中島通信」カテゴリーアーカイブ

電気柵被害調査の連絡あり

今回の水害で壊滅的な被害を受けた電気柵、復旧に向けた支援は得られないものかと思っていました。
そうしたところ、今日、役場の獣害担当の方から電話をいただきました。

電気柵についても相当な被害が出ているようなので、その実態を調査することになったとのこと。
中島にも、明日現場を見に来ていただけることになりました。

実際に何らかの支援が得られるかどうかはこれからなのですが、可能性はあるとのことでした。
もし実現すれば、大きな一歩ですね。

ま、いろいろなことがこれから少しずつ進んで行くと思います。
間に合うこともあれば、間に合わないこともあるでしょう。
それは仕方ありません。

それよりも、今日のパンの出来がとても良かったことを素直に喜びたいですね。
家の麦は裏切りませんから。

俄然、やる気が出て来た私です。
単純・・・!

お休みは今日まで

夏季休業は明日までとお知らせしておりますが、私たち店の者はお休みは今日まで、明日は早や営業再開に向けて仕込み作業にかかります。

お休みの間にしておきたかった圃場整備は、ほとんど進みませんでした。
毎年違うお天気模様はある程度承知ですが、8月の一番いい時に雨続きというのも、会津では珍しいかも知れません。

それでも今日は午前中お天気もまあまあでしたし、最後のチャンスだと思って圃場に入りました。
トラクターが出入りするあぜ道に横傾斜が付いていて危ない箇所がありましたので、そこを借りてあった重機を使って修正しました。

それから、圃場の一つに水はけのための排水溝を付けたあと、ライ麦の第2圃場に埋もれているビニールシート(洪水に流されて来たもの)を掘り出そうとしましたが、辿り着く前に泥に足を取られて重機が動けなくなりました。

まだまだ固まっていなかったのですね。
初めのうちはズイズイ進んだのですが、中ほどから急に軟らかくなっていました。
さあ大変!何とかして出さないと、この後また雨が降るとの予報でしたから。

しかしそこはバックホウです。
ブームとアームとバケットそして旋回プラス前進と後退の動作を組み合わせ、少しずつ匍匐前進で地面の硬いところまで出ることが出来ました。
そして泥まみれになった機体を家まで戻して、高圧洗浄機できれいにしました。

しかし、肝心の掘り出し作業は全く出来ませんでした。
あとは、手作業でやるしかないと思っています。

まあ何と言うか、ドタバタの一日でした。
明日からまた食工房モードで仕事です。

今頃になって、じわっと悔しい!

今日も雨模様の一日でした。
頭を切り替えて、食工房の仕事に精を出していました。

それは良かったのですが、あの洪水直後の緊張し切った頭も少し冷静になって今頃になると、何だか知りませんがじわーっと悔しい思いがわいて来るのですね。

自然相手なのですから、誰に文句を言っても始まりません。
それは分かっているのですが・・・。

逆にいつまで待っても、泥や流木に覆いつくされた圃場や壊れた堤防が、自然に元に戻ることはありませんし。
全部、自分たちで何とかしなくてはなりませんから。

悔しいですねぇ。
賢いはずの人間が、もうちょっと何とかならなかったのかなー・・・と。

休業後半は雨模様

夏期休業中に圃場整備を進める予定のところ、思いがけない水害のおかげで復旧から始めることになりました。
とは言え、我が圃場もですが、まわりの被害も含めてまだまだ復旧の手も付いていないところがほとんどです。
あっちもこっちも、被災直後のままです。
お天気が良ければまだしも、ここに来て雨模様の日が続きそうです。

電気柵の復旧も、目途が立ちません。
使えるものをずい分回収したものの、新たにそこそこ費用もかかりそうなことから、仲間内全員の同意が得られるかどうか、これからの課題です。
公的支援が得られるかどうかにも左右されると思います。
私としては、麦を守るために単独でも圃場を囲うつもりですので、迷いはありませんが。

それはいいのですが、この段階で雨が続いたのでは、乾き切らない圃場を耕すことも出来ません。
結局休みの間に終わらないので、この後食工房の営業の合間に少しずつ進めるしかありません。
うまい具合にお天気に恵まれることを祈っています。

そんなこともあって、今日は雨模様の一日を食工房の仕事をして過ごしました。
こちらも、やる事は山積みなので、それが少しかたづいて良かった!というところです。

休業もあと3日です。
願わくは、この後災害になるほどの豪雨にならないことを・・・。

途方もない被害

中島

中島第3圃場
表面だけ乾いてひび割れていますが、下はズブズブです。


中島

ほんの一部を掘り出しただけでこの山です。
大きなものは、長さ6mにも達します。


中島

中島第1圃場 深さ40cmを超える泥に覆われています。
さつま芋の蔓が、息も絶え絶えに必死に生き残ろうとしていますが、多分ダメです。


中島

泥水の上に浮いた状態で固まったのでしょう。
蔓も葉もクチャクチャに縮れて枯れて腐り始めています。
まだ熟成が足りていないので、今収穫してもどうにもなりません。
このまま腐るのを待つだけです。


中島

左端の木の枝にゴミが引っかかっています。
そこまで水が上がった証拠です。
堤防より上のことは間違いありません。


中島

辰ヶ原橋下流右岸
コンバインが流れ着いています。
被災者は我が集落の農家さん、大損害です。


中島

辰ヶ原橋
橋脚は完全に水没していたものと思われます。
橋げたまで水流が達した可能性もあります。


中島

辰ヶ原橋
上から見ると、堤防もまわりの圃場も橋よりずっと低い位置にあることが分かりますね。
まわりに水があふれたおかげで、橋は流されずに済んだかも知れません。


中島

辰ヶ原橋右岸 橋脚の基礎下がえぐられています。
洪水が長時間に及んでいれば、ここが抜けた可能性もあります。

被害の詳細が分かるにつれ、その途方も無さに愕然としています。
運が悪かったのかも知れないし、逆に、運が良かったのかも知れません。
つまり、こんなにひどい・・一方で、この程度で済んだ・・・と、両方の思いが交差しています。

食工房の圃場に関して言えば、中島第1圃場と第3圃場は壊滅的で、今年の作付けは出来ないと思います。
しかし、それ以外の6つの圃場は、何とかなりそうです。

整備完了までの道のりは遠いですが、順調に行けば百姓5年生への進級も夢ではありません。
希望をもって進みたいと思っています。

まわりの農家さんは、ちょうど稲の出穂期に泥水を被り、その後田に水を入れられない状況が続いていますので、今年の収穫はほとんど見込みが無い状況です。

小豆のおばあちゃんの畑はさらにひどく、もはや再開はあきらめたと言っています。
お歳を考えれば、無理もありません。
全くかける言葉さえ失っている私です。

この後、また台風の影響もありそうな雲行き、一体どうなることでしょう。
でも、自然相手ということは、こういうことなのですね。
否応はありません。
ただ淡々と頑張るだけです。

明日から夏季休業

明日8月9日~次週8月17日まで、夏季休業させていただきます。
製造も販売もすべて休みます。
店は開けておりませんので、お間違えのございませんようよろしくお願いいたします。

インターネット上の販売サイトは、特に休業設定しませんのでご注文は可能ですが、対応は夏季休業明け以降になりますので、予めご了承ください。

さて今日も、圃場の復旧作業に汗を流していました。
電気柵の一部が復旧し、稼働させています。
まだ一周囲っていませんが、山側の侵入ルートは遮断出来ています。

まだまだ先が長い作業です。
泥水が入った圃場はまだ乾いておらず、沼ッてしまうため中に入ることも出来ません。

かぼちゃもさつまいもも、その深い泥の下に埋まっています。
今シーズンは、かぼちゃあんぱんと柚子きんとん丸は無しということになりました。

ま、休業中にどこまで出来るか分かりませんが、終わらなければ食工房の仕事の合間に続きをやるしかありません。
9月末頃の種まきに間に合えばいいという話なので。

何しろ長い時間を要する作業なので、度々休憩を取りながらやっています。
明日もがんばります。

もう、あっちでもこっちでも

今日は午前中から外に出て、復旧作業に汗を流しました。

途中何度か区長がやって来て情報交換しました。
それによると、当集落はもちろんのこと、山都町内全域で甚大な被害が発生しているとのことでした。

喜多方市役所山都支所でも、余りの被害の多さにどこから手を付けて良いか分からず、すべてがまだこれからという対応です。

激甚災害の指定を受けられるかどうか、その次第によっても状況が大きく左右しますから、被害の現状をそのままにしておくようにと言われたところもあるそうです。

道路や川の堤防などは公共物ですから、復旧はすべて公の責任で行われますが、圃場や個人の敷地などは、その場の状況によってそれぞれ判断が違って来ますので、最悪すべて自分持ちということもあり得ます。
我が食工房の圃場はどうなることでしょうか。

いろいろな判断を待っているわけにも行きませんので、先ずは電気柵の復旧を最優先に進めています。
これも最終的には費用がかかることなので、何かしらの公的支援が得られるかどうか、区長が市側と交渉に当たっています。

何はともあれ、壊された箇所から再使用出来る部品を回収することから始めています。
獣たちは、人間が受けたダメージに同情するようなことはありません。
逆に、余裕がなく出来た隙に付け込んで来ることは必至です。

被害を免れた圃場も一部あるのですから、そこはしっかり守らなくてはなりませんし、そもそも圃場の中をどうであれ自由に歩かせてはいけない。
人間のガードは、いかなる時でも固いことを示さなくてはなりません。

明日も作業は続きます。

あちこちちからお声掛けいただいています

今回の豪雨水害が全国ニュースにもなったことから、あちらこちらの大勢の方々からメールやお電話などでお声掛けをいただいています。

ご心配いただき、ありがとうございます。
この場を借りて、御礼申し上げます。

二日経って、ずい分落ち着いたと言うか、これもまた一大イベントなんだと受け止められる気持ちになって来ました。

今日はいつものようにパン焼きを終えて、一時間ほど午睡の後、着替えをして初めて圃場の片づけ作業に手を付けました。
いつまでかかるか見当もつきませんが、コツコツやってさえいればいつか終わるからと、心はまったく晴れ晴れとしたものです。

お天気も当分悪くないようですし、明日から製造仕事は休みにして(店は営業しています)、朝から夕方まで作業しようと思っています。
そしてそのまま夏季休業中もずっと、圃場復旧イベントです。
★8/9~8/17 夏季休業です。
経過は、当ブログにて報告に及びますのでご覧ください。

改めて被害を確認

麦ラボ

定点観測220805
画像を上下に二分して、下半分のエリアが水を被っています。

1ヶ月前

麦ラボ

定点観測220702
ライ麦は、収穫期になりました。
スペルト小麦も、もう間もなく収穫です。


飯豊の空の下から・・・

相川橋の中央橋脚に引っかかった流木
これで橋が壊れず持ち堪えたことに、驚くばかりです。


飯豊の空の下から・・・

狙い撃ちしたようにガードレールの間に突き刺さっています。
上端は電線に接触寸前でした。

今回の水害が大変なものであったことが次第に分かって来ました。
今日は、上空をヘリコプターが旋回しながら、被害状況を調査していました。

私は、この春以来続けて来た麦畑の定点観測の画像を撮影しました。
この前の撮影は収穫直前でちょうど1ヶ月前でした。

否、今回のこの惨状を、1ヶ月前はおろか当日のその時間まで、想像もしていませんでした。
しかし、成る時は成る、一瞬にして、そのことが今回よく分かりました。

あとは、これからどうするかですね。
農業を止めるつもりはありませんので。

ま、それはそれとして、明日はまたパン焼きです。
食工房の仕事がいつも通りに出来ると言うだけでも、私たちは救われています。
あれこれ悩むのは置いて、仕事に集中したいと思います。

明日も、皆さまのご来店をお待ちしております。
こちらまでの道路に、通行止めなどの情報はとりあえずありません。

豪雨の被害

中島

ここから集中的に越水したようです。


中島

左端一部が、ライ麦を作付けしていた中島第2圃場、そこから右側がスペルト小麦を作付けしていた中島第3圃場
20~30cmの厚みで土砂に覆われています。


中島

いつも小豆を植えてくださっているおばあちゃんの畑も、目を覆いたくなる惨状です。


中島

堤防が大きく損壊しています。
基礎は残っていますが、盛土の部分は崩落して無くなっています。
あとちょっとで決壊でした。


中島

電柵通りのはずでしたが、一本の電線も支柱も見えません。
すべて水に流されてしまいました。


中島

辛うじて残った電気柵本体2号機
電線の一部が後ろの水田の中に引っ張り込まれています。


中島

ゲートクリップのバネがめちゃくちゃに引き延ばされて散らばっていました。

昨日から今朝にかけての豪雨は、全く凄まじいものでした。
私の出身地土佐の高知ではそう珍しくもない降り方なのですが、東北ではちょっとあり得ない雨量でした。

幸い、わが家の自宅と店舗作業場については、高台の上という地の利もあって水の害に遭うことはありませんでした。
何と、いつも通り3時起床で通常通りパンを焼いて、ご注文先に出荷完了しました。

しかしその一方で、川に近い圃場周辺は大きな害を被りました。
川の水が堤防を越えて流れ込み、圃場に大量の土砂を流し込みました。

圃場の周囲に小屋を建てて農機具などを収納していた農家さんは、それらすべてを濁流に押し流されて跡形もなくなってしまいました。

言うに及ばず、電気柵も大方濁流に呑まれて引きちぎられてしまいした。
幸い本体だけは無事でしたが。

午後水位が下がって来ましたので、被害を確かめるためにパトロールをしたところ、川の堤防の一部が損壊している箇所も見つかりました。
また越水した箇所では、土手上の道路が通行不能の状態になっています。

流れ込んだ土砂も凄いですが、さらに悩みの種が流木です。
大きなもの小さなものが無数あって、中には直径が40~50cm、長さ2m以上もある重機が無ければ動かせないようなものもあちこちに。

これで秋の種まきまでに圃場を整備出来るのか、今はちょっと考えたくありません。
やれるだけはやりますが。

しかしそれにしても、麦の収穫だけは終わっていましたから、これは良かったです。

ま、先のことはこれから少しずつ考えます。
先ずは、一休みです。