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ライ麦の収穫、確定

昨日から乾燥機で水分を減らしていたライ麦が仕上がり、今年産のライ麦の収穫が確定しました。
食工房の材料室に保管中です。
来週には、一旦町営の保冷庫「雪むろ」に預けます。

それで、気になっていた収量ですが、思っていたよりかなり少なく約200㎏程度でした。
一方、品質に関しては、昨年より良いと思っています。

昨年の種まき以後、生育状態を撮影した写真を見ると、ずい分肥料むらがあってそれがそのまま穂の付きに反映されているようです。
結局、収量が上がらなかった面積がかなりあって、その部分で収量を落としたものと思われます。

尤も、生育の悪いところでも、どんなに小さくても穂は付きますし実もなりますが、粒形は小さく数も少なくなります。
一方、草丈も短く最後まで倒れることもありませんから、収穫時の作業性は格段に良くなります。

だからと言って、収量を欲張って、穂が重くなって倒れるのも困りますから、そこはバランスでしょうね。
やはり、水はけが良くしっかりとした有機土壌を養って、基本的な地力をつけておくのが一番でしょう。

来年は、またもう少しうまくやれるでしょう。
年々進歩して行けばいいと思っていますので。

ところで、出来るだけ早いうちに、一度試食用のパンを焼いてみなくてはなりませんね。
ちなみに、昨年は8月8日に、スペルト小麦とともに残留放射能検査を終えてから、試食用のパン焼きをしています。

今年は、残留放射能検査をする前でも、一度焼いてみようという判断です。
最早、残留放射能の懸念は無いも同然ですから。

差し当たり、7月16日または23日の木曜日を考えています。
詳細を、追ってお知らせいたします。

ライ麦収穫

麦ラボ

中島第2圃場、2020年産ライ麦原穀

本日は、後にも先にも無い貴重な梅雨の晴れ間となりました。
曇りがちながら時折日差しもあり、圃場はよく乾きました。

この機を逃してなるものかと、ライ麦の収穫作業にとりかかり、残っていた分すべてを収穫しました。
先に収穫を終えた分がすでに乾燥機に入っていますから、残りを今日収穫して一緒にしてしまいたかったのです。
そうしないと、最低処理量というものがあって、少量過ぎると乾燥機が上手く回らないのです。
おかげさまで、コンバインで刈り取り同時脱穀し、余裕で間に合いました。

作柄は、昨年よりはいいのじゃないかと思います。
収量は、乾燥が終わらないと正確なところが分かりませんが、昨年よりは多くなりそうです。
期待していたよりは、ちよっと少ないかも知れません。

さて、明日は予定通りパンを焼くことにして、先ほど仕込みも終えました。

今夜はこの後雨が降り出し、明日にかけてまとまった降雨となり、その後はすっきりしない空模様が続くそうですから、今日の首尾のおかげでいくらかでも枕を高くして眠れそうです。
圃場には、まだスペルト小麦が収穫を待っています。
この次の晴れ間はいつでしょうか・・・。

明日は、久しぶりに私も一日店に居られそうです。
ご来店をお待ちしております。

明日も、平常通り営業

とにかくお天気が微妙です。
臨機応変です。

今日は、いつも通りパンを焼いて店も開けました。
その甲斐あって、平日にも関わらず少なからぬお客さまにご来店いただきました。
本当にありがたく、改めて感謝を申し上げます。

私は、カミさんに店番を任せて、パン焼き作業が終わった午後から、上の娘と圃場にてライ麦の収穫作業をやりました。

今にも降って来そうな空を見上げながら、祈る気持ちでコンバインを動かして昨日までに刈り終えて稲架にかけて置いた分を脱穀しました。

まだ乾燥が足りず少し軟らかさが残る状態でしたが、この後のお天気がどう変わるか予測が付きませんから、今しかないと判断しての作業でした。

そしてまだ圃場に残っている分の一部を、試しにコンバインで刈り取り同時脱穀で収穫して見ました。
ちょっと難しい部分もあるのですが、概ね上手く行って、これなら明日のうちにライ麦の収穫を終わらせることが出来そうです。
先に脱穀した分も含めて、幸いにも実の状態は悪くなく、今日収穫した分は全て乾燥機に入れました。

いずれにしても明日は、午前中は食工房にてスコーンを焼かねばなりません。
店はもちろん営業しております。

午後は、お天気が良ければ、カミさんに任せて圃場へ。

一つしかない体を時間で二つに振り分けて、二つの仕事をこなします。
それが出来る体の健康が本当にありがたい、誰にというわけではありませんが、手を合わせて拝みたくなるくらい。
だから、がんばります。

お天気次第で臨機応変に

麦ラボ

中島第2圃場のライ麦と右手は第3圃場のスペルト小麦です。


麦ラボ

風にザワザワと波打つライ麦畑
日の光を受けて、穂先は金色にあるいは銀色に光ります。


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大人の背丈を優に超える高さ、まるで壁のようです。


麦ラボ

倒れないでいてくれるだけで、どれほど作業性がいいことか・・・。
こういう風に作りたかった。

今日は、昨日の続きでライ麦の収穫を予定していましたが、早朝から雨が降り出しました。

これですっかり予定が変わり、食工房の仕事をすることになりました。
と言っても、前日に仕込みをしていませんでしたので、出来ることは限られます。

結局、大麦コーヒーの焙煎作業をしながら、レギュラーコーヒーの選別作業をするという展開になりました。
その後、大麦コーヒーの粉砕と袋詰め作業まで終わらせました。

そして午後、空が晴れて日差しが戻り地面も乾いて来た頃、麦畑の様子を見に行ったところ、刈り取り作業が出来そうということで、急遽麦刈りを再開することに。

午後3時過ぎから日暮れ前までの時間、ほぼ昨日と同じくらいの量を刈って終わりとなりました。

今日までの作業で分かりましたが、今年の収穫量は半端じゃありません。
そのため、掛け干しするための稲架が圧倒的に足りません。

単管パイプがもうあと少しありますが、それも使い切ってなお足りなさそうです。
近所の方に竹を数十本もらえることになったので、それを利用して稲架を作り足しながら収穫作業を進めることになります。

明日一日で終わらせたいと思っていましたが、到底不可能のようです。
明後日以降また雨が続く予報となっていますので、何だかんだと気が揉めます。
先に刈った分も乾燥が進まないでしょうし、畑に残っている分は倒れて来るかも知れません。

梅雨の中休みはないのかな・・・。
それとも早く梅雨明けになってくれないかな・・・。
なかなか思うようには行きませんね。
昨年に比べれば、まだしも首尾はいいのですが、やはりお天気には逆らえません。

こういう時は、天に向かって祈ることしか出来ませんね。
ま、それが通じることが無いとは言えませんので。

明日はどこまで進められるでしょうか。

ライ麦の収穫始まる

麦ラボ

今日は、ほんの一部を刈ったところで時間切れでした。


麦ラボ

極力薄播きしたのに、分けつして大きな株になっていました。
一本一本の茎も、昨年よりずっと太い。


麦ラボ

今日刈った分です。
一部、試験栽培種の小麦が混ざっていますが、それにしてもものすごいボリュームでした。

今日からライ麦の収穫を始めました。

時期としては、少し早めに始めています。
とにかく倒さないようにすることが優先です。

稲架にかけて追熟させるので、収量的にも品質的にも問題は無いと考えています。
明日のお天気がちょっと微妙ですが、明後日には刈り終える予定です。

それで今日、ほんの一部を刈っただけでしたが、そのボリュームの多さに驚かされました。

昨年は、倒れたり茎が折れたりして収穫に難渋を極めましたので、極力薄播きにして肥料も元肥のみで追肥は控えましたが、それでも旺盛に分けつして大きな株になりました。
穂の付きも悪くなく、大きく長い穂になっています。

麦の育て方、地力の養い方、いくつかのポイントを習得出来たと思っています。
昨年とはちょっと比較にならない出来です。

この分では、期待以上の収量になると思います。
品質的にも悪くないと思います。

この後、よほどの悪天候にたたられない限り、良い収穫になると思います。
昨年以上のライ麦パンが出来るのを、どうぞお楽しみにしていてください。

因みにスペルト小麦も後を追って熟成が進んでいます。
こちらも、良い収穫になるよう、見極めていきたいと思っています。

お天気と睨めっこしながらパンを焼きます

梅雨の最中の明日以降数日間、雨の予報が無くなりました。
ライ麦を刈ることが出来るかどうか、見極めることになります。

とりあえず明日は予定通りパン焼きをして、午後に圃場に行ってライ麦の様子を見ます。
手が出せるようなら、少しずつ刈り始めようと思っています。
その後明後日から明々後日にかけて、麦刈りの本番になるかも知れません。

もし時期尚早ということであれば、もう一回雨に降られる覚悟をしなくてはなりません。
少しずつ倒れ始めていますので、どこまで持ち堪えてくれるか、祈る気持ちで見守っています。

麦の収穫は、タイミングがとてもシビアだということは承知していますが、その難しさはちょっと他に例がないほどです。

でも、だから、面白いのですね。
がんばります!

麦刈り始まる

麦ラボ

高野第2圃場のデュラム小麦
若干早めでしたが、小鳥たちの食害がひどいので、刈り取ることに。


麦ラボ

中島第2圃場のライ麦
穂が下に垂れて来ました。
実が入っている証拠です。

このところのお天気模様に気を揉んでいます。
雨が降るのも晴れるのも、それは自然の営みですから是非はありません。

私にとって悩みの種は、麦を刈るタイミングが難しいことです。
麦刈りは、最低でも晴天の下でやるべき作業です。
二三日晴天が続いた後なら、ベストコンディションです。

ただしお天気だけでは決まりません。
肝心の麦の方が刈り取り適期になっていなければ、手は出せません。

逆に、刈り取り適期になっているのに雨が続いて刈り取り作業が出来ないのが一番困ります。
刈り取り適期を過ぎると、発芽の準備が始まってしまうからです。
当然のことながら穀物は、植物の種子ですからね。

それからもう一つ、こうして実が熟して来ると、小鳥やネズミなどの食害が発生するのですね。
小さな野ネズミは、穂先目がけて上って行きます。
途中で体重によって茎が折れると、地面まで引き倒して実を食べてしまいます。

小鳥もいろいろですが、似たようなことをやります。
中には、ホバリングしながら器用に実をむしり取って行く者もいます。

結局、彼らとのせめぎ合いで、被害が大きくなる前に刈るという判断も入ってくるわけです。

そんな複雑な事情もあり、今日は手始めに、デュラム小麦の刈り取りと脱穀作業までをやりました。

実は、刈り取りだけにして稲架にかけ、自然乾燥と追熟を計らいたかったのですが、明日以降のお天気がしばらく雨続きとの予報ですから、その間ずっと濡れっぱなしになります。
それではせっかくの計らいが仇になるかも知れません。
悩んだ末、脱穀まで終わらせました。

そして今この時間(午後8時)、外は雨が降り出したようです。
ま、良い判断だったのではないでしょうか。

あとまだ、ライ麦、スペルト小麦が控えています。
こちらは面積が広くて作業量が全然違いますから、尚のことお天気が気になります。

これからしばらくの間、空模様を気にしながら過ごすことになります。

石拾い

麦ラボ

中島第4圃場
一度荒起こしをしています。
すでに馬糞堆肥も搬入してあります。


麦ラボ

今日の作業で、一輪車に10台分くらい拾いました。

今日は定休日にて休業のため、朝から圃場に出て作業をしていました。
それでまた一つはまりそうな作業が・・・。

それが石拾いです。

今年から借り受けて麦ラボの中島第4圃場となった畑、面積は大方10aほど。
坪数にすると300坪ですから、けっこうな広さになります。
尤も、圃場の規模としては極小規模です。

この秋に種まきをするために、ただ今土壌改良中です。
大昔には河川敷だった土地ですから、地面のちょっと下は全面礫(れき=石ころ)です。

中にはかなり大きなものも混ざっていて、トラクターで耕す時にロータリーの爪に当たると、機械が壊れてしまうこともあります。
小石はあっても差し支えないと言うか、むしろあった方が良いと、私はそう考えていますが、握りこぶしより大きなものは拾い出すのが上策です。

昔から、畑の石拾いは草取り同様なすべき仕事の筆頭でした。
トラクターを壊したのでは詰まりませんから、ことある毎に石は拾っています。

しかし今日は、わざわざそのためだけに時間を割いて、圃場の中を一輪車を押しながら歩き回って、石を拾いました。
良かったのは、こうしたことをするおかげで、圃場をよく見ることになるということです。

生えている雑草の様子や、土の様子、転がっている石にもいろいろと種類があることなど、圃場の中は一様ではないのです。
石の中にも、簡単に砕けてしまう軟らかい堆積岩もあり、こういうものはやがて細かくなって、土壌にミネラルを供給してくれるので、大き過ぎない限り拾わずに置いたりします。
逆に、硬い玄武岩のようなものは、小さくても拾います。

このような土壌には、もみ殻やバークのようなガサの張る腐植し難いものを沢山入れて緩衝材の役割を持たせます。
一方、肥料分の多い有機物も沢山入れて耕うんします。
何度か繰り返すうちに、重い石ころは下になり、軽い有機土壌が上を覆って、サクサクの水はけのよい土壌になります。
ここが近い将来良好な圃場となることを想像しながら、コツコツと石を拾って歩くのは、どちらかと言えば楽しい仕事です。

単純で退屈な作業・・・?とんでもありません。
石を拾いながら、圃場を隈なく細かい所まで観察しながらの作業ですから、いろいろなことが分かる楽しみがあります。

隣の田んぼでは、ここ数日来、朝から夕方までずっと四つん這いになって田に入り、草取りをしているおばあちゃんがいます。
一度入ったら、昼時に一度上がって来る以外、夕方までずっと出て来ません。

私には、このおばあちゃんの気持ちが分かるような気がします。
多分、石拾いも同じなんじゃないかと。

今日も汗をかきました

麦ラボ

単管パイプで作った稲架
ライ麦用に、高さを高くしています。

定休日の今日、午前中歯医者に行って治療を受けて来ました。
そして気持ちの良い晴天となった午後、麦畑に行って収穫直後に必要となる掛け干しをするためのハザ(稲架)を作りました。

食工房の畑は、今後ずっと麦専用ですから、畑の周囲の法面に常設するつもりです。
ちょうど具合のいいことに、前の地主さんが残してくれた足場用単管パイプが沢山ありますので、それを利用して作っています。

総延長で100メートルくらいは必要になる予定なので、収穫までに間に合うでしょうか。
今日までに、35メートル分出来ました。
ひょっとすると材料が足りなくなるかも知れません。

このはざ(稲架)は、まずライ麦用です。
ライ麦は脱粒しやすいので、完熟一歩手前で刈り取って掛け干しし、長い麦藁に残っている養分を種実に移行させ完熟します。
収量も品質も上がりますから、手間はかかりますが外したくない作業です。

そしてこんなことも、小規模だからこそ出来る行程です。
どうせやるなら、世界一のライ麦パンを造りたいですからね。

何と言ったら良いのでしょう、こういうことに手間暇かけるのは、何一つ苦になりません。
楽しくてしょうがないと言うのが正直な気持ちです。

あと一ヶ月ほどで、麦の収穫が始まります。

「結束結び」を覚える

今日は、朝から晴天でカラッと乾いた一日になりそうでした。
予定していた食工房の作業をキャンセルして明日に振り替え、デュラム小麦の刈り取りをすることに。

今回は量が多いので、バインダー(自動結束付き刈り取り機)を借りてやるつもりでしたが、娘が言うにはバインダーで刈ったら茎に折れ目が付いてしまいそうだと。
「一度折れたものは、乾いてもまっすぐにはならないよ!」と言われ、それもそうだ・・・、やっぱり折らないように注意しながら手刈りするしかないという結論になりました。

手で刈るのはいいのですが、問題は束ねる時です。
如何に素早く束ねられるか、結束方法が課題でした。

昔なら稲わらなどを使ってやっていたのですが、そんな方法を習い覚えたことはありませんし、すぐに手に入るのはホームセンターなどで売っている「PPひも」と呼ばれるものです。
実は、ひもを使った上手い縛り方があることは知っていましたが、やり方を覚える機会がなく、昨年などは普通の堅結びか蝶結びでやりました。
時間はかかるし手は痛くなるし、それに慣れてもそんなに素早くは出来ません。

何とかしてその結び方を覚えたいものだと、ネット上を検索するのですが、その名称が分かりません。
いろいろ検索語彙を変えて試しましたが、なかなかこれだというものに辿り着きませんでした。

しかし何度か試しているうちに、偶然見つけたのがこれ<参照>、「結束結び」という動画でした。
ありました!これでした。

その昔、父が務めていた製材所で、おじさんたちが慣れた手つきで、わら縄を使って製品を結束している様子があまりに素早くて手品のようにカッコよかったのを思い出しました。

今朝は、娘たちも一緒にこの結び方を練習しました。
その甲斐あって、今日は、手刈りがそれほど苦になりませんでした。

そして分かったこと・・・、観賞用に収穫する時は、とにかく見た目が重要ですから、乱暴な扱いは出来ません。
折らないように、刈る時も束ねる時も、乾燥させるために吊るす時も、とにかく細心の注意を払わねばなりません。

機械での収穫は、そもそも無理なのですね。
それ専用のものがあるならどうか知りませんが。

というわけで、麦の穂のドライフラワーがいかに美しくて商品価値があるとしても、大量生産は難しい・・・。
この後、乾燥したら、見た目の悪いものなどを選別し、穂先を揃えて茎の長さをほどほどに切り詰め、形を整えます。
楽して儲かる仕事はありません、というわけですね。

それに娘が言いました。
「実を収穫するのと違って、何か喜びがない・・・。」と。
うーん・・・、そうかも知れません。