食工房のかぼちゃあんぱんをご存知の方は、少なからずいらっしゃると思います。
かぼちゃあんぱんは、食工房のこの季節の売れっ子商品一つだからです。
ところが、これを知らない人の前に出すと、全く見向きもされず売れないという憂き目にあうことになります。
いつだったかイベント出店の折、かぼちゃあんぱんを並べて立ち寄る人ごとにお勧めしましたが、一つも売れませんでした。
これでは全部売れ残ってしまうと危機感を持った私は、数個を切り分けて試食用に出し、とにかく口に入れてもらいました。
どなたもあまり気乗りがしない様子で、仕方なく口に入れるという風に見えましたが、召し上がった後は劇的に反応が変わり、では一つとお求めになる方が続出しました。
中には、二度目のご購入のために戻って来られるお客さまもありました。
その時、「うーん、やっぱりなー・・・。」と思った私、改めてかぼちゃが良いイメージを持たれていないことがよく分かりました。
否、それが薄々分かっていたので、実はネーミングに悩んだ経緯もあるのです。
しかし、かぼちゃが素材であることを隠しても仕方がないし、奇をてらった変な名前を付けるのもいやだし、ここは素直に「かぼちゃあんぱん」で行こうと、娘たちとも相談して決めました。
それにしても、この判で押したような同じ反応を見ても分かるように、かぼちゃは如何にもリスペクトされない食材の一つなのですね。
ちょっと残念と言うか、哀しいというか・・・。
そのかぼちゃを使って、飛び切りのおいしさと食感を創りたいとの想いから生まれたのが、食工房のかぼちゃあんぱんなのです。
おかげさまで、一度でもお試しくださった方からは、好評以外の声は聞こえて来ません。
ちなみに、中に入っているかぼちゃあんは、蒸したかぼちゃをフードプロセサーでペースト状に加工し、ミルクとバターを加えて滑らかにし、砂糖で甘みを補充し、最後にシナモンとカルダモンを効かせて上品な風味に仕上げています。
クリーミィで上品な風味の食工房のかぼちゃあんぱん、まだの方はぜひ一度お試しください。