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相次ぐ山林火災に思うこと

先月、岩手県大船渡市で大規模な山林火災があり、その後今度は今月になって愛媛県と岡山県そして宮崎県と、相次いで山林火災が発生し今なお延焼中です。

それらの原因と今後の影響などについては、これから検証が進むものと思いますが、中山間地に暮らす私の感想を少し申し上げて見ます。

まず第一に指摘したいのは、山が荒れているということです。

荒れているというのは、人の手が入らなくなったことを現わしています。
奥山の原生林と違い、今回火災になった人里に近いいわゆる里山は、人の手が入り管理されて来た領域です。

それがいつの頃からか放置されるに至り、今では中に踏み入ることも容易ではない状態になっています。
そういった山林の中は、落ち葉や枯れ枝が積もり、蔓に絡まれ枯れて倒れた樹々が折り重なっていたりします。

そういう状態の場所に、何らかの原因で火がつけば、そこら中に焚き付けが散らばっているのですから、あっという間に燃え広がるのは当然です。

今、日本全国至るところ、里山はそのような状態にあると言えます。
山火事を防ぐには、逆にそうしたものを上手に燃やして片付ける以外方法はありません。
実際、昔から人はそのようにして山の中を管理し、長い年月を経て美しい里山の風景を作り上げて来ました。

しかし今に至って、その計らいが全く無くなってしまいました。
火を使いこなす術も、もはや失われてしまいました。

そして危ういことに、これからは、マッチ一本でいつでもどこでも大きな山火事が起きる可能性があります。

これは、ただ事ではないということを、銘記しておきたいと思います。


明日は、平常通り営業します

私が高知に出かけている間、一部の製品を提供出来なかったりしてご迷惑をおかけしましたが、明日はいつも通りのパンが焼き上がります。
店頭コーヒーサービスの用意も整えて、皆さのご来店をお待ちしております。

すべてトランプの思い通り!?

こんな記事がありました。
すべてトランプ氏の「シナリオ通り」に進んでいる…「ケンカ別れ」から一転、ウクライナが停戦を受け入れた理由

興味深くまた面白い視点だなと思いましたし、実際その通りかもしれないと、半ばそう思う私でもあります。

しかし、その通りになってトランプの言う和平が実現したとして、その後のロシア、ウクライナ、そしてヨーロッパはどのようになるでしょうか。

決して平穏無事なままではいないと私は思います。
4年後にトランプが任期を終えてホワイトハウスを去れば、隠れていた様々な力が蠢き始めるのは確実でしょう。いったいどんなことになるのやら・・・。

それまでにトランプは、自分自身の利益と、アメリカの利益を最大化するでしょうが、代わりに至るところに恨みを残すことになるのでしょうね。
当人は、もちろんそんなことは知ったこっちゃない!と思うでしょうが。

それより何より許せないのは、一人か二人の人間の胸先三寸の気まぐれで、沢山の人の命が失われているということです。

まだまだ世界は平和から遥か遠いところにあると思う私です。


アメリカが壊れ始めた?!

現アメリカの大統領トランプ氏のこのところの動きを見ていると、本気でアメリカを壊そうとしているのじゃないかと思えて来ます。

それだけならまだしも、それは世界の秩序を壊そうとすることと同じに見えます。

氏に、何か隠された賢明な判断と策略があるのか・・・と思いたいところですが、残念ながらそうは見えません。

言いたくもないことですが、世界一の悪者のプーチンに、ネギを背負わされたカモよろしく自ら進んで獲物になろうとしている、私には全くの愚か者にしか見えません。

アメリカは民主主義の国ですから、任期が終われば当然交代させることも出来ますが、それまでの間に取り返しのつかない致命的な損害をアメリカという国家に、否それに止まらず世界に残してしまうのではないかと懸念するのですね。

この日本も、果たして無事でいられるでしょうか。
その前に、ウクライナはどうなるでしょう。

最早、何もかもが他人事ではなくなりました。

全く、ろくでもないことになった

そうです、他でもありません。
つい先日の、アメリカの大統領トランプ氏とウクライナの大統領ゼレンスキー氏の会見の顛末です。
そしてその後次々と打ち出されるアメリカの対応に、全くろくでもないことになったと憂鬱になる私です。
21世紀のこの世界で、ロシアがウクライナに侵略戦争を仕掛けただけでも衝撃だったのに、今度は防波堤になるはずと思っていたアメリカが、ロシアに組するかのような動きをしていることには、さらに大きな衝撃を受けました。
私たちのこの世界は、これからどこに向かうのでしょう。
平和を維持するために、逆に強い軍事力が必要な局面があることはよく分かりました。
我が日本も、いつまでも昼寝をしているわけには行きません。
しっかりと軍事力を整備すべきだし、核武装もありでしょう。
世界一の軍事大国アメリカと同盟国なのは心強いとは言え、絶対的保証にはならないことはこのところの情勢を見れば明らかです。
そして、確信的に他国を侵略する国があることも分かりました。
今日のウクライナは明日の日本、そのくらいの認識を持ってこの情勢に当たるべきです。
一方、バルト三国やフィンランドの対応を注視しています。
小さい国でありながら、それぞれに第2次世界大戦後の厳しい状況に耐えて今日の立場を勝ち取った国々です。
その賢明且つしたたかな立ち回りから学ぶことは多いと思っています。
いずれにしても、ますます暗くなって行くこの空の下で、私たちはどうにかして希望を見出さなくてはなりません。


食工房、明日は平常通り営業です。

おいしいパンを焼いて、みなさまのご来店をお待ちしております。

早や3年が過ぎて・・・

他でもありません。
ロシアによるウクライナ侵攻が始まってから、丸3年が過ぎました。

それは、一昨日のことだったのですが、そして忘れたわけではありませんが、ブログに書くことをしませんでした。
それは、ウクライナを巡る状況があまりにも先を見通せないから。

ウクライナを支援する気持ちはずっと持ち続けています。
情報収集も毎日欠かしたことはありません。

ただ、これでどれほどの助けになっているのだろうか?もっと出来ることやるべきことがあるのではないか、そんな思いが湧き起こるのですね。

しかし、ではどのように何をすれば良いのか、それが見えません。
実際のところ、お金の支援には限りがあります。

ここに来て、アメリカが支離滅裂な事をやり始めましたし、ますます先が見えなくなってしまいました。

そして、ウクライナでの戦争の結末が、アジアの特に我が日本の平和に直接関わることが明らかとなりましたから、ウクライナを支援しつつ我が国も然るべき備えをしなくてはなりません。

たとえアメリカと同盟国でも、無条件に安全が保障されるものではないことは、承知しておかなくてはならないと思います。

私たち一人一人も、ウクライナに支援の手を差し伸べるのは良いとして、一方この国の中に向かって何が出来るだろうか、そこも考えて行かなくてはならないのですね。

この先しばらくの間、世界はますます暗くなるに違いありませんから。

ゼレンスキー大統領、730日目の演説

昨日2月24日、ウクライナではロシアが最初に乗り込んで来たキーウ州ホストメリにおいて、ウクライナのゼレンスキー大統領はじめ支援各国の要人たちが一堂に会し、それぞれにこの侵略戦争に立ち向かう決意を述べました。
中でもゼレンスキー大統領の演説には心打たれるものがありましたので、全文(和訳)を紹介しておきます。

★参照元 UKRINFORM(ウクルインホルム)


私は今、ホストメリにいる。

ここから、「3日間のキーウとウクライナの制圧」なるものが始まるはずだった。そのことは1行で語ることができよう。2年前、私たちはここで敵の空挺部隊を攻撃で迎え、その2年後、私たちはここで友人たち、パートナーたちと会っている。

G7議長のジョルジャ・メローニ伊首相、ジャスティン・トルドー加首相、ウルスラ・フォンデアライエン欧州委員会委員長、欧州理事会議長のアレクサンダー・ドゥ=クロー・ベルギー首相。そして、これが私たちが2年間通った道とその時と今の「2月24日」の間の違いを象徴的かつ雄弁に描写している。

ご存知だろう。今日、一人一人のウクライナ人が無意識に「あの日」を思い出している。そして、一人一人に自分独自の「2月24日」がある。あの日の独特な記憶。どのように目を覚ましたか、誰が最初に「どうしてる?」と書いたのか、誰に最初に電話をかけたのか、誰を最初の強く抱きしめたのか、最も近しい人には最初に何と言ったのか。そして最も大切なことは「その後あなたは何をしたのか」。

何百万の様々なストーリーがあるが、しかし、多くの人に似たエピソードがある。それは、様々な年齢の、様々な職業の、様々な地域のウクライナ人が下した選択だ。そして、その選択は、まず軍事委員会へ続く行列の中で人々を団結させ、その後は、1つの前線の塹壕で団結させた。国を守るために。そして、国内で働くために残った者も、出国したが、後で戻ってきた者も(団結した)。

そうして、もう2年だ。私たちは、730日分、勝利に近付いた。ある者は、勝利がいつ実現するかを述べてくれるような賢者を待っている。何百万人のウクライナ人は、単に「コブザール」(編集注:詩人タラス・シェウチェンコの詩集)の言葉を覚えている。「戦え、さすれば勝たん!」そして、献身と勇気でそれを730日間実践しているのだ。彼らは、東部、南部、北部、私たちの戦士が戦うあらゆる方面で強くなっている。彼らは、全ての人々の町や村の抵抗となっている。そして今日、私たちの一人一人が身内に電話する。親しい人の声を聞き、互いに待ち望んでいるものの実現の祈念を伝える。そして、今日、私たち一人一人に、残念ながら、何も言うことのできない人がいる。哀悼を捧げる相手がいる。そして、皆が一緒に、頭を下げる。痛みの730日間。

しかし、同時に、願いの730日間でもある。戦争のはじめには私たち皆に異なるストーリーがあったが、しかし、この戦争の終幕は一つ、勝利でなければならないという、最高の正義への願い。この2年間のあらゆることを思い出しながら、他の形はありえなかったと理解している。ウクライナ人がすでに実現したことを思い出しながら、私たちは必ず実現できることを知る。私たちはできる。私たちは成功する。そして、ここ、この場所で、最もよく理解するのだ。金属は耐えられないかもしれないが、しかし、ウクライナ人は耐えられる。飛行機は燃やせるかもしれないが、夢(編集注:ウクライナ語で「ムリーヤ」)を壊すことはできないと。730日間私たちの一人一人が共に眠り、共に目を覚ました夢。あなたが抱えて眠った夢。私たち皆が。私たち国民皆が。全てのウクライナ人が。

最初の3日間を耐え抜いた民。そして、4日目にも倒れなかった民。5日目を戦い抜いた民。その後、ひと月。そして、6か月。そして、今や2年だ。自由を巡る戦い。信じられない人々の英雄的な命を巡る戦い。呼びかけで、私は常に、こう呼んできた。「偉大な国の偉大な民よ」と。

私は、一人一人を信じられないほど誇っている。私は、一人一人に感動している。一人一人を信じている。まともな人なら誰だろうと、戦争が終わって欲しいと思っている。しかし、私たちのウクライナ自体を終わらせてしまうことは、誰も認めはしない。

だからこそ、「終戦」という言葉に、私たちは「私たちの条件での」を付け足す。だからこそ、「平和」という言葉の隣には、常に「公正な」という言葉が響く。だからこそ、未来の歴史では「ウクライナ」という言葉のそばには常に、「独立」という言葉があり続けるのだ。そのことのために戦っている。もう私たちの人生は730日だ。そして、私たちは勝利する、人生の最善の日に。

私は、戦士たち皆に感謝している。私たちの民に感謝している。私たちと真実と一緒に立ってくれている世界の全ての人に感謝している。


ロシアとウクライナ、どちらに正義があるのか、何故ウクライナが勝利すべきなのか、私は分かっているつもりです。
ウクライナを一人で立たせてはいけません。
支援を続けます。

ウクライナ戦争2年

2年経ってしまいましたね。
長引くと思ってはいましたが・・・。

私は、ずっと支援するつもりですからいいのですが、当のウクライナの人々、世界のあちこちに避難している人々の気持ちを思うと、とても正気ではいられません。

悪いのはロシアです。

ここに来て、アメリカの支援が滞ることになり、戦線はロシア有利に傾き大変なことになりそうです。

欧州各国は逆に火が点いたようで、支援の強化を表明する国がほとんどですが、タイミング的にいかにも遅すぎたと言わざるを得ません。

それよりも、この戦争の意味するところ、その結果が及ぼす影響の大きさに、世界はもっと気づかなくてはなりません。
我が日本はその筆頭とも言うべき地政学上の急所に位置する国ですから、ウクライナの戦況の如何は、後々我が国の安全保障に大きく関わって来ることは間違いありません。

もし、ウクライナがロシアに下ることがあったとしたら、その後の世界がどうなるかを考えてほしいものです。

2年が経過しましたが、まだまだ終わりはやって来ません。
いつまで・・・?と言うなら、それはロシアが倒れるまでと申し上げなくてはなりませんが、それがどれほど難しいことか、それも分かっています。

しかし、諦めるな!ですね。
また一つ気持ちを引き締めて、ウクライナ支援を続けたいと思います。

もはや、無邪気に世界は一つだなんて言えません

以前の私は、この世に平和を望まない人はいないはずなので、いずれ必ず世界は一つになれると、まあある意味本気でそう思っていました。

しかし近年、そして昨年2/24のロシアのウクライナに対する行動を見て以来、その無邪気な空想はどこかに吹き飛んでしまいました。

と言うか、それこそが本当に覚醒した証だと思っています。
目が覚めました!

世界は、ほぼ永遠に一つになることなどあり得ません。
それがこの世界の実相だからです。
その上に立っての自分のあるいは自分たちの生き方が、あるとすればあると、そういうことだと思います。

ロシアのやっていることは、私には到底受け入れられません。
だから、ウクライナを支援します。

もし、その矛先が自分に向かって来たら、つまり日本に対して同様な事が起ったら、戦うしかないと思っています。

その前に、まだまだ打てる手はあるはずですが。
しかしそこも勘違いしてはいけないと思います。

自国の繁栄のために、他国の平和を壊す事も一つの手段だと確信しているような国家に対しては、やり方を考えないと・・・。

ある意味、ケンカ上手になる必要がありますね。
もちろん、それなりの準備もしておかなくては。
使わないことを前提にしつつ、いざという時には相手を倒せるだけの拳を鍛えておかなくては、そうした相手に太刀打ちは出来ません。

実は私、獣害対策をする中で、そうしたことを学びました。
言わんとすること、お分かりですね。

広島サミット終わる

今回のG7広島サミットは、これまでにない大きな成功を収め、無事終了しました。
そして期待されるのは、今後の世界の、また日本の動きです。
岸田さんのお手並みを拝見しましょう。
現状のままでも、日本は良い役どころを得たのではないかと思います。
ウクライナ支援、私も続けて行きます。

麦ラボ

定点観測 2023.05.20 中島第2圃場 ライ麦
前回5/3から後、穂が出て丈も一気に伸びました。

ウクライナの麦畑は、ロシア軍の戦車に踏みにじられ、爆弾を落とされ、地雷が仕掛けられています。
農民にとってそれがどれほど辛いものであるか、私には身に迫る実感として理解出来ます。

岸田さん、腹が決まったか

皆さますでにご存じのとおり、今、広島にてG7サミットが開催中です。

そこに降って湧いたように、ウクライナからゼレンスキー大統領が来訪参加するという大事件となりました。

岸田さんは、先にウクライナに行った時に、ゼレンスキー大統領を開催予定のG7サミットに招請しており、その時は主に安全上の理由からオンラインでの参加ということになっていました。

それが今日、対面での参加が実際に実現することになったのですから、世界中が驚きの目を以て注目しています。
岸田さん、腹が決まったんでしょうか?

否、これは最高に強烈なロシアや中国に対するメッセージとなります。
反発は必至、どんな報復を画策して来るのか、威嚇して来るのか、見ものです。

そして、岸田さんはそれを覚悟の上ということでしょうか。
今後のお手並みを拝見したいと思います。

憲法の改正と自衛隊に正式に軍隊としての地位を与えるところまで辿り着けたとしたら、日本の歴史に残る一大事を成し遂げた総理として、後世にその名が残るでしょう。

でも、先ずはG7サミットが無事終了し成果を収められることを願います。

また、ゼレンスキー大統領が、来訪の目的を果たし無事帰国されますように。