日別アーカイブ: 2025年3月26日

相次ぐ山林火災に思うこと

先月、岩手県大船渡市で大規模な山林火災があり、その後今度は今月になって愛媛県と岡山県そして宮崎県と、相次いで山林火災が発生し今なお延焼中です。

それらの原因と今後の影響などについては、これから検証が進むものと思いますが、中山間地に暮らす私の感想を少し申し上げて見ます。

まず第一に指摘したいのは、山が荒れているということです。

荒れているというのは、人の手が入らなくなったことを現わしています。
奥山の原生林と違い、今回火災になった人里に近いいわゆる里山は、人の手が入り管理されて来た領域です。

それがいつの頃からか放置されるに至り、今では中に踏み入ることも容易ではない状態になっています。
そういった山林の中は、落ち葉や枯れ枝が積もり、蔓に絡まれ枯れて倒れた樹々が折り重なっていたりします。

そういう状態の場所に、何らかの原因で火がつけば、そこら中に焚き付けが散らばっているのですから、あっという間に燃え広がるのは当然です。

今、日本全国至るところ、里山はそのような状態にあると言えます。
山火事を防ぐには、逆にそうしたものを上手に燃やして片付ける以外方法はありません。
実際、昔から人はそのようにして山の中を管理し、長い年月を経て美しい里山の風景を作り上げて来ました。

しかし今に至って、その計らいが全く無くなってしまいました。
火を使いこなす術も、もはや失われてしまいました。

そして危ういことに、これからは、マッチ一本でいつでもどこでも大きな山火事が起きる可能性があります。

これは、ただ事ではないということを、銘記しておきたいと思います。


明日は、平常通り営業します

私が高知に出かけている間、一部の製品を提供出来なかったりしてご迷惑をおかけしましたが、明日はいつも通りのパンが焼き上がります。
店頭コーヒーサービスの用意も整えて、皆さのご来店をお待ちしております。