小麦麺の再開に向けて

以前ご好評いただき、その後中断しているにも関わらず、度々お問い合わせやリクエストをいただいているのが、他ならぬ”小麦麺”です。

小麦の麵なら”うどん”でいいじゃないかと言われそうですが、まあまあそこは少しばかりのこだわりで、そこいらの”うどん”とは違うのだと主張したいがために”小麦麺”と称しております。

以前は、農家さんに作付けしていただいた小麦を原材料にしていましたが、今回初めて、我が食工房の麦畑にて自ら収穫した小麦を使う運びとなりました。
私的には、大変めでたくまた意義深い小麦麺です。

その加工をお願いしに、今日は、少し離れた滝根町という所にある佐藤製麺所さんに、原材料の南部小麦を持って出かけて来ました。
こちらで、精麦、製粉、製麺まで、一手に引き受けてくださるのです。

農家ご用達の大変便利で、そして今や大変貴重な加工所です。
昔は、界隈に何軒かあったと言われる製粉・製麺加工所ですが、麦を作る農家が減るに連れ、ほとんどが店じまいしてしまいました。

今回、製麺適正が良いと言われる南部小麦を持ち込みましたので、出来上がりがとても楽しみです。
また一部を製粉のままもらうようにしましたので、パンも焼いて見ることが出来ます。
こちらも、とても期待しています。

出来上がり次第、発売となりますので、皆さまもどうぞお楽しみにしていてください。

麦畑の近況

麦ラボ

中島第2圃場
一番広い圃場です。ライ麦の指定席になっています。


麦ラボ

中島第2圃場
今年で4回目の作付けになります。
元水田ですが、今では水はけも良くなり、大変良好な畑地になりました。


麦ラボ

中島第4圃場
元水田ですが、昨年から麦畑になり2年目の今年は、格段に土質が良くなりました。


麦ラボ

中島第4圃場
前日雨が上がったばかりですが、土は固まることなく細かくほぐれました。


麦ラボ

馬糞堆肥の山
中島第4、第5、そして今年から新たに追加される第6の3つの圃場合わせて、2トン車6台分を投入します。

9月末頃の種まきに向けて、着実に圃場の整備を進めています。

工程としては、まず前作の残渣の後片付けです。
今年は、どの圃場も麦わらを焼き払いました。
理由は前にも申し上げましたが、混ざり込んで来た他品種及び雑草の淘汰、病虫害の駆逐、野ネズミ等の駆逐が目的です。

その次が施肥です。
元肥として、馬糞堆肥を投入します。
今回は、収穫まで追肥無しで行くつもりなので、ある程度の量を入れます。
効き目の穏やかな有機肥料のみ、化成肥料は使用しません。
また水のたまりやすい部分に、もみ殻燻炭または灰を投入します。

それから耕耘です。
施肥直後に1回、その後雑草の出具合を見て、1回または2回、そして播種直前に1回、繰り返し耕耘します。

今日までに、面積にして半分くらいを整備完了しましたが、気がついたことがあります。
それは、作付けを繰り返す毎に圃場の土質が良くなって来ていることです。

それがよく分かるのは、トラクターで耕耘している時です。
土が軽くて、エンジンにもロータリーにも余計な負担がかかっていないのが、エンジン音を聞いて分かります。

2年目よりは3年目、3年目よりは4年目と、格段に良くなっています。
努力は確実に報われていることが分かって、とてもうれしいです。

もちろんその結果は、作柄にこそ現れていて、年々収穫された麦の品質も向上しています。

パンや商売をしながら、体と時間を二重に使っての麦作りですが、まだまだ到底止める気なんかにはなりません。
百姓4年生進級を目指して、来年の作に向けて最終工程を頑張っています。

通販のご利用、ありがとうございます

昨日、クーポンコードの告知ミスの件をお知らせし、おわびと訂正を申し上げましたが、直後から通販のご注文を次々いただいております。

いやはや、全く申し訳ございませんでした。

そして、沢山の方からのご注文に、この場を借りまして、厚く厚く御礼申し上げます。

ご注文品は、来週以降順次お届けいたしますので、どうぞお楽しみにお待ちください。

クーポンコード告知ミスの件

いつも通販をご利用いただき、まことにありがとうございます。

今回、食工房オンラインストアにて、閲覧時最初に表示される告知ボードにご案内の「コロナに負けない応援クーポン」のクーポンコードの記載が間違っておりましたので、謹んでおわびと訂正を申し上げます。

LNVpMAHokX → LNVpMAHokx

このような初歩的なミスを、3ヶ月近くも気づかず放置していたことに、いささかショックを感じております。

おわびを兼ねまして、再度適用期間を9月末日まで延長させていただきます。

なお、「紙版・飯豊の空の下から・・・ 」の紙面にご案内した方は、最初から正しい記載となっております。

今後とも、食工房の通販のご利用、どうぞよろしくお願いいたします。

ライ麦ごはんの素再開、スペルト小麦全粒粉新発売

ライ麦ごはんの素の販売を再開いたします。
今年のライ麦の収穫が十分ありましたので、以前ご好評いただき、その後もリクエストをいただいておりましたことから、販売を再開することといたしました。

今回ご用意しましたのは、お徳用500g入のみです。
価格は、490円となっております。
通販サイト(食工房オンラインストア)での取り扱いも再開しております。

もう一つは、新発売のお知らせです。
スペルト小麦全粒粉500g入1袋550円にて新発売です。
こちらは、とりあえず店頭販売のみですが、数日中に通販サイトでの販売も開始する予定です。

ご家庭で、パンやお菓子を手づくりされる方におすすめいたします。

以上2品目、画像の準備が間に合いませんが、後日追加いたします。
ご注文はいつでも可能ですので、どうぞよろしくお願いいたします。

明日から営業再開

食工房

フォカッチャ

長い夏季休暇をいただきましたが、明日から営業再開いたします。

休業中、休業をご存じない方がご来店くださる例が数件ありましたが、概ね混乱なく過ぎたものと思っております。

一方、お休みの間に済ませるはずであった農作業は、後半の雨天のおかげで、半分以上やり残してしまいました。

明日は、まずパン焼きからスタートです。
すでに今日のうちから酵母の培養をスタートしています。

粉の計量も先ほど終わらせたところですが、全面的に新麦に切り替わり、ライ麦全粒粉やスペルト小麦全粒粉などを計量する時、何か特別な満足感を味わいつつ仕事をしていました。

そしてデュラム小麦のセモリナ粉の計量も、また一段と特別な感慨がありました。
明日は、大量のフォカッチャをご注文にお応えして焼くことになっています。
日本中探しても、まず見つからない、自家産デュラム小麦のフォカッチャです。

明日は、お昼前から次々とパンが焼き上がります。
全ての品目が焼き上がるのは2時過ぎ頃になりますが、早いものはフォカッチャも含めてお昼前にお求めいただける予定です。

折から、感染急拡大が報じられていますが、店内の感染対策を万全にして皆さまのご来店をお待ちしております。

熊とイノシシと猿の微妙な関係

ここ数ヶ月、猿の出没がありません。
決していなくなってしまったわけではないことは分かっています。

たまに、遠くで追い払いの花火の音がすることもありますし、話も聞こえて来ます。
しかし当藤沢地区にはやって来ません。

かわりにイノシシが勢力を伸ばして来ました。
昨年は川の対岸までだったものが、今年は完全にこちら側まで活動範囲になっています。

イノシシの存在が猿を牽制しているのか・・・?と思っています。

そして、昨日熊の出没が確認されて、今度はイノシシが鳴りを潜めました。
今朝も、もうピッタリと、どこかに行ってしまったのでは・・・?と思うくらい静かです。
耕したばかりの畑にも足跡一つ付きません。(中島第2圃場)

一方、熊も、今朝までのところ動いた証拠を掴めません。
昨日、私たちが気づいて大騒ぎしたことに気づいたはずです。

何しろ、やわらかい土に一歩踏み込んだ途端、足跡が付くと気づいて引き返すくらい用心深いようですから。
しかし、きつい斜面に残した上り下りの跡を発見されたことを悟ったのでしょう。

で、この動きで分かる通り、熊が一頭いると、イノシシも猿も共に敬遠するようですね。
熊もイノシシも猿も、同じものを餌にしているし、さらにイノシシも猿も状況次第で熊の獲物になってしまうこともあり得ますから、嫌な相手であることは確かです。

しかし、イノシシや猿が沢山いるのと、熊が一頭いるのとどっちがいい?と言われてもねぇ・・・。

ちなみに、カモシカも姿を消しています。
ツキノワグマが、カモシカを積極的に襲って獲物にしていることは、すでに幾例か確認されています。

この周辺でも以前、後ろ足にけがをした個体を見かけたこともありますし、片目が潰れた個体も見ています。
獣たちの間で、戦国時代が訪れているのかも知れません。

熊が来た!

一昨日、イノシシの害が本格化し始めたとご報告申し上げた田んぼは、今日、電気柵の設置が始まりました。
聞けば、電気柵の資材は、すでに用意済みであったとのこと、手回しの良い話でまずは一安心です。

それは良かったのですが、昨夜から今朝にかけて、家のすぐ近くの畑に熊がやって来たようです。
我が家からは、道路一本隔てているものの十数メートルほどの距離しかありません。

昨年も侵入された畑なのですが、多分同じ個体ではないかと思っています。
熊のことに詳しい元林業関係者の方に一緒に確認していただいたところ、足跡からして熊に間違いはないだろうとのこと、また足跡のサイズからして体長は1メートルを超えていることは確かだと言います。

住民課に朝一で電話しました。
期待はしていませんでしたが、午後になって担当の方が見えました。
さすがに人家の近くと言われて即応せざるを得なかったか・・・と。

早速明日にも箱罠の手配をすると言い残して帰って行かれました。
尤も、人家の直近に罠を仕掛けるのは危険が伴いますので、必要な距離離れた所に設置するそうです。
果たしてそれでうまくお目当ての獲物を捕らえることが出来るのかどうか分かりませんが、お任せする以外に私たちが出来ることはありません。

それよりも、捕まる捕まらないに関わりなく、自分たちの安全のために出来ることを考えて実行しなくてはなりません。
とは言え、丸腰の私たちに出来ることは、実はほとんどありません。
唯一なすべきことは、敢て危険を冒しても、この場所を熊に譲る気はないということを、熊に伝えることです。
どうやったら熊に分からせることが出来るか、難しいけど何とかしなくてはなりません。

今までだってそうでしたが、尚のこと今夜からは、落ち着いて眠ることは出来なくなりました。

パン焼きの日の早朝未明の頃に起き出すのも、状況次第では命がけです。

とりあえずも、先ずは無事に明日の朝が明けますように。

「紙版・飯豊の空の下から・・・ 」8月号公開

「紙版・飯豊の空の下から・・・ 」2021年8月 葉月号の編集が完了し、Web上にpdfファイルを公開しました。
記事の末尾にある「飯豊の空の下から・・・ 」のバナーをクリックしてご覧ください。

今回の夏期休業中、周期的に雨天となりましたので、否応なく農作業を中断してデスクワークの時間となり、編集が進みました。
ま、それはそれで良かったのです。

ただし、農作業の方は大半やり残すことになりそうです。
どうやら、休業明けまでお天気は思わしくないようです。

もう一週間、休みが欲しい・・・けど、そうも行きません。
あとは9月の種まきまでに、何とか時間をやりくりしてやり遂げなくてはなりません。

ところで、今雨が上がっていて、明日まで曇りで推移するようです。
雨の後は、獣たちが動きます。

明日は、監視カメラに何か映っているのが見られるかも知れません。
イノシシ?熊?

イノシシの害、本格化

獣害対策

すぐ近くの水田です。
日頃の丁寧な手入れを見て知っていますから、この状況を見るのは本当に辛いです。


獣害対策

今すぐ電気柵を回せば、十分間に合うと思いますが、資材コストと手間の大変さをどう判断されるかです。

稲穂の実りが進むにつれ、イノシシの害が本格化しようとしています。
つい先日は、様子を見に来たか・・・程度でしたが、今朝はもう踏み荒らしの後が見て取れるほどです。
一日一日、被害が広がって行くのを見るのは、とても辛いことです。

このあたりの田んぼは、昨年までは何の被害もありませんでした。
ですから、イノシシの侵入への準備が出来ていません。
本当は、他所の被害を参考に、事前の対策を講じておけば良かったのでしょうが、なかなかそうも行かないのが実情です。

家だって、スペルト小麦の畑は、危なく大きな被害を出す一歩手前まで来てましたから。
やはり当面は、電気柵で囲う以外打つ手はなさそうです。

これから麦の種まきの時期までに、全ての圃場を囲い切るだけの資材を準備しなくてはなりません。
正直、大変です。

でも、麦の自家産を続ける気なら、やるしかありません。
否、何としてでも、やるつもりです。

獣害対策

高電圧発生装置本体
ソーラーパネルとバッテリーを組み合わせて、メンテナンスフリーを実現しています。


獣害対策

感電注意の表示は、設置者の義務です。


獣害対策

柵の内側には、かぼちゃが生い茂っています。


獣害対策

こちらはさつまいもです。
かぼちゃもさつまいもも、ツルが伸びて電線に触れないようにしなければなりません。

獣害対策

電気柵の下は、基本的に草を生やしてはいけません。(草が電線に接触すると、漏電する。)
必然的に、いつもきれいになっているので、かえっていいかも知れません。

そして今日は、一ついいこともありました。
自前のデュラム小麦を使って、生パスタをつくりました。
今日の夕食にそれをいただき、得難い満足感を味わいました。

麦ラボ

しっかりとデュラム小麦の味がします。
食感も、悪くありません。
色合いも、いいのじゃないでしょうか。

肝心のお味と食感ですが、味は悪くなかったですが、もっとおいしくなるはずという評価。
食感も同様で、そこはやはり製粉や製麺に技術的な問題がありそうです。

素材のデュラム小麦自体は、これが日本国内で?と驚かれるくらいのものと、自信を深めているところです。

先日機会があって、件の「瀬戸デュール」を使って製麺されたパスタを購入して試食してみました。
残念ながら、うどんの域を脱し切れない味と食感、また色合い、これを広めるのは難しい・・・と思った次第。

家のデュラムを試してもらいたいものです。
会津産パスタ(アイデュラム)を、必ずや実現させたいと、密かにプランを練っています。