投稿者「MIKIO AOKI」のアーカイブ

スペルト小麦、発芽確認

定休日明けの本日は早朝からパン焼き作業のため、圃場を見に行ったのは配達を終えて帰って来てからでしたが、高野第一圃場のスペルト小麦が発芽しているのを確認出来ました。

また、一日遅れで播いた中島第三圃場のスペルト小麦も、発芽し始めていました。

※カメラは持っていなかったので、写真に収めることは出来ませんでした。

今夜は冷え込むようですから、夜露がたっぷり降りて地面が潤い、明日の朝はもっとはっきりと発芽の様子が目に見えることと思います。

厚くて固い殻に包まれたスペルト小麦、発芽は種まきから5~6日目でした。

一方気持ちの良い晴天の下、食工房には平日にも関わらず三々五々ご来店のお客さまがいらっしゃいました。

そのつもりでわざわざでなければ、お出でいただけないような辺鄙な場所ですから、お出でいただいたことにはいつも特別の感謝の気持ちがわいて来ます。
本日ご来店くださった皆さまに、改めて感謝を申し上げます。

明日も、引き続き晴天に恵まれるようです。

ご来店をお待ちしております。

シングルオリジン

コーヒーやお茶など嗜好品の業界で、最近、シングルオリジンと言う言葉が盛んに使われるようになりました。

直訳すれば単一起源あるいは由来ということですが、コーヒーやお茶に当てはめると、単一農園・単一品種・特定の農法や精製法によって産出されるもの、ということになります。

シングルオリジンの長所は、そのコーヒーの出所と品質が明らかになっているという点です。
これにより、その豆の個性を知り特長を生かした焙煎やブレンドが出来ること、そして特長を生かした飲み方までお客さまに提案することも出来ます。

ま、それはいいのですが、何しろ横文字に弱い日本人、そして新奇なものに飛び付く国民性ですから、このごろやたらにシングルオリジンブームなんですね。
そこで、食工房がこれまで取り扱ってきたコーヒー豆を振り返ってみました。

例えば、ブラジル産のバージングランデ・樹上完熟スーパーボイアという銘柄、詳細を申し上げるとブラジルの南ミナス州ジャクチンガという地域にある、アデルバオ・コンチーニさんという方が経営しているバージングランデ農園で産出されるコーヒー豆。

そして、木の品種はムンドノーボ、栽培収穫におけるこだわりとして、樹上で完熟させた大粒のチェリー(スーパーボイアと呼ばれます。)のみを選別し、ナチュラルと呼ばれる自然乾燥のみで仕上げる脱果精製法で生産されたものということになります。
お分かりになる通り、まさにシングルオリジンそのものです。

もう一つ別の例をご紹介します。
マラウイ産のポカヒルズ・チャカカ村と言う銘柄です。

こちらは、マラウイの北部州の小規模生産者組合の一つポカヒルズ農協に属するチャカカ村の小農家の生産した豆を集めたものです。
木の品種も単一ではなく、ゲイシャ、Sアガロ、ニカ(カチモール)、ムンドノーボなど複数。
一方脱果精製法はフルウォッシュド(水洗法)。

これの場合は、シングルオリジンと呼んでいいのかどうか疑問が残りますが、豆の出所を特定出来ることから、シングルオリジンのカテゴリーに入れる場合もあるようです。

とりあえず二つの例をご紹介しましたが、食工房が取り扱って来たコーヒー豆は、どれも皆シングルオリジンに違いなかったわけで、だから何を今さら・・・と言うところなんですね。

話しは飛びますが、パンに使う麦も、食工房はシングルオリジンが割合を占めるようになって来ました。

こうしてみると食工房は、コーヒーに限らずシングルオリジンを指向して来ているのですね。
そしてコーヒーに関して言えば、その行きついた先が食工房テイストだったわけです。
香り高くスムーズな飲み口が身上です。

食工房では、シングルオリジンのおいしいコーヒーを、自家焙煎販売しています。

ライ麦を播きました

麦ラボ

播き筋を第三圃場と揃えるようにしました。
風の通りを良くする効果を考えています。


麦ラボ

畝幅は40cm、密度は昨年の半分程度になるように調節しています。
昨年は、厚播きに過ぎたようだったので。


麦ラボ

中島第一圃場も種まきの準備をしました。
土の様子は、昨年とはもう全く違って、サラサラ、サクサクです。

このところ、お天気の変化には特別気を付けています。

昨日から今朝にかけて台風17号が通り過ぎた後の今日、うまい具合に晴れてくれましたので、中島第二圃場にライ麦の種を播きました。

今年は、全面にライ麦ですから、その面積から計算すれば収量は350kgくらいにはなるのではないかと期待しています。

写真を見てお気づきになる方もいらっしゃると思いますが、今年は播き筋の方向を変えています。
風の吹く方向を考慮しました。
来年の収穫期に、風に倒される被害をどの程度免れられるか、一つの実験というわけです。

それにしても来年の麦畑は、さぞかし素晴らしい見栄えになることと思います。

近所の農家さんたちも、興味津々で圃場の様子を眺めているようです。

何だか面白いことになって来た・・・と思っています。

台風接近中も、ご来店感謝

本日は、台風17号の接近が報じられており。朝から不穏な風が吹いていました。
出していたテントを片付け、突風に備えました。
しかし日中はさほどのことは無く、台風もいつの間にか通り過ぎて行ったようでした。

そんなお天気に不安もある中、三々五々、お近くからあるいは遠方から、ご来店のお客さまにお出でいただきました。
改めてこの場を借り、ご来店の御礼を申し上げます。

それにしても、当地会津は難を免れたものの、沖縄や九州、中国、北陸などでは被害も出ており、この前の台風15号の時もそうでしたが、最近は台風のような大嵐はもちろんのこと、通常の降雨でも、また晴天が続く時でさえ、気象が何らかの災害をもたらすことが多くなっているような気がします。
降っても、照っても、吹いても、必ず何かあると思っていなくてはならない状況です。

これが、地球温暖化の一つの現れなのでしょうか。
これから先、油断は出来ませんね。

さて明日と明後日、食工房は定休日休業となっております。
お間違えのございませんように。

一方、定まらない空模様を睨みながら、麦の種まきのチャンスを窺う日々が、ここしばらくの間続きます。

スペルト小麦、種まき第二弾

麦ラボ

中島第三圃場
昨年は作付け出来なかった場所ですが、土壌改良の効果が上がって、種まき機を一人で楽に押すことが出来ました。


麦ラボ

麦ラボ主査の上の娘も、苦労無く押しています。


麦ラボ

下の娘も、活躍してくれました。


麦ラボ

種まきの終わった中島第三圃場
約一時間くらいで終わりました。


麦ラボ

中島第三圃場
面積にすると7aくらいでしょうか。

本日は午後から天気が崩れるとの予報を受けて、午前中を畑作業に充てました。
昨日の続きで、予定通り中島第三圃場にスペルト小麦を播きました。

元水田で、水はけの悪い場所(水田としては良い場所)ですから、畑作に適した土壌にするためには、ずい分手がかかりました。

昨年の秋、稲刈りが終わったもののところどころ水が溜まっていた田んぼに、近所の農家からいただいた大量のもみ殻やもみ殻燻炭、また食工房の建築作業で出た大量のカンナ屑などを投入しながらトラクターで耕起しましたが、畑作可能な状態にすることは出来ませんでした。

一冬過ぎて雪が融け圃場が乾き雑草も生えて来た5月になって、やっとトラクターを入れて耕うんすることが出来ました。
その後、土壌改良のためにクローバーを播きました。
それから会津畜産から馬糞堆肥(おが屑に馬糞が混ざって発酵している堆肥)を2t車に4台分運んでもらいました。

第二圃場の麦刈りが終わる頃、その馬糞堆肥を第三圃場と第二圃場に振り分けて広げました。
それをすき込む作業を2回、3回と繰り返すうちに、やっと土が軽くなり畑作可能な状態になりました。

今日の種まき直前にも、最後にもう一度トラクターで土を細かく砕くように耕うんして、これで種まき機を楽に押せる状態になりました。

これであとは、麦が根を張ることで土壌が改良されて行きますから、そこに必要に応じて堆肥を投入して行けば、来年以降年々土が良くなって行くことでしょう。
トラクターで耕うんするのも、最小限で済むようになると思います。

ま、とにかくも、種まきを終えましたから、めでたしめでたし。
芽が出るまでは、待っているより他ありません。

次は、第二圃場にライ麦を播きます。


本日は、いつも定期便をご利用いただいているお客さまが遠方より二組お出でになり、それぞれ異口同音に自家産の新麦になってパンが一層おいしくなったと、また届いた段ボール箱を開ける前からいい匂いがしたと、うれしいご感想を伝えてくださいました。
これまで私たちが進んできた方向が、間違っていなかったと思っていいのかな・・・と。

スペルト小麦、種まき第一弾

麦ラボ

高野第一圃場
昨年まで、ここがわが家の菜園でした。
ここで15年間、農業研修をしたのだと思っています。
長年の耕作で、今や、最高の圃場となりました。
今年は、スペルト小麦専用圃場になりました。


麦ラボ

手で触れて欲しい、この土の感触。
足跡の間の帯状の部分が播き筋です。

※9/22写真追加

今日は、早朝からパン焼き作業の後、この後の天気の移り変わりを考え、急遽スペルト小麦の種まきをやりました。
播いたのは、最も準備が進んでいた高野第一圃場です。

種まき直前に最後にもう一度トラクターで耕うん整地し、それから種まき機(たねまきごんべえ)でスペルト小麦を播きました。
今年の高野第一圃場は、一部を除いてすべてスペルト小麦です。

畝幅は、昨年まで60cm取っていましたが、今年は40cmにしました。
間隔が広すぎてもったいない気がすることと、間に光が入って雑草が伸びやすいことが分かったからです。

40cmでも、管理機で中耕出来るので、特に問題はありません。
逆に、収量が増えることになるかも知れません。

この圃場は、サラサラ、ホクホクの黒土で、種まき機を押すのもとても楽で、作業はあっという間に終わりました。
今まで十数年間、堆肥を入れ続けて来た結果だと思っています。

中島の圃場も、ここの土のようにしたいものです。
もちろん、出来ると思っていますが。

さてさて、麦播きが始まりました。
この次は、中島第三圃場にスペルト小麦を播きます。

明日もお天気次第で、食工房で製造作業になるか、畑で種まきになるか、臨機応変です。
もちろん、店は営業しております。

自前の麦を使うようになって、プンパニッケルが特別おいしくなったような気がします。
否、実際。

堅焼き黒パンも、やっぱり違いが出ています。
そして、スペルト小麦の小麦丸も。

実りの秋のパンセットの企画を考え中です。
近々お目見えするはずです。
どうぞご期待ください。

ラード入り食パン、定番品に

ラード入り食パン

ラード入り食パン
小さい食パン型に2山にしました。
1山で通常の1斤の70%くらいのボリュームです。一個360円にて販売


ラード入り食パン

切り口です。
スペルト小麦全粒粉10%入りです。
ラードは、粉量の10%です。

今日までモニター価格で店頭販売のみだったラード入り食パンは、明日から定番品になります。

スペルト小麦の全粒粉10%のパン生地に、粉量の10%のラードを混入しています。
価格は、小さめの食パン型で二山に焼いた一山分(通常の一斤の70%のボリューム)一個360円です。

<ラード入り食パン試作の記事>

通販での対応は、この後準備します。
オンラインストア でも買えるようになります。
どうぞよろしくお願いいたします。

今度の週末もまた連休になりますが、あいにく台風が接近して来るとの予報です。
影響の小さいことを祈りつつ、皆さまのご来店をお待ちすることといたします。

ドコノモリ文庫

ドコノモリ文庫

田舎の家の特長でもある広い玄関を開放しています。


ドコノモリ文庫

蔵書は、オーナーの個性をそのまま反映しています。


ドコノモリ文庫

ふくしま本の森図書館として登録しています。

食工房の店の向かい、自宅の玄関を開放して小さな文庫を開いています。
その名も「ドコノモリ文庫」。

オーナーは、我が連れ合いのまちこさんです。
蔵書は、会津坂下町にある「ふくしま本の森」から借り受けたものです。

ふくしま本の森は、民間の有志によって設立された図書館ですが、貸出期間に制限を設けない、又貸しも禁止しないなど、ユニークな活動方針で知られています。
そして自宅などで小さな文庫を開きたい人に、数に制限を付けずに無期限貸し出しもするのです。

食工房も当初から文庫開設の名乗りを上げ、数百冊の本を貸していただきました。
その後時々に蔵書を入れ替えながら、現在に至っています。

前の店の時は、カフェスペースがありましたのでその一角に置いていましたが、今の場所はそのスペースが無い代わりに自宅の玄関がとても広いので、そちらを開放して文庫を開設しました。

これと言って宣伝もしていなかったので、ご存じない方も多かったことと思います。
案内の看板や張り紙なども出していなかったのは、ちょっと不親切だったなと反省しているところです。

蔵書は、その場で閲覧はもちろんですが、貸し出しもOKです。
ご興味のある方、今度ご来店の折はドコノモリ文庫にもぜひお立ち寄りください。

あんぱん、焼きます

漉乃あん丸

漉乃あん丸1個220円

何の予告もしていませんでしたが、明日のパン焼きで、あんぱん(漉乃あん丸)を焼きます。

かぼちゃあんぱんを期待していらした方には、申し訳ありません。
小豆のあんぱんです。

まだ新小豆は出て来ませんので、在庫の小豆を使います。
今日、あんを練った感じでは、風味共に申し分ありません。
そして今後しばらく続ける予定です。

新小豆が出る前に小豆が無くなったら、いったん終了です。
その後新小豆が出たらまた再開と言うことになると思います。

それで、パッと思い付きで恐縮ですが、あんパンと大麦コーヒーがいい相性なんじゃないかと・・・。
明日、早速試してみましょう。

お天気も良いようですし、皆さまのご来店をお待ちしております。

麦をいつ播くか・・・

麦ラボ

昨年(2018年)の種まきの様子

麦の種を播く時期が近づいています。

昨年は、直前まで稲が植わっていた田んぼを耕して種まきまで漕ぎ着けたのが、何と10月も半ばでした。
今年は、もういつでも播ける状態になっていて、待機している状況です。

温暖化のせいなのでしょう、秋を迎えても気温が高めですから、麦の種を播くのもそれなりに遅らせた方がいいのかも知れません。
早過ぎると、冬を迎える前に育ち過ぎて、越冬するのに都合が悪い状態になるからです。

先ほどまで、昨年の状況をブログを読み返しながら確認していましたが、選択の余地なく追い込まれて作業することの辛さは、思い出すだけでも気持ちがザワザワして来ますね。

その点、今年は時期を待つ余裕の中にいますから、さらに準備に念を入れるということも出来ます。
品質の点でも収量の点でも昨年より良い結果が出せるよう、手抜かりなく着実に作業しようと思っています。

そうやって秋空の下で汗をかくのは、とても気持ちが良く幸せです。

そしてすべては、おいしいパンのために・・・。