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麦刈り始まる

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高野第一圃場のデュラム小麦です。
今までで一番きれいに仕上がったと、上の娘の評価です。


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知り合いの農家さんから借りたバインダーという機械を、テストを兼ねて使用しました。


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物置の屋根裏は、これからしばらくの間、麦の干し場になります。

収穫期が近づいた麦は、とてもデリケートです。
日一日、時々刻々と様子が変わります。

刈り取りのタイミングは、実は大変難しいのです。
と言うのも、梅雨の季節にかかるため、ちょうど刈りたい時に晴れるとは限らないからです。

まだ少し早いんだけど、でも今日の晴天を逃したら、あと一週間は雨が続きそう・・・なんて時は、思い切って刈り取る決断をした方が良い場合もあるのですね。

昨日、今日は、ちょうどそういう状況でした。
デュラム小麦が他より早く色づき始め、穂の充実も十分、あとはもう少し乾いて実が固くなったらいいんだけど・・・という状況でした。

予報では、明日から一週間くらいは雨模様、しかも台風が来るらしい。
この後一週間も雨にぬらしたら、穂に付いたまま発芽する穂発芽を招くことになるかも知れません。
そうなったら、この一年間の苦労も水の泡です。

で、刈り取った麦をどうしたかと言えば、一部は物置の屋根裏に上げて追熟乾燥の手立てをしました。

残りは、畑の一角にハザ(干し場)を作って、そこにかけました。
晴れればどんどん乾きますが、降れば当然濡れます。

でも、畑に植わったままの状態と、どちらがいいだろうと考えると、やはり刈り取っておいた方が良いと判断しての処置でした。

この他、試験栽培区の麦も2品種を除いて、すべて刈り取りました。
採種するものは、とにかく丁寧に扱わなくてはなりませんから、物置の屋根裏に収納して雨に濡らすことなく乾燥させます。

まだこの後、ライ麦とスペルト小麦があり、どちらかと言うとこれが本番ですから、これから一週間あるいは二週間かそれ以上になるかも知れませんが、お天気と麦の様子に神経をとがらせる日々が続きます。

そして忘れてはおりません。

明日は、パン焼きの木曜日です。

皆さまのご来店をお待ちしております。


明日と明後日、食工房は定休日となっております。
ご来店の際は、お間違えのございませんようご注意願います。

麦ラボだより190605

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只今、作付け面積急増中です。
来年は、これまでの3倍になるそうです。


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新緑の初夏の空の下、麦秋の枯れ色がひときわ存在感を放っています。


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大麦は、小麦よりずっと(約1ヶ月)早生です。


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大麦は、ノゲが長いのが特徴のようです。


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六条大麦と呼ばれる所以が良くお分かりになると思います。
大麦には、この他二条大麦があります。

先日6月5日に、市内高郷町の夏井地区で大麦を作付けしてくださっている農家さんの圃場を見に行った時の報告です。

「大麦がいい具合に色づいて来ましたよ。」とお知らせいただいていましたので、刈り取りになる前にぜひ写真を撮っておきたかったのです。

全く期待に違わず、すばらしい麦秋の風景に立ち会うことが出来ました。

秋の稲穂の海ももちろん素晴らしいですが、麦は初夏の新緑と枯れ色のコントラストが感動的です。
長いノゲを持つ大麦は、初夏の日差しを受けて金色に輝きます。

それが一面海原のように広がっている様を想像してください。
誰だって感激しないわけには行きません。

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高野圃場試験栽培区に出現した珍種?
赤米のように実に色素が入っているかも知れません。
赤麦・・・? 楽しみです。


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成長の早さと姿形からして大麦だと思われます。
穂は二条です。

そしてこちら手元の高野圃場試験栽培区では、赤紫色の縞が入った実を付けた珍種が出現しました。
これが、いわゆる赤米のような色素の入った実が入るようなら、希少種として価値があります。
赤麦、紫麦・・・?
何にしても楽しみです。

麦ラボだより190604

麦ラボ

おいしい黒パン焼きますからね~
坊が一人じゃいやだと申しますので、麦ラボ主査の上の娘が付き添いました。

定休日の今日、爽やかな晴天に恵まれました。

気温はかなり上がりましたが、午前中は外で気持ち良く体を動かせました。

午後はさすがに暑くなって、室内でデスクワークに切り替え。
日が傾いて暑さも和らいだ頃から、また外に出て体を動かしました。

ここ3日ほど晴天が続いたおかげで、ライ麦のドライフラワーが乾いて来ましたので、雨の心配のない倉庫の中に移して吊り下げました。

あとは屋内で乾燥して仕上げます。
ちょうど今、真新しい畳表のような匂いがしています。

一方畑の麦は、日に日に生育しています。
ライ麦は、穂が出た後さらに丈が伸びましたが、開花後の今は伸びも止まって少しずつ実が入り始まっています。

茎がしっかりと硬くなり、下の方は少し黄色味を帯びて来ました。
収穫まであと何日でしょうか。
そしてその頃のお天気は?

最後の最後まで分からないというのが、本当のところです。

今日は、収穫への願いを込めて、食工房の看板坊やを畑に連れて行き、麦をバックに写真を撮りました。

豊作になりますように!

本日も、多数ご来店感謝

少し湿気を含んだ暖かい微風、うす曇りの空から注ぐ柔らかい日差し、真夏の頃とは違って飛び回る虫に刺される心配もなく、今頃が一番気持ち良く外にいられる季節です。

本日も、三々五々ほぼ切れ目なくご来店のお客さまがいらっしゃいました。

皆さまには、大麦コーヒーの試飲にお付き合いいただきました。
件の麦ラテをお試しいただく場面もあり、早速大麦コーヒーをお買い求めくださる方もありました。

おかげさまで、商品棚もずい分すき間だらけになってしまいました。
本日のご来店に対し、改めて厚く御礼申し上げます。

一方、夕方も近くなった頃から、私と上の娘は麦畑にてドライフラワー用にライ麦を青刈りしました。

刈ったと言ってもほんの一部で、見た目には少しも減ったようには見えません。
それでも、昨年より多く準備しています。

今年は、ちゃんと仕上げて、皆さまの許にお届けしなくてはなりません。
実は昨年、青刈りしたライ麦は、その後倉庫の中で見事に乾燥しきれいに仕上がったものの、開店準備に全力を注いでいたため、手を触れることさえ出来ませんでした。
結局、冬が来て春になって、少しずつ色が変わって、虫が付いてしまいました。
今年は、そんなお粗末なことにならないようにしたいと思っています。

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昨年より多めに準備しています。

明日から営業再開

明日から通常通り営業いたします。
先ほど仕込み作業を終えて、上がって来ました。
明日は、早朝3時から作業開始です。

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山都町宮月圃場
まるで観光地のような風景です。
この風景の中で農作業するのは、気持ちいいでしょう。
圃場の端は湖岸になっていて、すぐにボートで漕ぎ出せます。


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山都町宮月圃場 別な角度からの眺め


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宮月圃場のライ麦も穂が出ていました。


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宮月圃場のスペルト小麦
ところどろころ欠株になっているのは、ネズミの害だと思われます。
ライ麦共々、ずい分ひどくやられています。

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欠株が気になります。
多分30%以上損なわれています。
収量に大きく響きます。

本日は、日中一時間ほど余裕がありましたので、山都町内の麦ラボ支援農家の圃場を見に行って来ました。
ライ麦とスペルト小麦をお願いしているのですが、食工房の圃場と同じペースで成長しているようです。

ただ一つ気になったのは、野ネズミの害による欠株が目立ったことです。
ネズミは軟らかい麦の葉を寝床の材料にするためだと思いますが、沢山かじり取って運んで行くのです。

この冬は、麦だけでなく、他にもいろいろな作物で野ネズミの害が出ているみたいです。

ネズミへの対策は、フクロウに来てもらうのが一番で、圃場の周りに止まり木や巣箱などを設置すると良いそうです。
家でもやってみようかなと思っています。

ライ麦の出穂

連休が終わりましたね。
皆さん、それぞれの居場所に戻られて、明日からのお仕事への心の準備などなさっているのでしょうか。

とは言え、連休最後の本日も、長い間ご無沙汰していたお客さまに久しぶりにお目にかかることが出来ました。

この間にご来店くださいました多くの方々に対し、改めてもう一度、厚く御礼申し上げます。
閉店時間を過ぎて、この10日余りの間にお目にかかった方々のお顔を思い浮かべています。

一方、麦畑では、連休最後の今日になって、ライ麦が穂を出しました。

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ライ麦の出穂
まず、止め葉の付け根からノゲが突き出し、次に穂の本体が膨らんで押し広げるようにして出て来ます。

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丸い筒のように巻いている葉を、押し広げるようにして穂が出て来ます。

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初めのうち、ノゲの先端は赤い色をしています。

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ノゲの本数が、その穂に付く実の数です。

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何度見ても、どの角度から見ても、いつも感動的です。

ここ数日の暖かさに促されたのでしょう。

しかし何度見でも、見るたびに新たな感動を味わいます。

発芽の時の、どうか無事に育って!と願わずにはいられない、あの震えるような感動とはまた違って、出穂は、ここまで来たか!と満足感を伴う感動に満ちています。

この後、急速に丈を伸ばして、じきに人の背丈ほどにもなります。
きっと見事な眺めになることでしょう。

他の種類の麦も、あとを追って次々と穂を出すと思います。

一年のうちでも一番良い季節に育ち、そして実りの時を迎える麦の心は、「爽やか、健やか、豊か・・・」、そんな言葉がピッタリです。

さあ、これから収穫の時まで、気を抜かず、心を込めて、そして楽しく、麦たちと語らいながら世話をしたいと思います。


臨時休業のお知らせ

明日と明後日は定休日となっておりますが、その後に続けて2日間臨時休業いたします。
計4日間の休業となり、営業再開は5月11日(土)になりますので、ご来店の際はお間違えのございませんようご注意ください。

本日も多数ご来店御礼

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中島第二圃場
つい一週間ほど前とは全く違う風景になりました。

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中島第二圃場のライ麦・近影
草丈は、すでに50cmに達しています。

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中島第一圃場のライ麦
畝間の中耕の効き目がよく分かります。

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中島第一圃場のライ麦。近影
四つの節と止め葉がお分かりになるでしょうか。

令和元年初日の今日、私には、世の中は少しはしゃぎ過ぎじゃないかと思えました。
まあでも、これ以上水を差すようなことは申し上げますまい。
こちら会津の辺境の山里は、至って長閑な春の一日でした。

暖かさに促されるように、麦がどんどん丈を伸ばしています。
ライ麦は、もうすぐ穂を出して来そうです。

茎に4つの節が出来、その上に止め葉と呼ばれる最後の葉が伸びて来ました。
穂が出るまで、あと2週間くらいでしょうか。
追ってまたご報告申し上げます。

さて本日は、午前中から次々とご来店のお客さまがお見えになりました。
ところが、明日のパン焼きを前に、店頭のパンがほとんど売り切れ状態でした。

お近くの方は、「また明日来ます!」と言って帰られましたが、遠くからそれも初めておいでくださった方には本当に申し訳なくて、この次またお出でいただける機会があるだろうか、その時には今日みたいなことにならないようにと肝に銘じる私でした。

本日ご来店くださいました多数の方々に対し、この場を借りて改めて厚く御礼申し上げます。

明日も引き続き、皆さまのご来店をお待ちしております。

本日も多数ご来店御礼

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追肥を施した、中島第二圃場のライ麦
もみ殻燻炭に化成肥料を混ぜて播きました。

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ライ麦です。

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追肥の後、管理機で中耕したところです。

昨日もでしたが、本日も多数ご来店を賜りました。
昨日と併せて、改めてご来店の御礼を申し上げます。

本日は、私は麦畑の作業のため、店にいる時間がほとんど無く、いらしてくださった皆さま方のお顔を拝見することもなく失礼をいたしました。

一方、おかげさまで、追肥と中耕の作業が進みました。

例年に比べて生育が遅れているとは言え、雪融けの頃からすればずい分逞しくなりました。
この後どのくらい早く暖かくなるかで、成長の度合いが決まります。

いつ頃穂が出るか、今のところ掴めませんが、穂が出たらそれは素晴らしい眺めになること間違いありません。
今このあたりで麦を植えているのは家だけなので、成長を始めたばかりの今でさえ注目度抜群です。

その後ちゃんと収穫まで漕ぎ着けられれば、まわりの見る目も変わって来るかも知れません。
いろいろな意味で、とても楽しみです。

本日も麦畑にて

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使い残したパン用酵母種を冷凍保存しておいたものを、水に溶かして堆肥の中に混ぜ込みます。


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今回の主な材料は、落ち葉とカンナ屑、米ぬかとフスマともみ殻、さらにもみ殻燻炭、そして酵母種です。
肥料分の補給よりも土壌改良を意識した配合になっています。


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小型の管理機
女性でも使いこなせます。


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クボタ製管理機TMA21
小型ですが、手作業の10倍くらいの能力があります。


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鍬で手作業するのも、それはそれでまたいいものです。


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年数を経た古い機械ですが、調子良く動きます。
後ろの空は、何だか秋みたいですが、今は3月。


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中耕の終わった高野第一圃場、スペルト小麦

暖かい日が続きます。
昨日もそして今日も、日中は4月中旬のような陽気でした。

今日は定休日でしたから、朝のうちに先ず粗大ごみを環境センターに運びました。
まだまだ捨てなくてはならないものが沢山あるのですが、とりあえず気になっていたものを処分して、一角が片付いて少し気が楽になりました。

それから後はほぼ一日中、外で農作業をしました。
昨日の続きで麦畑の中耕、昨年の建築作業で大量に発生したカンナ屑を主な材料に使って、堆肥を積みました。

今年から圃場が一気に増えましたので、やることなすことすべてが大掛かりになります。
今までやっていたことが、まるでままごとのようです。
もちろんそのままごとで、ノウハウを磨いたのですけれど。

しかし今度からは、ちょっとしたことでもすぐに機械を使うことになりますから、機械のメンテナンスを怠らないこと、そして怪我をしないように注意すること、この二つは絶対忘れないよう心掛けていなくてはなりません。

今日は、とりあえず予定していた作業は、夕方までにほぼ終えました。
記録用の写真も撮れたし、まあまあ上首尾だったのでは・・・。

明日もお天気が良いようですが、もう早や明後日の営業に向かって仕込みです。
コーヒー焙煎もありますので、外作業はおあずけです。

ま、これはこれで仕方ありません。
いろいろ工夫して間に合わせて行こうと思います。

麦が育っています

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高野第一圃場のスペルト小麦です。
厚播きし過ぎて、過密になっています。
ちゃんと育つかどうか、経過を見て行きます。


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スペルト小麦近景
新しい葉が伸び始めています。
暖かい日が続けば、間もなく茎立ちして来ると思われます。


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デュラム小麦(パスタ用小麦)
これだと、種取り用で終わってしまいそうです。


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この小さな区画には、2列ずつ6種類の麦が植えられています。
ビール用の二条大麦やライ小麦(ライ麦と小麦の交配種)もあります。

各圃場にて、無事に越冬した麦が、再び成長を開始しています。

今日は、食工房の仕事を終えた後もまだ外が明るかったので、一輪車に堆肥を山盛りに乗せて、高野の圃場のメンテナンスに行きました。
追肥と中耕をするのです。

日当たりの良い高野圃場は、早くも麦の草丈が伸び始めており、畝間には雑草も繁り始めていました。

先ずは畝間に堆肥を薄くばらまきします。
そのままだと雑草を肥やしているようなものですから、そこに鍬を入れて掘り返し堆肥と一緒にすき込みます。
こうしておけば、雑草を抑えつつ肥料が効いて麦の成長が加速されるというわけです。

この後2ヶ月くらいして茎立ちして来た頃に、もう一度追肥を施します。
これは、穂の充実と食味の向上に関係があります。
この時は、即効性が要求されますので、リンの割合がやや多めの化学肥料を使います。

ええっ!化学肥料を・・・と言われますか?
そうですよ。
有機質が十分供給された良好な圃場で、化学肥料はサプリメントのような効き目を発揮します。
必要量を少しだけ、悪影響などあり得ません。

一方、農薬は、使いません。
しかしこれも、絶対にとは考えていません。
今のところ、使う必要が無いから使わないだけです。

私たちだって、どんな病気にかかっても絶対に薬を飲まないと誓いを立てられるわけはありませんから。

もちろん避ける方法は、最大限尽くします。
ま、そのように、種を播いた後も、実は手間がかかるのです。

一粒の麦を蒔いて、一切れのパンが口に入るまで、皆さん、どうぞその長い長い道のりを想ってください。

食工房は、麦からつくるパン屋を目指しています。