月別アーカイブ: 2024年10月

本日、多数ご来店御礼

本日は、平日にも関わらず多数ご来店いただき、まずは一言御礼申し上げます。

このような山の中の辺鄙な場所までご来店いただくのは、本当に気が引けると言うか、大変ありがたくまた申し訳ない気持ちにもなります。

パン屋なんて、本当は便利な街中でやればいいような商売ですが、私の身勝手な理由でこのような場所を選んだわけですから、一人も来てくれなくても文句は言えないのです。

ですから、いつも心がけていることは、はるばるここまで来た甲斐があったと思っていただけるパンや焼き菓子などの商品を提供することです。
そして、委託販売先や通販では手に入らない店頭限定商品も用意して、皆さまにサプライズすることも忘れないようにしています。

おかげさまで今日はパンがたくさん売れて、在庫が少なくなってしまいました。
明日は、スコーンを多めに焼いて、焼き立てを買っていただこうかと思っています。

引き続き、皆さまのご来店をお待ちしております。

明日はパン焼きです

麦ラボ

中島第12圃場 ライ麦
麦踏み後8日経過


麦ラボ

中島第12圃場 ライ麦近影


麦ラボ

中島第13圃場 ゆめちから
麦踏み後8日経過 すごい勢いで成長しています。


麦ラボ

中島第13圃場端から圃場全体を眺める
一番奥まですべて食工房の麦畑になりました。

2日間の定休日が明けて、明日はいつものパン焼きの木曜日です。
仕込みは終わっています。

ありがたいことに、ここに来てパンのご注文が増えて来ています。
収穫の恵みパンセットのご利用が主ですが、これは当然の結果ですね。

逆に、良い企画を実施出来て良かったと思っています。
皆さまに喜んでいただけることで忙しいのは、大歓迎です。
明日も、張り切ってパンを焼きます。

畑では麦たちが勢いよく育っていますし、こんなありがたいことはありません。
来年は、件のゆめちからがどんな収穫になるのか、その小麦粉がどんな性質なのかどんなパンが焼けるのか、もう今から楽しみにしています。

明日も、皆さまのご来店をお待ちしております。

やっぱり体使うのが一番

健康維持は、一に運動二に運動そして食生活でしょう。

今日は朝から一日、麦踏み作業後半戦に取りかかりました。
5ヶ所ある圃場のうちの3ヶ所を終わらせることが出来ました。

あの重い転圧ローラーを、今日は一人で押し通しました。
管理機で中耕も全部やりました。

まあ、そんなに広い面積ではなかったし、そのくらい出来なくてどうする?程度ではありましたが、汗をかいて途中で一回下着を取り替えました。

夕方には、疲れと達成感でポワーッとした気分になりましたが、食事はおいしく食べられたし、お風呂は特別気持ち良かったし、この後は寝るだけです。

明日は定休日二日目、特別早起きしなくても良いので、明るくなってからゆっくり起き出すつもりです。

古代小麦大研究

麦ラボ

鉢植え、手前からコーラサン小麦、アインコルン小麦、エンマー小麦
一番奥は関係なし


麦ラボ

エンマー小麦近影


麦ラボ

アインコルン小麦近影


麦ラボ

コーラサン小麦近影
真っ白な個体が1本だけ見えると思います。
世にも珍しいアルビノ(白子)です。

食工房麦ラボでは、もう10年余りにわたり小麦の研究を続けています。

事の発端はすでに何度かお話していますので省略しますが、その中で古代小麦はとりわけ重要なテーマです。

これまでに入手した古代小麦の品種は、スペルト、エンマー、コーラサン、アインコルンの4種類ですが、スペルト小麦だけはいち早く実用段階に達し、今年は400kgを超える収穫を得ました。

残る3品種は、種の保存のみを細々と続けている状況ですが、今年はちょっと珍しい現象が起こりました。
というのは、コーラサン小麦が発芽した中にアルビノが出現したのです。

アルビノというのは、体細胞中にメラニン色素が欠落する遺伝疾患がある個体です。
そのため、外見が真っ白に見えることから「白子」とも呼ばれます。

アルビノは、凡そほとんどの生物種に見られる現象で、人を含む動物にもまた植物にもその例が見られます。
植物の場合、光合成色素の欠落が起きているので、発芽はしてもその後の成長は出来ず、種子の栄養分を使い切った時点で枯死するとされています。

とにもかくにも、世にも珍しい古代小麦のアルビノ出現です。
最後まで観察します。

一方、これら3品種の古代小麦ですが、少しずつ種を増やして実用段階に持って行きたいと考えています。
5㎏くらいになれば、畑1枚くらい作付け出来ますから、そこから100kgを超える収穫が得られるでしょう。
安定的に維持するためにはそのくらいの規模にした方がいいですね。
その価値は十分にあると思っています。

ま、それをするだけの余力があるかどうかは別にしてですが。

日が短くなって来ました

麦ラボ

第4圃場 南部小麦
麦踏み、中耕後6日経過
倍旧の勢いで成長しています。


麦ラボ

第4圃場 南部小麦近影
麦踏み、中耕後6日経過

もう夕方5時になればあたりは薄暗くなり、外で作業は出来ません。
夏の頃とは逆に、午後の空いた時間に外で農作業をし、夕方になったら食工房で翌日の製造のための仕込み作業や片づけなどを時間いっぱいするという時間の使い方になっています。

早朝も朝露で濡れていますから、結局畑で作業は出来ません。
その時間も、食工房で仕事をすることになります。

季節により、お天気により、臨機応変に仕事を切り替えて行くのが、半農半商成立のポイントだと思っています。

おかげさまで麦も順調に育っています。
パンのご注文も増えて来ています。
忙しさは倍増していますが、気持ちは充実しています。

これから寒くなる季節ですが、心の中は熱くしてがんばります。
そのエネルギーが、パンを通して皆さまに伝わればいいなと思いながら仕事しています。

いつの間にか、冬が近づいています

秋もたけなわのこの頃、平均気温はいまだに高めで、紅葉の様子もいつもの秋とは違っています。
その一方、先日すでに霜が降りていますし、その朝は置いてあった一輪車に溜まった雨水に氷が張っていました。
空気のにおいが、冬が近づいている時のそれなのですね。

まだ当分先まで寒さもほどほどでモヤモヤとした日が続くと思いますが、ある日を境に急に冬になるのではないかと、そんな気がしています。

麦の成長はどんな影響を受けるのでしょうね。
先日踏んだ麦たちは、もう早や起き上がって一層たくましく育っています。

後に播いた方は、さすがに成長がゆっくりでいまだに頼りなげですが、それでも確実に育っています。
冬までに、一回麦踏み出来るのではないかと見ています。

それにしても先日霜が降りた時、最後に播いたライ麦が発芽直後だったのです。
それを見て「ウワーッ!!」と思いましたが、ライ麦は特別寒さには強いのですね。
数日後には、何事も無かったように緑色が差して来て、丈も伸びて来ています。

今日はパン焼きで忙しかったので見に行けていませんが、明日は見回りして写真も撮ろうかなと思っています。

見に来てください、麦畑の新緑

まわりの景色が日ごとに枯れ葉色になって行く中、麦畑だけが新緑に輝いています。
その美しさは、とても感動的です。

農業は人為を関与させているので本当の自然ではないと揶揄する意見もあるのですが、そんな小賢しい次元をはるかに通り越して、掛け値なしにその美しさに感動する私です。

まあ、よかったら一度見に来てください。
店から3分も歩けば目に入ります。

明日もまた、その麦畑から収穫した小麦やライ麦の粉を使ってパンを焼きます。
そのパンの味わいもお確かめください。

皆さまのご来店を、お待ちしております。

自家産南部小麦は裏切らない!

麦ラボ

自家産南部小麦の角食パン

今日のパン焼きでも、やはり同じく証明してくれました。
自家産の南部小麦の角食パンの出来が、とにかくいいのですね。

生地の段階では、必ずしも吸水がいいとは言えず、少々ベタ付く感じがするのですが、その割には発酵が進んでも生地がダレずに弾力を保っています。
そして焼くと、意外なほど釜伸びしてカサが上がり、型いっぱいに膨らんできれいに角が出ます。

キメも粗くならず、焼き肌はとてもきれいでおいしそうです。
食工房の自家培養酵母種と相性が良いみたいです。

これは私たちにとっては、とても良い結果です。
購入仕入した小麦粉より、自家産の小麦の粉の方が出来の良いパンが焼けるのですから。

今年は、この南部小麦の作付けを2.5倍にしていますので、来年以降に大いに期待が持てる話になって来ました。

あと、ゆめちからという超強力粉の品種も作付けしましたので、そちらの性質がどのようなものか、それもとても楽しみです。

種まきからお皿まで、本当に遠い遠い道のりです。
それを全て自分の手の中に収めようというのですから、苦労は覚悟です。

でも一方で、これは私たちには、大きな大きな楽しみでもあるのです。
健康でいられる幸せ、他人に喜んでもらえるいい仕事をさせてもらっている幸せ。
ますます精進いたします。

明日のパン焼きに備えて仕込み

麦ラボ

新たな定点観測スポットⅡ
電気柵の右側エリアは、大方食工房の麦畑になりました。
左側エリアハウスの後ろに、第8圃場と第2圃場が見えます。

昨夜から今朝にかけて小雨が降り、踏まれた麦たちを労わる様なちょうど良いお湿りになりました。
とにかく、終わらせておいて良かったです。

明日はまた営業再開パン焼きの木曜日ですから、今日は仕込み作業に集中しています。

自家産南部小麦の角食パンを代替定番にしましたので、確保してある南部小麦の粉を振るって計量しました。
それ以外のパンは、いつもの北海道産と岩手産をミックスして使います。

計量していて実感するのは、自家産の素材が確実に増えていることです。
南部小麦の粉、スペルト小麦全粒粉、ライ麦全粒粉、これらを計量する時、しみじみと畑の力、土の力、そして自分たちの手間が報われたことなどへの感慨が湧き起こります。
「いい仕事が出来てるな!幸せだな!」と思える瞬間です。

今日はこの後、次々9時頃に酵母種の最終調製をして終わりです。
明日は、午前3時に起きて作業場に入ります。

パンが焼けるのは、午前11時前から午後1時過ぎにかけて、品目により焼き上がり時間が違いますので、お目当てのパンが焼けているかどうか、気になる方はお電話でご確認ください。

おいしいパンを焼いて、皆さまのご来店をお待ちしております。

麦ラボ圃場報告24.10.22

麦ラボ

これが転圧ローラー
中は空洞になっていて、水を入れて重量を調製
満タンにすると、総重量約70kgになる。


麦ラボ

体重の軽い私には、押して行くのはなかなか骨の折れる仕事です。


麦ラボ

表面に泥が纏わりついて、なおさら抵抗が強くなります。


麦ラボ

管理機による中耕
条間に芽吹いて来た雑草を淘汰するのが目的です。
あるいは、追肥を鋤き込むことも出来ます。


麦ラボ

クボタ管理機T1-40S
近所の方から譲っていただいた。
ほとんどジャンク品状態だったのを、修理再生しました。


麦ラボ

スズメノエンドウ
可愛い姿をして、これが麦畑に生える雑草の中で一番狂暴で手強いものの一つ。
もう一つの強豪が、カラスのエンドウ。


麦ラボ

中島第12圃場 ライ麦
麦踏みと中耕完了


麦ラボ

中島第14圃場 デュラム小麦とゆめちから
麦踏みと中耕完了

本日は、予定通り麦踏みと中耕作業に時間を費やしました。

明日は一旦雨になるようなので、その前に先に種まきして成長が進んでいる分の麦踏みを終わらせたかったのです。

がんばった甲斐あって、予定していた作業は全て終わりました。

今年から、中耕作業も組み入れましたので、麦踏みと合わせて作業量は昨年までの2倍以上のボリュームになっています。

それをこれだけ手早く終わらせることが出来たのは、まず麦踏み用に転圧ローラーを導入したことです。
これにより、これまでより1/3~1/5に時間を短縮出来ています。

その分を管理機による中耕作業に充てましたが、やって見ると中耕の方が所要時間が長いことが分かりました。
まあこれでも、今までなら実現不可能な工程でしたから、今年はそれが出来ただけで良しとしましょう。

これで残るは、後に播いた分の成長を待ちつつ様子を見て、麦踏みの後寒くなる前に再生が間に合わないようなら、中耕だけにすることもありです。

こうして見ると分かりますが、百姓は毎年一年生だと言ってもいいのですね。

さてさて、今日はさすがに疲れました。
昨日の話で、傷めない程度に最大限負荷をかけて使い続けることが、最高の体力維持方法だと申し上げましたが、その最大限を見極めるためには一旦行き過ぎて見る必要もあるのですね。

今日はその状態になったようです。

今夜は、ゆっくり休みます。