ほど良いお湿り

豪雨に苦しんでいる西日本各地の皆さまには全く申し訳ありませんが、本日当地会津はシトシト降りの雨模様で、ほど良いお湿りをいただきました。
尤も、明日明後日にかけて大雨との予報も出ているのですが、どの程度降るのか分かりません。

それにしても、昨日ライ麦の収穫が出来て、本当に良かった・・・と、胸を撫で下ろしています。
もし、農家さんが何か予定があって、「どうしても今日は作業出来ない!」なんて事情だったら、どうなっていたでしょう。
多分、この次の晴れ間を待つうちに、ひどい状態になって悔やんでも悔やみ切れないほどガッカリしたことでしょう。
農家さんも、気合を入れて万全の態勢で待機してくださっていたからこそ、うまく行ったわけで、一事が万事この心がけが大切なんだな・・・と思い知りました。

さて、明日はまたパン焼きの木曜日です。
毎週毎週同じことの繰り返しではありますが、決して何から何まで同じというわけではありません。
酵母の状態は、夏が近づいて気温が高くなるにつれ少しずつ変化していて、昨年の失敗を思い出すと油断は出来ません。
メンテナンスは、毎回臨機応変な対応をすることが求められます。
同じパンを焼くには、毎回違う対応をしている部分もあるのですね。
一生勉強!
これでいいんじゃないか・・・と思っている私です。

ベストコンディション

ライ麦

千咲原渡部第一圃場のライ麦です。
コンバインにて刈り取り中。


食工房畑

さつまいもは雑草を抑えて一面に茂っています。
収穫が楽しみ!
柚子きんとん丸も楽しみです。


食工房畑

かぼちゃは、ご覧の通りジャングル状態になってしまいました。
どこに実がなっているのか、これでは見つけられません。
やれやれ・・・。

今日も晴天でした。
千咲原の圃場のライ麦は、刈り取り適期になっていました。

それも、この変わりやすいお天気模様の合間に、ベストコンディション。
明日からまた雨続きの予報が出ていましたから、今日以外にチャンスはありません。

午前中いっぱいそして午後3時ころまで待って、畑が十分乾いたところでコンバイン出動!
土埃が立つような状態で、刈り取りには申し分ありませんでした。

麦粒も、大変きれいな肌をしていました。
収量は、およそですが500㎏に達するのではないかと思います。

これで、一年間回りそうです。
めでたし、めでたし!

一方うちの畑も、今年はものすごく旺盛な育ちです。
さつまいも、かぼちゃ、トウモロコシ、いずれも収穫が楽しみです。

その前に、アナグマ君に食べられないよう、しっかり防除しないと・・・。
熊や猪が出動して来るかも知れれないし、油断はしていません。

ライ麦

ライ麦

2016年産 食工房畑のライ麦
刈り遅れたため、粒の状態はあまり良くありません。


ライ麦

天日に当てて乾燥中


ライ麦

左から、1・正常粒 2・穂発芽粒 3・穂発芽初期(麦芽が動き始めていた。) 4・麦角菌汚染粒 5・正常粒

食工房畑のライ麦です。

面積にすれば2坪余、ライ麦の成長の様子を知るために試験的に栽培しています。
今年で3年目です。

こんなことでも、実際にやって見ると、ライ麦に関する理解度は格段に上がります。
文献を調べるにしても、目の前に実物のモデルが有ると無いでは、読み取ることの出来る情報量に雲泥の差が生じます。

おかげさまで、ライ麦だけでなくその他の麦も含めて、信頼に足るデータベースが出来つつあります。
今年は初めて、麦角の実物も目にすることが出来ました。

恐ろしい害毒を持つ麦角ですが、麦や米などイネ科の植物に広く感染する病気です。
ライ麦は特に感染しやすいと言われていますので、以前からずっと気にしています。
業者から仕入れたライ麦粒でさえ、微妙に麦角菌汚染粒ではないかと思える粒が混ざっていたことがあり、目視で選別したあと精米機にかけるなどして使ったこともあります。

食工房が作付けをお願いしている農家では、収穫後籾摺り機にかけています。
ゴムのローラーで揉むように擦ることで、物理的に脆い麦角は擦り潰されて振るい落とされます。
穂発芽粒や未熟粒も、同様に落とすことが出来ます。

また発生そのものを防ぐノウハウもあります。
種子の消毒を兼ねた塩水選や温湯処理、圃場を移して連作を避けるなど、出来ることは何でも試しています。
ただし、農薬の使用は避けています。

生産現場では、この他にも栽培に関する様々な苦労があります。

このようにして収穫されたライ麦を、プンパニッケルや堅焼き黒パンにする仕事が、どれほど喜びの大きい仕事であるか、想像していただけると思います。
同時に、畑で育った命が食べる人の命になるまでの間に立って橋渡ししている、責任の重さも感じながら・・・。


食工房、明日と明後日は定休日です。
お間違えのございませんように。

ありがたい晴天

今日は朝から晴天で、空気もカラッとして乾いていましたから、先日刈り取ったライ麦を脱穀しました。
道具は自分では持っていませんので、近所の友人に貸してもらった足踏み式脱穀機と手回し式の唐箕を使ってやりました。

実の乾燥度が今一つ足りない感じがしていましたので、足踏み式で緩々とやったのは、実を傷めないためには良かったかなと思っています。

脱穀した後、日に当てて乾かしました。
明日もう一度外に出して、日に当てて乾かそうかと思っています。

それで気になるのが千咲原の渡辺圃場のライ麦ですが、電話で確かめたところ、まだ登熟度が達していない感じだということで、刈り取りはもう少し先になる予定だとのことでした。
何しろ小刻みにお天気が変わり、雨もしっかり降りますから、刈り取りに適した乾燥状態が捕まえられるかどうか、気をもむばかりです。
明日、直接圃場に出向いて見てくるつもりです。
麦の出来を心配するのも、パン屋の守備範囲だと思っている私です。

堅焼き黒パン5本

堅焼き黒パン

食工房の看板商品・堅焼き黒パンです。
今日はまた、特別おいしそうに焼けましたので、写真を撮りました。

毎月一度、堅焼き黒パン・大を5本ご注文くださるご常連の方がいらっしゃいます。
今日は、その方のご注文にお応えして、堅焼き黒パンを焼きました。

いつもは、一週間に一度木曜日に焼いていますが、足りなくなりましたので、今日また焼いたというわけです。
このところずっと調子良く焼けているのですが、今日のはまた一段とおいしそうに焼きあがりましたので、後々のために写真を撮っておこうと思い立ち、カメラを持ち出してシャッターを押しました。

モノづくりをしている者にとって、一番うれしいのは、何と言ってもつくったモノの出来が良かった時に決まっています。
そんな時は、気持ちもグンと前向きになりますね。

今日は、自ビールの仕込みもやりました。
パン酵母の調子が良いので、ビールもおいしく出来ることと思います。
一週間後は、ボトリングです。

今シーズン二度目です。
まだもう一回か二回、あるいはそれ以上やるつもりです。

8月に入ったら、少しずつ差し上げようかなと思っています。
どうぞお楽しみに。

自ビール

モルトエキスを煮立てているところ


自ビール

ワォート(ビールの素・これがそのままビールになる)を冷却しているところ。
容器は、パンこねミキサーのボウルです。


自ビール

30℃くらいまで下がったら、酵母を入れます。


自ビール

仕込みタンクに移して、これから一週間かけて発酵させます。
温度が一定していそうな場所に保管しています。

明日にかけて大雨

現在、西日本では大雨が降っています。
この雨域が、今夜遅くから明日日中にかけて、東日本に移動して来る見込みです。

畑のライ麦にとっては、最悪です。

家の畑で試験栽培しているわずかばかりのライ麦ですが、すでに登熟期を過ぎ、一部が穂発芽の状態になっていることを確認していました。
昨日ほぼ一日曇りで降雨を免れ、今日も曇りながら気温が上がり、やっと乾いて来ましたので、これが最後のチャンスだと思い、時間を取って刈り取りしました。
刈り取ったライ麦は、少しずつ束ねて軒下に吊り下げ、とりあえずも雨に濡れないで済む状態になりました。
ヤレヤレ・・・。

何とか間に合って、胸を撫で下ろしているところです。
脱穀は、この次晴れた時にやることになるでしょう。

千咲原の渡辺圃場がどうなっているか、まだ確かめていませんが、今日刈り取ってくれていれば上々、遅くてもこの次の晴れ間には収穫しなくてはなりません。

先日、麦の粒に出会えることは奇跡だと申し上げたその意味を、お分かりいただけるのではないでしょうか。

Windows10に関する記事が読まれているようなので

PC

デスクトップ背景も、2枚のディスプレーにオーバービューで表示しました。
おっと、机の上のゴタゴタはお見逃しのほど・・・。

このブログ(Wordpress)の管理者用画面を見ると、アクセスの多い記事がランキングされています。
それを見ると、このところずっと、「Windows10入れてみました。」というタイトルの記事にアクセスが集中しています。
Windows10への無料アップグレードが、あと1か月足らずで期限切れになることから、皆さまの関心も高いのだと思います。

実のところ自分のための備忘録なので、どの程度皆さまのご参考になるのか・・・、甚だ自信がありません。
Windows10に関する記事は他にもあって、すべてカテゴリー Do it yourself 収まっていますので、よろしかったらご覧ください。

私個人的には、Windowsを使い続けるのなら、早いところWindows10にした方が具合がいいと申し上げたいところです。
しかしPCユーザーは千差万別で、本当は、どのくらいのレベルでPCを使っているのか、リテラシーという言葉で包括される、例えばPCのハードウェアやソフトウェアに対する理解度、また操作や使いこなしに関する熟練度、それらを総合的に評価して、その人がどのレベルのユーザーかによって、セルフサービスでのWindows10への移行を推奨出来るかどうかが決まるのだと思います。

Windows7やWindows8・8.1を使い続けても、それぞれあと数年はサポートが継続されますから、それが切れるころにはPCそのものを買い替える方が得策という場合もあるでしょうし、そうせざるを得ない状況(故障などで)になることもあるでしょう。
あるいは、スマホやタブレットがあるから、あとはPCは要らないと考える人もいるでしょう。
そういう方は、現行のまま使い続けた方がよろしいと思います。

また、私の友人の一人は、さっさとMacに乗り換えて大満足していますから、そういう選択もありです。

自分でやるという場合、やはりある程度の知識と経験はあった方がいいと言うか、必須かも知れません。
Microsoftが言うほど簡単には行かないことは結構ありますから。

私の場合も、いろいろトラブルを克服しなければなりませんでしたが、それでもその後の状況からすれば、Windows10環境の方がずっと仕事がしやすいことは間違いありません。

Windows7上で動いていたアプリは、すべて動いています。
家で一番古くなったデバイス、Canon MP-600 (インクジェット複合機)も、Windows7用のドライバーで、プリンター、スキャナー共に問題なく動作しています。

以上ご参考になれば幸いです。

今日も雨です

天気図

明日7月7日の予想天気図
福島県が、ちょうど前線帯の真下です。

梅雨前線が、東北地方にかかっています。
今日も朝から雨。
時折強く降って、すでに河川は泥濁りで増水しています。

このまま明日も雨が続くようです。
畑も家の周りも、次第に草が茫々として来ました。
この次晴れたら、草刈り草取りです。

明日は、またパン焼きの木曜日、ご来店いただくにはあいにくのお天気ですが、皆さまのお出でをお待ちしております。
この後、酵母種の最終調整をして、明日に備えます。

一年前酵母の調子が悪くなって苦労したことが、まるでウソのように、この頃至ってご機嫌のいい酵母君です。

明日もおいしいパンが焼けることと思います。

梅雨らしいお天気が続きます

今年は、6月から7月にかけて、梅雨らしいジメジメしたお天気が続きます。
ここ数年来干ばつ気味で、植え付けた後の作物に毎日の水やりが欠かせなかったことを思い出しますが、今年は逆に水が足り過ぎと言うか、日照不足と低温を心配しなければならない状況です。

もちろんそれが好都合な作物もあるわけですが、一方心配なのがライ麦です。
小麦の方は、うまい具合に晴れ間を捕らえて収穫が終わりましたが、ライ麦はまだ畑で稔が熟すのを待っているところです。

この時期に雨が多過ぎると、穂の重さに負けて茎が折れ曲がったり、実が穂についたまま発芽する「穂発芽」状態になったり、カビ菌に感染してカビが発生したりします。

中でも恐ろしいのは、麦角菌に感染することで、麦角が発生するととても厄介なことになります。
農薬を使って防ぐことは出来ますが、それはしたくありませんので、あとは天に祈るだけです。

こんな風に、その年その年の作柄を心配するようになると、今まで当たり前のように使っていた小麦粉の貴重さに目を開かせられる思いです。
以前なら、業者に発注すれば材料が届いて、そこからパン造りが始まるという仕組みに何の疑いも持ちませんでしたが、実はそれは大変な苦労の結果であることが分かりました。

お天気の移り変わりは自然の営みなのですから、人間の思うようにはならないことは、とうに分かり切っているはずです。
それでも私たちは、身勝手に一喜一憂するのですね。

そうではなくて、自然の営みにうまく合わせて行くことが、本当の智恵であり賢さだと思います。
ですから、地元で育った小麦やライ麦を見る時、いつも大げさでなく「奇跡だ!」と思います。
梅雨らしい空模様の下、ここしばらくライ麦の無事を毎日天に祈る私です。

南部小麦です。

南部小麦

千咲原・渡辺第二圃場・2016年産、南部小麦
外見上は、グルテン度が高くないように見えますが、実際がどの程度か使ってみるまで分かりません。
それより大切なのは、風味です。


南部小麦

脱穀した後の麦殻です。赤っぽい色が特徴です。
食工房の店頭にディスプレーしてありますので、ご来店の折にご覧ください。

先日、千咲原の渡辺第二圃場の南部小麦が収穫されました。

大変具合良く、梅雨の晴れ間を縫って作業することが出来、刈り取り時の水分量も15%でベストタイミングでした。
粒張りも上々で、とても楽しみです。

この後、米用の籾摺り機にかけて、残っている麦殻や小さなゴミや異物を取り除いた後、残留放射能検査を経て入荷となります。

収量も300㎏近くありそうだということで、小麦麺もまた復活したいと思っています。

それからもう一つは、篩を通した自家製粉でパンを焼くことです。
農家の自給自足パンで試したのと同じ手法です。

南部小麦は、いかにも小麦らしい風味が特長ですから、パンでも麺でもその風味を生かしたいですね。
飯豊山食パンも、一段と風味が良くなることでしょう。

夏は、麦が旬です。
パンがおいしいのは、本当は夏です。

どうぞお楽しみに。