高野通信」カテゴリーアーカイブ

店主の日々雑感など諸々

満月前夜

この時間(午後8時過ぎ)、南東の空に大きな月がかかっています。
ほとんど満月に見えますが、実は明日が満月です。

この月は、大方一晩中、地上を明るく照らします。
私たちが寝静まった頃、動物たちの天国です。

鳥も結構沢山飛び回ります。
フクロウやミミズクの仲間だけではありません。
トラツグミ、ホトトギス、ジュウイチ、夜鷹などなど。

月明かりの夜は、とてもにぎやかです。
ネズミたちは、捕まるのを恐れて、隠れ場所を探して家の中に潜り込んで来ます。
だから、天井裏もにぎやかになります。

こんな夜の間に、得てして畑の作物が被害に遭います。
今一番狙われるのは、とうもろこしです。

今日は昨日の続きで、網囲いを完成させました。
小動物は防げるはずです。

付近には、ソーラー式のライトも点けておきました。
別にセンサー付きのライトも二箇所に設置しましたので、当初は牽制の効果があると思います。

要は、毎日何かしら様子が違う・・・と感じさせることです。
まず一日目は、警戒しますから。

これから一週間くらい、月明かりの夜が続きます。
獣たちと知恵比べです。

暑い一日

食工房畑

株本から距離を取ったつもりですが、とうもろこしの根はそれ以上に伸びていました。
溝の深さは、30cmほど。石があってそんなに掘れないところもありました。


食工房畑

竹の棒を立てて、網を取り付けました。
下端は、ペグを差し込んで地下に固定。

今日は、喜多方市の最高気温が30℃だったとか。
全国的には、西日本と東海地方までが梅雨明けして、猛暑になったと報じられていました。
ここ会津喜多方では、確かに30℃にはなりましたが乾いた風が吹いて、木陰に入ればとても気持ちの良い一日でした。

畑ではトウモロコシが育って、そろそろ獣の害が心配になって来ましたので、今年もまた網を張りました。
食工房の仕事を午後3時までにして、休憩の後は畑に出て作業しました。

まだ暑さが残る畑で作業していると、さすがに暑くて、やっぱり夏だな・・・、昨日言ったことは撤回しなくてはと思うほどでした。
しかし、体を動かすと汗が噴き出して、暑くてもそれはそれで気持ちがいいものです。

ただし、適当に休みながらやらないと、突然ひっくり返ってしまいます。
そして休む時は、必ず木陰で。鉄則です。

がんばった甲斐あって、とりあえず周りを囲むことが出来ました。
昨年、囲みの下を掘って侵入された経歴がありますので、今年は、周囲に溝を掘って網の下端を地面の下に固定して埋めました。

明日もう少し時間をかけて、二段目の網を回して高さを稼ぎます。
何しろ、下を30cmくらい埋めているので、その分上端が低くなっているのです。

想定している敵はアナグマとハクビシンですが、タヌキやキツネなども防げます。
猿が来たら、ちょっと防ぎ切れないかも知れません。
熊もダメでしょうね。

大型獣には、もっと違った方法で対処しなくてはなりません。
今のところ、これと言った妙案はないのですが・・・。


食工房、明日と明後日は定休日です。
お間違えのありませんように。

本当に夏が来るのだろうか

天気図

明後日7月19日の予想図です。
5月の連休の頃によく現れるパターンですね。

ぐずぐずとしたお天気が続きます。
梅雨なんですね。
やっと明日あたりから雲が切れて来そうですが、天気図を見ると梅雨が明けて夏に向かう流れではないのですね。

明後日当たり、梅雨前線はずっと南に下がって、本州には大陸から移動性の高気圧が進んで来て、三陸沖以南の太平洋側に低圧域があるという、真夏にしては全くイレギュラーな気圧配置です。
この時期にすれば、暑さもほどほど、過ごしやすいかも知れません。
台風もまだ一つしか発生していないし、今年はいつもとかなり様子の違う夏になるのではないでしょうか。
そんな気がしています。

でも、畑の野菜の育ちは、とても旺盛で頼もしい。
どんな夏になっても、自然の計らいをうまく受け止めて、すべて恵みに変えて行けたらいいなと思っています。

さて明日は、連休でお休みの方も多いと思います。
皆さまのご来店を心よりお待ちしております。
アイスコーヒー、ご馳走いたします。

ほど良いお湿り

豪雨に苦しんでいる西日本各地の皆さまには全く申し訳ありませんが、本日当地会津はシトシト降りの雨模様で、ほど良いお湿りをいただきました。
尤も、明日明後日にかけて大雨との予報も出ているのですが、どの程度降るのか分かりません。

それにしても、昨日ライ麦の収穫が出来て、本当に良かった・・・と、胸を撫で下ろしています。
もし、農家さんが何か予定があって、「どうしても今日は作業出来ない!」なんて事情だったら、どうなっていたでしょう。
多分、この次の晴れ間を待つうちに、ひどい状態になって悔やんでも悔やみ切れないほどガッカリしたことでしょう。
農家さんも、気合を入れて万全の態勢で待機してくださっていたからこそ、うまく行ったわけで、一事が万事この心がけが大切なんだな・・・と思い知りました。

さて、明日はまたパン焼きの木曜日です。
毎週毎週同じことの繰り返しではありますが、決して何から何まで同じというわけではありません。
酵母の状態は、夏が近づいて気温が高くなるにつれ少しずつ変化していて、昨年の失敗を思い出すと油断は出来ません。
メンテナンスは、毎回臨機応変な対応をすることが求められます。
同じパンを焼くには、毎回違う対応をしている部分もあるのですね。
一生勉強!
これでいいんじゃないか・・・と思っている私です。

今日も雨です

天気図

明日7月7日の予想天気図
福島県が、ちょうど前線帯の真下です。

梅雨前線が、東北地方にかかっています。
今日も朝から雨。
時折強く降って、すでに河川は泥濁りで増水しています。

このまま明日も雨が続くようです。
畑も家の周りも、次第に草が茫々として来ました。
この次晴れたら、草刈り草取りです。

明日は、またパン焼きの木曜日、ご来店いただくにはあいにくのお天気ですが、皆さまのお出でをお待ちしております。
この後、酵母種の最終調整をして、明日に備えます。

一年前酵母の調子が悪くなって苦労したことが、まるでウソのように、この頃至ってご機嫌のいい酵母君です。

明日もおいしいパンが焼けることと思います。

ただ今、校正中

IIDEの編集作業が、何とか終わりました。
ただ今校正をしているところ。

少し手直しをしなくてはならないところがありました。
でも、仕上げは明日にして、今日はもう休みます。

何しろ3時起きでパンを焼いて、配達にも回って、それから先ほどまで編集作業でしたから。
それに、ネット通販に対応して、確認やメールの発信などの作業もありました。

否、もちろん夕食は、ちゃんと時間を取ってゆっくり食べていますよ。
それでも、疲れる時には疲れるのですね。

好きな音楽でも聴きましょうか。

ではでは。

周りを獣たちに囲まれている!

今のところ、目の前に現れてはいません。
先日の熊の気配も、遠のいたままです。

しかし、隣接する集落では熊、猿、猪、鹿、カモシカなどが目撃されており、農作物の被害も出ています。
ライ麦の作付をお願いしている沼ノ平地区の方が、猿がライ麦畑を荒らしに来たと報告してくれました。

ライ麦はノゲが長くてチクチク刺さるので、今までなら猿は手を出さなかったのです。
いよいよライ麦にまで手を出すのは、頭数が増えて食う物が足りなくなって来た証拠じゃないかという話です。

50頭からの猿どもが、一斉に畑に入って行くのだそうで、食べられずに残った作物もめちゃくちゃに踏み荒らされて、見るも無残な光景になってしまうそうです。

そして花火を鳴らしても、ほとんど動じることもなく逃げなくなったとか・・・。
厄介なことになって来ました。

わが藤沢集落は、際どいところでせめぎ合っている状況なのではないかと想像しています。
侵入されたらおしまいだと思っていますから、近隣の状況を聞いてからというもの、にわかに緊張感が高まっています。

何しろこっちは、言ってみれば丸腰ですから、何とか頭と手を使うしかないのですね。
この後十年も過ぎて、人口減少と高齢化がさらに進めば、このあたりは人の住めない場所になってしまうかも知れません。
その時は、もっと街に近いところが最前線になるだけですが・・・。

いずれにしても、呑気に構えているわけには行かなくなりました。

IIDE編集中にて

今日は、大方一日デスクワークでした。
言わずと知れたIIDEの編集です。

尤も、合間にちょくちょく時間を取って外を歩いたり、裏の林に行ったりして体を動かしました。
コンサートのビデオも1本見ましたし、そうそう根を詰めてばかりいたわけではありません。
首が固まってしまいますからね。

ところで今回の編集作業は、Windows10環境になって初めての作業です。
何か不具合が出るかも知れないと心配もしましたが、全くのところ心配は無用でした。
逆に、あまりのスムーズさに感激したくらいです。

古い複合機プリンターのスキャナーも、問題なく作動して表紙の絵を取り込むことが出来ました。
WindowsVista対応の複合機ですが、Windows10でも問題なく動きます。

アップグレード当初はトラブル続きでしたが、すべて解決して今までで一番具合がいいPCになりました。
WindowsXPからパソコンデビューした私ですが、今まででWindows10が一番出来がいいのじゃないかと評価しています。

おかげさまで、編集作業もあと少しのところまで来ました。
それでは、また作業に戻ります。

ひぐらし鳴く

今日は、晴れて暑い一日でした。

このところ、晴れの日と雨の日が交互にやって来るので、作物の成長はとても順調です。
その分、草が茂るのもすごい勢いで、草刈り作業は休みがありません。
家の周りを藪にしておくのは危険ですから、今日も夕方から草刈り作業をやりました。
ついでに裏の林で焚き火をして、獣よけの狼煙を上げました。

林の中では、今年初めて、ひぐらしの声を聴きました。
鳴き声から判断すると、一匹だけのようでした。
何だかとても心細く寂し気に聴こえました。

さて、食工房も営業の一週間が終わり、明日と明後日は定休日です。
その間に、例によってIIDEの編集です。
少なからぬ方が楽しみにしていてくださる「紙版・飯豊の空の下から・・・ 」、早や28号です。

熊出没のニュースの度に思うこと

今年は春も早い頃から、熊出没のニュースを度々見聞きします。
特に最近になって、ほぼ毎日のように、全国のあちらこちらで熊出没があり、人的被害も出ています。

我が家の周辺でも、熊出没の話題は日常茶飯で、今日もどこだかの民家の玄関先に熊が出たと、テレビのニュースで報じられたと、人の話に聞きました。
知人の一人は、近頃、熊は全く人を恐れていないように思えて、とても怖いと言っていました。
実際、熊は人を恐れなくなってしまったのではないか・・・、私もそのように思います。

しかし、そもそも野生動物たちが人を恐れるのだという我々の思い込みは、本当に当たっているのかどうか、少し考え直して見なくてはならないのではないか・・・、そのことを強く思う私です。

本来、人はとても弱い生き物です。
身体的能力という点で見れば、走る、跳ぶ、掴む、持ち上げる、噛む等々、どれ一つ取っても、動物たちに勝るものは無いのですね。
走るということ一つを取っても、スポーツ選手でもなければ、猫にさえ追い付けないでしょう。

それでも人は、文明以前からこの自然界の中で生き延びてきたわけで、その昔、人がどのように獣たちと渡り合って来たか、想像の域を出ないにしても、今こそそれをしっかりと考察して見る必要があるのだろうと思っています。
この自然界の中で、今まで人が優位でいられたのは何故なのだろう、それは一朝一夕に獲得出来たことのか、あるいは長い年月を要したのか、多分後者だろうと私は思います。

我々の先祖が、それこそ何万年、否、何十万年をかけて、獣たちのあるものには攻撃と脅しをもって、あるものには餌付けと飼い慣らしをもって、自分たちの食糧にすることや、良き伴侶として役に立てるということを、まさに延々と続けて来たのでしょう。
そうやって、獣たちが遺伝子レベルで人に対する警戒心や服従心を持つまでに、関係性を築いて来たということなのだと思います。
そのためには、不断の努力が必要であったはずで、怠ればたちまち危険な状況が待ち構えていたに違いありません。
そうなるまでに、一体どれほどの人の命が失われたのか、何人喰われたのか・・・。

そこで狩猟の意味を考えれば、それは単に食糧調達の目的というより、我々の安全保障としての目的の方がより重要だったのではないかと思えます。
狩猟民の常識として、一度人を襲った獣は、必ず仕留めて葬るという掟があるのですが、大変尤もだと思います。
一度人を襲った獣は、人が弱い生き物であることを知ってしまったかも知れないからです。
それを逃してしまえば、子孫の中に人を恐れない個体が出現する可能性があることを、我々の先祖は知っていたのですね。

そうして考えると、今この時代に、あちこちに熊が出没して人を恐れなくなっていることは、実に由々しき一大事に違いないはずですが、どうも私たちは認識不足というか、能天気というか、成す術がないのですね。
そして考えていることも、全く的外れです。

そうあって欲しくないことですが、野生動物と人の関係は、ごく最近、ある一線を越えて崩壊のプロセスに入ったのではないかと、私は思っています。
とても危険な状況が、もう目の前に迫っているのではないか・・・。

つい先日、首都圏の相模原市で熊が出没したと報じられましたが、今後、野生動物の出没は田舎に限られるものではないということを知るべきでしょう。
人が積極的に対応しないでいれば、どこでも獣たちは躊躇なく侵入して来るはずです。

では一体どのように対応するのか・・・。
残念ながら、私には、今一つ良く分かりません。
だから、いろいろな言い伝えなど残っている知識のかけらを拾い集めたり、想像力を働かせたりしながら、試行錯誤するしかないと思っているのです。

もし今、私が若者だったら、狩猟免許の取得と猟銃所持を実現させるでしょう。
しかし野生の生き物たちとの付き合いは、攻撃と脅しが全てではありません。

人に対する畏怖の念を喚起させる手管が、実は沢山あるようなのです。
さらには、畏怖の念どころか感謝の念を抱かせるような、付き合い方も・・・。

人が生きる意味は、実はそのあたりにあるのかも・・・なんて思ったりする私です。

檻罠撤去

あれから3週間が過ぎ、熊を捕獲することが出来ないまま、罠はいったん撤去となりました。
再び出没の痕跡や農作物の被害があれば、もう一度申請しなおして再設置です。

罠がなくなったので、きっとまた出てくるかも・・・。
今日は、また裏の林で火を焚いています。