くらいのしっかりした体型、体格です。

いずれのクマも、墓地に通じる歩道の入り口を上って行く姿が捉えられていますが、これがどの方向からここにやって来たのか、それが大問題です。

昨日から、周囲に複数のカメラを置いて動向を捉えようと試みていますが、今のところ不発です。
さらにカメラの位置を調整して試します。

また同時に、周辺の草やぶの刈り払いを進めています。
大変な労力と時間を取られますが、何とも仕方ありません。


明日はパン焼きの日です

本業はパン屋だということを忘れてはいけませんね。
もちろん、今日は午後から仕込み作業に集中しています。

幸いにも、少なからぬご注文をいただき、堅焼き黒パン・特大3本などその他仕込みは多めです。

いつものように、皆さまのご愛顧に感謝の気持ちを込めて焼き上げます。
店頭品も多数ご用意して、皆さまのご来店をお待ちいたします。

焼き上がりは、品目により順次となりますが、すべての品目が焼き揃うのは午後2時過ぎになります。

お目当ての品物がおありでしたら、事前にお電話でご確認くださいね。

どうぞよろしくお願いいたします。

このクマを捕捉せよ!

獣害対策

一日置いて再びこの場所に現れた。


獣害対策

住居の直近ですが、数メートルの段差の下です。
ここは、昨年何回もクマが往き来した地点です。

獣害対策

クマの定番ルートと言える地点です。

先日8/22早朝に出没した子グマが、同じ場所に 8/24 早朝未明に再び現れています。

そして今日日付が変わったばかりの頃 00:19に、今度は食工房近隣の住居の直近に現れました。

近所の人に聞き取り調査をした結果、目撃情報や痕跡情報が集まりました。

それらを総合すると、この子グマ(と言っても、すでに3歳を過ぎていて、体調は1m近くありそう。)は、当集落の高野と中島の両地域を活動領域にしていて、この付近のどこかに常駐している可能性が高いことが分かりました。

今日の夕方、通り道にしているであろうあたりを刈り払いしたのですが、案の定、漕ぎ跡が幾つも見つかりました。
やはり草やぶは、いつでもきれいに刈り払っておくべきです。

とにかくこのクマの動向を掴みたいので、トレイルカメラを全てこのエリアに集中配置して、その姿と動きを捕捉しようと思っています。
そして、出来るだけ早く捕獲駆除に漕ぎ着けるよう、手を尽くします。

このクマのように幼少期から人のいるエリアで活動し人に慣れて行くことは、このクマをとても危険なクマにしてしまう可能性が大です。
今はまだ人を恐れて用心深く行動していますが、大きくなって体力が増して来れば、必ず人に危害を加える機会が訪れます。
人の近くにいれば、何らかの利害において人と衝突することは必ずあるからです。

その時、人がクマに害を与える気が無くても、クマの方で自分の利益を侵害されたと感じれば、全力で攻撃して来ますから、それを止めることは不可能です。

人のエリアに侵入して来るクマは、追い出せない時は駆除一択です。
共存はあり得ません。
大きくなる前が勝負です。

区長はじめ近所の方々とも相談しているところです。

とりあえず、防衛は成功か?

獣害対策

8/13 主のいなくなったニラ畑が草やぶに埋もれつつあります。
その中で一斉に咲き、それも終わりに近づいた真っ白なニラの花、それがいかにも哀しく思えます。

昨年の今頃のブログ記事を見ると、イノシシが家の前の畑に侵入して、対策として電気柵を設置したことが記されています。

今年は、春の内からその電気柵も設置済みで、イノシシがやって来た痕跡はありません。
さらにその周囲の圃場にも出没はありません。

全体として電気柵の設置エリアが増えていますので、地域全体で防ぐことが出来つつあるという実感があります。
もちろん、イノシシがいなくなっているわけではないので、油断すればいつ侵入されるか分かりません。
いつでも駆除の圧力はかけ続ける必要があります。

一方クマは、まだまだ対策していかなければならない状況があります。
まず一番は刈り払いですが、なにしろ人手が足りません。

特にクマの侵入ルートになっている高野地区では、昨年までは、件の亡くなった農家さんが営農していましたから、畑も周辺もきれいに刈り払われていました。
それが今年はもはや見る影もなく無残にも草やぶに埋もれています。

私たちで手が出せるところは、少しでも刈り払いしているのですが、全体となると到底不可能です。
たった一人の方がいなくなっただけでこうも違うのかと、その方の働きの大きさを思い知るばかりです。

そうかと言って、このまま獣たちに負けるわけには行きませんから、最大限努力は惜しまないつもりです。

これからまた9月以降クマ出没の季節になりますが、昨年より少しでも状況が良くなることを目指して対策を講じて行こうと思っています。

暑い日が続きます

お盆を過ぎれば暑さも和らぐと言うのが東北の夏の常だったのは、しばらく前までのことだったようです。
この頃は、お盆を過ぎてもまだまだ暑さはピークを越えず、9月も半ば頃まで暑さが続くことが多くなりました。

今日あたりは、もうサウナの中にいるような蒸し暑さで、汗が拭いても吹いても止めどなく噴き出して来るような感じでまいりました。

まあでも、体力を削がれる感覚はあまりなく、仕事はチヤンチャンと捗りました。
配達も駆け足で回って、手際よく終わらせて帰って来ました。
何と言っても、健康であることが何より一番の宝と、我が身に感謝する一日でした。

例により明日はまたパン焼きです。
早朝3時起きはさすがに辛いものがありますが、体が耐えられるなら続けて行こうと思います。

私の経験から言えば、体が楽をすることで良いことはあまりない、ということです。
もちろん個人差はあるとしても、いつもほど良い負荷を課している方が健康にはプラスだと思っています。
この先の老後を気持ち良く過ごすためにも、その心がけを忘れないようにしたいと思います。

さて、明日も暑い一日になると思いますが、おいしいパンを焼いて、皆さまのお出でをお待ちしております。

久しぶりにクマの姿


獣害対策

成長途上の子グマです。


獣害対策

クマが映ったのは、約2か月ぶり。
これからまた熊シーズンです。

今朝 04:35、トレイルカメラの一つがクマの姿を捉えていました。
映っていたのは、最近親離れした成長途上の子グマです。

もう何度も見慣れている大人のクマと違って、まだ筋肉も十分付いていなくてほっそりと痩せた体形です。
それでも、大型犬くらいのサイズはありますので、人が素手て戦って勝てる相手ではありません。

出没した場所は、集落内の人家の直近、墓地へと通じる山道の入り口です。
こんな若いうちから人に近い場所に慣れているようでは、今後このクマは私たちの脅威となるはずです。
どこかの段階で、駆除しなければなりません。

このクマ、実は6月の頃に日中に駐在所の前に現れて、道路を渡って畑に飛び込み藪の中に姿を消しています。
その後、どこかで生き延びていたわけですね。

別なクマが複数いる環境で、よくやられなかったものだと思います。
餌に不自由はないということなのでしょう。
この付近では、いくらでもクマが増えるのは道理と言える状況があります。
なお監視を続けます。

営業再開です

明日8/22(木)、予定通り営業を再開します。

9日間の夏期休業も、長いような短いような微妙な実感のうちに終わりました。
圃場整備に関しては、まあまあ首尾は良かったのではないかと振り返っています。

期間中、多めに焼いて保存しておいたパンがさすがに無くなり、ここ数日は小麦麺をよく食べました。
これはこれでとてもおいしくて、自分の作った小麦を乾麺加工してそれを毎日食べられることの幸せをしみじみ味わいました。

さて、お休み明けの明日から、またパン焼きが始まります。
スペルト小麦、ライ麦、いずれも今年産の新麦になっています。
特にライ麦は、ライ麦入り角食パン、堅焼き黒パン、そしてプンパニッケル、いずれもお休み前までのものと違いを感じていただけるものと確信しています。

どうぞお楽しみに。

皆さまのご来店を、心よりお待ちしております。

夏期休業、あと一日

9日間の休暇も明日一日で終了です。
明日は、営業再開に備えて仕込みの仕事がありますので、私たちのお休みは今日まで。
とは言え、今回の夏休みほど忙しい夏休みは、過去に無かったかも知れません。

お天気が良かったので、外作業も休みなく続けられましたから、次から次へとやるべきことをこなしていました。
忙しかったけど、いろいろな気がかりが片付いて気分は悪くありません。
圃場の整備も、今回増える分も含めてほぼ目途が付きました。

いろいろ写真を撮ったり動画を撮ったりして発信すればそれはそれで注目を集めるはずですが、まあ正直それをしている余裕がありませんでした。

その代わり、二週間ほど前はほとんど草やぶに覆われて途方に暮れていた圃場も、すべてきれいになりました。

獣たちの出没も、今のところ落ち着いていて、クマの姿は全くありません。

尤も、9月になればまたやって来るでしょうから、その前にお出迎えの準備をしておかなくてはなりません。
この点も、抜かりなく進めています。

何だか、モードが変わるだけでちっともゆっくりしないまま過ぎた夏休みでしたが、このまままた営業モードに突入です。