7月2日まで

間もなく移転のための休業に入ります。

移転に二ヶ月もかける店なんて、まず無いと思います。
これも苦渋の選択と言うか、いろいろな条件を天秤にかけて、やっとたどり着いた結論です。

もちろん楽しみにしている部分も多くあります。
すべて、自らの性格の成せる業と納得しています。

7月2日、来週の月曜日の営業を以て、この場所での営業を終了します。
9月から、すぐ近所ではありますが、新しい場所で営業再開の予定です。

とは言え、まだほとんどの工程が手付かずの状況です。
今までのことは、仕方がありません。
母を見送るという大事がありましたので。
これからがんばります。

まずは明日のことから。
いつものパン焼きです。
皆さまのご来店をお待ちしております。

初めてのお泊り

昨日は初めて、家族全員で新しい住まいにお泊りしました。
生活全体を移すにはまだまだ準備不足なので、お風呂に入るのと寝るだけで、早朝にまた古巣に戻って来ましたが・・・。

ところで、今回の移転で一つ問題が発生しました。
電話の切替工事が大変込み合っていて、一か月先の7月27日まで待たなければならないことが分かりました。

7月に入ったら生活の本拠を新居に移す予定ですが、これでは電話とファックスとインターネットの利用は、旧宅でしなくてはならないということになります。
通話だけなら、携帯電話に転送も可能ですが、ファックスやインターネット利用は不可能です。
何しろ私、スマホは使っておりませんので。

毎日一回か二回、着信の確認に往復することになります。
ブログ投稿やメール対応のためにも、夜間まで旧宅にいなければならないことも多いでしょう。

「あぁ・・・、何てこった!」

7月中は、連絡不行き届きな状態になると思います。
どうか悪しからずご了解くださいますように。

麦育つ

麦ラボ

高郷町の南部小麦は、もう収穫時期になっていました。


麦ラボ

スペルト小麦です。まだ真っ青です。
すぐ隣がユキチカラですが、スペルトの生育がいかにゆっくりしているかが分かります。


麦ラボ

デュラム小麦です。
やっと色づき始めたところです。
それにしても、見た目が華やか。

作付けをお願いしている農家さんの圃場に、麦の様子を見に行って来ました。

二軒の農家さんとも、この春見た時は肥料の入れ過ぎか早々と倒伏する株がある状態で、先行きが危ぶまれる状況もあったのですが、今日見た限りでは、倒れながらもたくましく育って実の入りも良く、収穫が楽しみな状態になっていました。

思っていたよりずっと良い育ちで、内心これはイケるぞ!と意を強くした次第。
楽しみです。

南部小麦とゆきちからが一番早くて、明日にも刈り取りか・・・?というところ。
デュラム小麦は、もう少し先。
スペルト小麦は、さらに遅れそうです。

南部小麦とゆちきから以外は、今年は種子の確保が主な目的なので、パンになる分は限定的ですが、それでも今から楽しみにしています。
皆さまもご期待くださいね。

そうそう!ライ麦のドライフラワーもいい具合に乾いて来ました。
もうすぐ仕上げて、皆さまに少しずつ差し上げたいと思っています。
こちらもお楽しみに。

畑を育てる

食工房

二週間前に植えたとうもろこしの苗が、たくましく育っています。


食工房

畑を育てる素は、完熟たい肥です。


食工房

トラクターで耕うんしてよく混ぜ込みます。


食工房

小さい圃場に重宝な小型トラクター

作物を育てると言うのは分かりやすいと思いますが、畑を育てるとは何?と思われますか。

農作物は、野生の植物たちとは違って、人が世話を焼き面倒を見てやらないことには、収穫は望めません。
畑はその舞台であり、動物で言うなら家畜を飼う小屋に例えることも出来ます。

さしづめ肥料は餌ですが、餌さえやっていればいいと言うわけには行かないのと同じで、肥料さえ施していればいいと言うわけには行きません。
土という土台があって、必要な養分や水分が湛えられていて、そこに日が当たって雨が降って風が吹いて、そうして作物が育つわけです。

畑は、作物にとって環境です。
その良し悪し次第で、作物の収穫が左右されるのは当然と言えば当然です。

この頃、そのあたりの理屈が実感として理解出来るようになり、畑にいるのが面白くて楽しくて仕方がありません。
だから私には、畑を育てることは作物を育てることと同じに思えるのですね。

そのせいだかどうだか分かりませんが、この頃大体何を植えても上手く行きます。
もちろん、必ずしもそれで経営が成り立つということにはなりませんが。

体力も衰えたこの歳になって、人生にまた一つ大きな楽しみが増えた気がしています。
弱ってなんかいられません!

一つずつ確実に

若い頃は何事につけせっかちな性格だった私、この頃やっと「年の功」とでも言うのでしょうか、何をする時もまず一呼吸おいてからかかることにしています。
そして、いくつものことをやりかけにして次々手を出すことはしないと、厳しく自らを戒めています。
それでも、ついついワサワサと気持ちが騒いで浮足立ってくることもあるのですが・・・。

で、今日は、移転に関する二つの用件を済ませました。
一つは、資金調達のために借り入れをするのですが、その手続きでした。

もう一つは、保健所に行って、新しい場所での営業許可を取るために、いろいろと要件を確認して来ました。

これで、二歩前進ですね。
気がかりが二つ減りましたので、心置きなくパン焼きに専念出来ます。

明日も、皆さまのご来店をお待ちしております。

パンは上々

しばらく現場から遠ざかっていましたが、その間も娘たちががんばって酵母の管理とパン焼きを続けてくれていました。

その甲斐あって、今日のパン焼きは、酵母の調子は絶好調、パンの出来も上々でした。
仕事のスピードも上がっていました。
何だか以前に比べて逞しくなったように見える娘たちの姿が、うれしく思える今日の私でした。

これから移転に向かって、一つずつ丁寧に確実に進めて行こうと思います。
しっかりと家業としての礎を固めたいと思います。
新しい作業場では、もう娘たちが主役ですから。

そして明日は、スコーン焼きです。
道の駅でも、スコーンが売れ始めています。
このところ、毎週20パックのペースで納品しています。

「会津だったら、食工房のスコーンが有名だよね!」と言われるようになるまで、がんばります。

戻って来ました。

この度は、母のことで長い間お暇をいただき、万全な営業が出来ず多くの方にご迷惑をおかけいたしました。
またこの間、多数の方よりあたたかいお見舞いのお言葉をいただきました。
改めてこの場にて、おわびと御礼を申し上げます。
早や一昨日のことになりましたが、葬儀および諸々後片付けを終えて、会津に戻ってまいりました。

その日、いつものように夜行のバス便の予定でしたが、朝一番に大阪地方の地震のニュースが報じられ、バス便の運航が危ぶまれる状況の下、急きょ飛行機で東京に飛ぶルートに変更し、一日早くその日のうちに会津まで帰り着くことが出来ました。

一方この度の地震では、亡くなった方もおられ、また多数の方が怪我をされた様子、加えて今日は追い打ちをかけるように大雨、本当に大変だと思います。
心からお見舞い申し上げます。

さて、すでに昨日から、溜まった仕事の数々にパニックになりそうな私です。
しかし、一つずつ確実に片づけて行くのが一番の早道と、逸る気持ちをなだめなだめ、まあそれでも思った分の7割程度は追い付いているようです。

明日は、平常通りパン焼きをして店を開け、皆さまのご来店をお待ちしております。
先んじて本日、コーヒー焙煎も完了しています。
それでは、本日はこれまで。

母が亡くなりました

早や一昨日のことになりましたが6月9日(土)の午後、初夏の明るい光が差し込む自宅の部屋にて、母が静かに旅立って行きました。
望みどおりに自宅で、家族に見守られながらの最期でした。

火葬場の都合などにより、お葬式は明後日6月13日になります。
そしてこれまでずっと、一人で母を介護して来た妹が大変大きなショックを受けている様子ですので、その後も少しの間こちらに居てやりたいと思っています。
それから、福島に帰って気合を入れます。

今までは、福島にて母のことに気を揉む日々でしたが、今度は高知にて食工房の仕事のことに気を揉んでいます。
まあしかし、これはいたし方ありません。

そのようなわけで、今しばらくの間お暇をいただきたく、皆さまにはご迷惑をおかけいたしますが、どうぞよろしくお願いいたします。

高知に来ています

つい先日は、今月いっぱいは大丈夫・・・と思っていましたが、そこは何しろ高齢のことですから急変もあるのですね。
昨日連絡が入って、とりあえず駆けつける一幕となりました。

口からの飲み食いは最早難しい状況、点滴も受け付けなくなりました。
これ以上は本人も苦しいことばかりが多くなりますので、点滴も止めました。

喉の吸引だけは、窒息の恐れがありますので、最後まで続けなくてはなりませんが・・・。
(これがかなり痛かったり辛かったりするのですが、こればかりは仕方ありません。)

点滴を止めて48時間が過ぎたところ、今のところは意識もありますし意思の疎通も出来ています。
時々、一緒に童謡を歌ったりすることもあります。

しかし先はもうありません。
出来るだけ苦しまずに静かに、旅立って行ってくれることだけを願って見守っています。

ところで、今回は私一人で来ていますので、食工房は営業続行しています。
娘たちが、張り切って自分たちの仕事として引き受けてくれました。

カミさんも、出過ぎないスタンスでそれをサポートしてくれています。
良い経験になると思っています。

明日は、パン焼きです。
皆様のご来店ご利用をお待ちしております。
どうぞよろしくお願いいたします。

今年の畑は、今までに増して良い出来です

食工房

ライ麦の背の高さがひときわ目立つ区画が、我が食工房の農園です。


食工房

初めの頃、難しくてなかなか増やせなかったネギも、この頃はちゃんと翌年へ苗を残せるようになりました。


食工房

昨日植えたばかりのトウモロコシ第一弾
一週間後に第二弾、さらに遅れて第三弾を準備中です。


食工房

カボチャの苗も植えました。
かぼちゃあんぱんまで、あと100日くらいでしょうか。


食工房

この一角は全面トラクターで耕転しています。


食工房

ここはさつまいもです。
無事に活着しています。
青草をたっぷり敷き詰めたのが良かったようです。


麦ラボ

スペルト小麦が開花中
収穫が楽しみです。


食工房

今年のじゃがいもは、今までで最高と言える生育ぶりです。
毎日、毎日、根気強くテントウムシダマシを捕殺したのが良かった!


食工房

きゅうりも無事に活着したようです。
夏には、欠かせない食材ですからね。

私は、畑に出て作業することは、食工房の仕事の一環と考えています。
そしてそれは、他のどんな娯楽よりも楽しくて喜びの多い、リクレーションの側面も持ち合わせています。

はからずも広大な農地を預かることになった今年、農機具も少しずつ中古を探すなどして集めているところです。
件のトラクターは、まだロータリーがありませんが、それとは別に小形のトラクターが、古いものですが当分使用可能な状態で手に入りました。
早速、具合の悪いところを整備して、一昨日から使用しています。

これまでは、機械を使わなくても鍬一本でやれる程度の畑だったので、機械を使わないことに少しこだわってもいました。
しかしこのニ三年で気が付いたことが一つあって、それは蟻がとても増えたということです。

蟻なんか何の害にもならないと思われますか・・・?
どうしてどうして!これがなかなかのクセ者で、植えたばかりの苗を食いちぎったりするのです。
アブラムシを護るなど、他にもいろいろ悪さをすることがありますので、どうしようか・・・と思っていました。

そして、何故こんなに蟻が多くなったのだろうと考えていて、一つ気がつきました。
鍬で耕すだけだと、地下の蟻の巣はほとんどダメージを受けない・・・ってことなんですね。
だからいくらでも繁殖するのです。

例えば年に一回くらい、畑全面を機械で深いところまで一気に高速で耕転すると、蟻の繁殖を抑えられるのではないかと思ったのですね。

それに、鍬一本で半日かかる面積を、10分もあれば完璧に耕せるのですから、浮いた時間に他の部分にいくらでも手をかけることが出来ます。
今年の夏あたりに早速効果が現れるかどうか、結果を待っています。

自然農法も、それはそれでいいのですが、手を抜くためでなく手を尽くす時間を生み出すために、使えるところは機械を使う・・・、これもまた一つの方法ではないでしょうか。
農業は、奥が深くまたとても楽しみの多い仕事だと思っています。