月別アーカイブ: 2019年7月

雨が続きます

今度は九州の西の方で大雨で避難勧告だとか。
このところ、雨の度にどこかで災害発生、避難騒ぎになります。

こちら東北会津では、いまのところまだそこまでの豪雨に見舞われていませんが、それにしてもよく降ります。
そろそろ梅雨明けも近づく頃ですが、その頃に東北で豪雨という例は少なくないので、油断は出来ません。

我が集落では、すでにお知らせしたとおり大規模な山崩れが発生していて、今、現場の調査が行われているところです。
もし今後大雨があれば、さらに山崩れが広がる恐れもあります。

現場には監視カメラやGPSセンサー、地滑りセンサーなどによる、24時間監視体制が敷かれています。
まあまず人家に被害が及ぶことは、考える必要が無い状況ですが、道路の通行には支障が発生するかも知れません。

とりあえず明日は、曇りくらいまで回復するようですが、その後また雨模様の予報になっています。
しかしお天気に文句を言っても仕方がないことで、際どいタイミングで麦の収穫が終わっていたことに、心の底から安堵する私です。

今日は、ライ麦とスペルト小麦の食味テストをするために、先ずライ麦を製粉しました。
追って間もなく、スペルト小麦も製粉します。
製粉した後3週間ほどシーズニングをして、それからパン焼きです。

8月の初めには、定番品のパンのいくつかを自家生産のライ麦とスペルト小麦のバージョンにして、一度店頭にお目見えさせようと思っています。
皆さまにも味を見ていただきたいと思っています。

今日製粉したライ麦から上がって来る香りを嗅ぎながら、「うん、これは悪くないゾ!」と確信しましたから、おいしいパンになってくれることと期待しています。

麦は、一旦雪室へ

我が山都町には、その名も「雪室」という農産物低温貯蔵施設があります。
その名の通り、降雪期に500トンに及ぶ雪を貯蔵して、それが融けるまでの間冷媒として使います。
夏の間はさすがに間に合いませんので、電力によって冷却します。

町の農家は、ここを積極的に活用して、米やそばなどの品質維持を図っています。
私も、収穫した麦を雪室にあずけることにしました。

何しろ収穫直後に暑い夏が来るのですから、虫による食害やカビの発生、そうでなくても品質は劣化しやすいのです。
そこで、10月を過ぎて気温が十分下がって来るまで雪室に置いて、必要な量だけその時々に出庫することにしました。

利用料は、米を30kg入れるクラフト紙の袋単位で1袋3円/日(6月1日~10月31日)です。
そんなに高くもなく、品質保持のためなら納得出来るコストです。

今日は、ライ麦8袋とスペルト小麦11袋を入庫して来ました。
その他手元に少し残してありますので、こちらは食味テストをするために使う予定です。

そしてこの夏を過ぎる頃から、食工房自家生産の麦を使ったパンが、定番品としてラインアップされることになります。
どうぞお楽しみにお待ちください。

さてそれはそれとして、明日もまたパンを焼きます。
幾人かの方から、ご注文もいただいています。

お天気はあいにくの雨のようですが、皆さまのご来店をお待ちしています。

雨模様の下、野菜が育ちます

麦刈りも終わって一安心のところに、ザーザーと雨が降ります。
全くのところ冷や冷やものの一ヶ月近くでしたが、その雨のおかげで野菜は本当に良く育っています。
日照不足では・・・と思いますが、会津では案外日差しもあったってことなのですね。
まあ、麦がセーフだったのですから、それもまた不思議なことではありません。

このところ家庭菜園では、きゅうりが成り始めたと思ったら、たちまち食べ切れないほどのラッシュです。
なすも近いうちに次々実が大きくなります。
いんげんも間もなく食べ頃になり、それからしばらくの間楽しめます。

高野では土が合わないのか、一向に実が入らなかった枝豆も、今年初めて自家製のものを食べられそうです。

そしてとうもろこしが素晴らしい成長ぶりです。
今年は水がたっぷりかかっていますから、丈も伸びて今までにちょっとないくらい立派です。
実も成り始めていますから、獣にやられないように囲わなくてはなりません。

食工房の作業場の窓を開ければ、これらの野菜たちの成長の姿を目の前に見ることが出来ます。

そうやって元気を出しながら、今日もパンを焼いていました。
そのうち、皆さまにおすそ分けが出来るようになればいいなと、上の娘が毎日毎日丹精しています。

明日は、またパンを

スペルト小麦

小麦丸

二日間の定休日が終わり、明日はまたパンを焼きます。

この二日間、麦、麦また麦でした。
刈り取り、脱穀、乾燥、精麦、製粉・・・。
すべてパンに通じる道筋、一つ一つが大切な工程です。

そしてもう一つが酵母です。
こちらは、室内でいつも静かに仕事しています。
世話をする私たちのコンディションに敏感に反応しますので、畑の麦以上に気が抜けません。

明日は、この二つが出会ってパン生地になります。
そして最後に、オーブンで焼かれてパンになります。

長い物語の最終章みたいな時間です。
あるいは卒業式・・・。
有終の美を飾れるよう、最後まで手を尽くすのが私たちの役目です。

そしてその先があります。
そうです!皆さまのお手元に届き、食卓に並びお口に運ばれるまで、この物語は続きます。
そこで皆さまに満足していただけたら、この物語は完結です。

そしてまた秋、私は一粒の麦の種を播いて、新たな物語を始めるというわけです。

お天気が味方に

麦ラボ

1人で20人分の仕事をするコンバイン。
ものすごい埃が舞うので、マスクは必須。
藁を切り刻んで排出するカッターが付いていましたが、スペルト小麦の藁は特別硬くしかも少し湿っていたため、刻むことが出来ませんでした。

今日は、曇り空の一日になるとの予報でしたが、午前中は晴れ間があり日差しもありました。
気温も上がり、麦畑は昨日に比べて格段に乾燥していました。

明日以降また不安定でその先はしばらく雨がち、しかも台風の影響もありそうとのこと、今日を逃したらスペルト小麦を刈るチャンスはもう無いということで、午後から刈り取り作業にかかりました。

実のところ午前中は、機械(コンバイン)の掃除に手を焼いていました。

昨日までライ麦の脱穀作業でしたから、機械の中はライ麦のノゲや空になった穂や茎などがギッチリ詰まっていました。
マニュアルを見ながら外せるパーツはすべて外して、空気圧で詰まったゴミを吹き飛ばしました。

これを徹底的にやらないと、機械の調子も悪くなりますし、残っているライ麦粒が後に作業するスペルト小麦に混ざってしまいます。
種類の違う穀物を幾つも作るのは、実は見えないところで大変な手間がかかるのです。

たいていの米農家さんはそれが嫌で、モチ米でさえ敬遠するほどです。
麦なんかとんでもない!のですね。

うちは米は作りませんので麦だけですが、種類の違う麦を3種類以上作付けしていますから、手間のかかる機械の清掃を最低3回やらなくてはならないというわけです。
でも、手で刈って足踏み脱穀機で脱穀して唐箕で選別していた昔のことを思えば、はるかに楽で効率的なのですから、掃除に時間がかかるくらいで文句を言っていたらどうにもなりません。

それに、そうやって頻繁に機械の中を開けるので、不具合があればすぐに発見することも出来ます。
結果的には、調子良く動いてしかも寿命も延びることになります。

さて、整備も終わったコンバインを圃場に移動して作業開始しました。
刈りながら同時に脱穀もしてしまうコンバインという機械は、まったく凄いですね。

その作業の速さに感激しましたが、ふと見ると取り込んでいるはずの麦粒が大量にこぼれています。
コンバインが走行した後ろには、まるでわざわざ種まきしたように麦がバラまかれているではありませんか!
驚くやらガッカリするやらで、頭を抱えてしまいました。

ところが、上の娘の「まるで底が抜けているみたいだね~」の一言に、我に返りました。
そう言えば・・・、下回りを点検して目が点になりました。
清掃のために開けた蓋が、二箇所閉まっていないではありませんか!

実はこれを閉める前に昼食に呼ばれて、あとに回したのがいけませんでした。
忘れちゃうんですよ。
これが・・・、歳なんですね。

その蓋をしっかり閉めて作業再開。
あとは問題なくあっという間に、圃場に残っていた麦は一本残らず無くなりました。

そして後片付けも終わった夕方になって雨が降り出すという、全く際どいタイミングでした。
でも終わっていて良かった!
今日は、お天気が味方してくれました。

明日と明後日は、定休日です

食工房の営業の一週間がまた終わりました。
今週も、多くの皆さまのご来店とご愛顧に、改めて感謝を申し上げます。

毎度申し上げておりますが、明日と明後日は定休日となっております。
お間違えのございませんよう、よろしくお願いいたします。

本日は、畑に残っていたライ麦の脱穀が終わり、乾燥機に入れることが出来ました。
中島第一圃場のライ麦は、第二圃場に比べてずっと状態が良く、これは主に土壌の違いによるものですが、収量も面積割にすれば2倍近くにもなっていそうです。

来年の種用のライ麦は、第一圃場のものからさらに状態の良いものを選別して使うことにしました。
種子用は機械乾燥にかけず、天日に当てて自然乾燥させた後、目視で一粒一粒選別します。

選別が終わったら、虫が付いたりしないよう、またエネルギーの消耗を少なくするため、冷蔵庫にて保存します。
重量にして5kgもあれば足りますが、一応10kgくらい用意します。

今日はその分を取り分けて、あとは乾燥機に入れました。
正確に計量していませんが、120kgは下らないと思います。
面積は第二圃場より少なくても、収量は逆に多いくらいです。

これでもうあとはスペルト小麦だけになりました。
明日、コンバインを稼働させて刈り取り脱穀を一気に終わらせる予定です。

ライ麦100kgの喜び

先日脱穀した中島第二圃場のライ麦、本日乾燥機にて水分量12%まで乾燥させ、これでやっと保存と使用に堪える原穀に仕上がりました。

混ざっていたゴミやほこりが取り除かれ、きれいになったライ麦が米30kg用の紙袋に4つ半。
ライ麦の場合1袋に25kgしか入りませんので、合計100kgと少々。

しかし今日はそれを見て、本当に心の底からうれしかったですね。
何だか、胸の奥に込み上げて来るものを、そうです・・・大きな喜びを感じました。

さあ、あとはパン屋の仕事です。
近いうちに精麦、製粉と進めて、試食のパンを焼くことになります。
実際に自家生産のライ麦に切り替わるのは、手持ちのライ麦全粒粉を使い切るまで、もう少し先になります。

ちなみに中島第一圃場のライ麦が、まだ畑で脱穀を待っています。
こちらも100kg近くあると思いますので、すべて仕上がった暁には、200kgのライ麦が確保されることになります。

一年間の使用量には、まだ足りないかも知れません。
でも、これはもう掛け値なしにうれしい!

来年は一年間に足りる量を・・・、もう今から計画を練っています。

大麦コーヒー、オンラインストア でも販売開始

大麦コーヒー

大麦コーヒー 200g(コーヒーカップ40杯分) 1200円

試飲販売ですっかりご好評をいただいている大麦コーヒー、いよいよ満を持してオンラインストア でも販売を開始いたしました。
焙煎度合いの細かい所を詰めて、ほど良い苦みと濃厚な風味を求めていましたが、納得の行くラインが決まりました。

私、かれこれ一ヶ月以上、毎日2回のコーヒータイムのうちの1回をこの大麦コーヒーにしていますが、もうすっかり大麦コーヒーがお気に入りです。
コーヒーのイミテーションなんかじゃなく、これはもう別の嗜好品として私の中では地位を獲得しています。
そして健康的で滋養成分豊富な飲み物なのですから、もう手離せません。

皆さまにも、ぜひお試しいただきたいと思っています。
よりお手軽にご購入いただけるよう、オンラインストア でも販売を開始いたします。
どうぞよろしくお願いいたします。

明日もパンを焼きます

明日は、いつもの土曜のパン焼きです。
そして時々新しい試みをするのも、土曜日のパン焼きのことが多いのですね。

明日は、デュラム小麦の粉を少し残してあったものを使って、それにラードを入れて、少し甘みをつけたパンを焼いてみようと思っています。
食事でもおやつでも、どちらでもおいしく召し上がれるよう、大きさや形も幾通りか試してみます。

店頭にて試食を出しますので、ぜひご来店ください。
大麦コーヒーも用意して、皆さまのお越しをお待ちしております。

ライ麦の脱穀、出来ました

麦ラボ

コンバインの刈り取り機能は使用せず、脱穀機部分のみを動かしました。
自走するので、作業する場所の間近まで寄せながら進められます。


麦ラボ

2019年産中島第二圃場のライ麦です。
この後、乾燥機に入れて水分調節しながら、ゴミも飛ばします。
それから精麦機にかけてクリーニングしてから製粉です。

やりました!
早朝3時からお昼までパン焼き仕事をして、昼食の後、速攻で圃場に機械を移動して脱穀作業にかかりました。

いつ雨が降り出すかもしれない空模様の下、先に刈り取りをした第二圃場の分のライ麦は、脱穀作業が終わりました。

今年は、やはり雨のせいで品質が良いとは言えない収穫になったのが、ちょっと残念と言うか悔しいところです。
土壌も準備不足で、質的に十分ではありませんでしたから、この結果はその割にしたらまあまあではないかと思います。
来シーズンは、もっとずっと良い出来にしたいと意気込んでいます。

それにしても、一粒の麦の種からパンになってお皿の上に乗るまでの道のりの遠さを、改めて思い知りますね。
もう本当に、霞がかかって見えないほど遠い・・・。
これが機械力も何もない昔のことなら、その苦労は如何ばかりか・・・。

今日、疲れ切った体でそのことを考えていたら、頭の中にありありと想い浮かぶのですね。
昔の人は、命を養う食べ物を手に入れるために、逆に命をすり減らす毎日だったのだろうと。
だから、長生きなんか出来なかった・・・。
でもその代わり、中身の濃い日々だったろうとも。

ちなみに、今日のパンも良かったんですよ。
心の底から、皆さんに食べていただきたい!と、そう思っています。

そして今日の、この中身の濃い一日を過ごせたことに、沸々と感謝の気持ちが湧いて来る私です。
今夜は、多分死んだように眠れるでしょう。