つい先日、同じ喜多方市内高郷町の農家さんが訪ねて来られ、大麦を作っているのだがパン屋さんで使い道はありませんか?と、大麦を粉に挽いたものを差し出されました。
小麦、ライ麦、燕麦(オートミール)と使いこなして来た食工房ですが、大麦だけは未経験でした。
しかし興味は以前からあって、実物が向こうからやって来るという計らいに、気持ちはググッと前のめりになる私でした。
で、今日のパン焼きで早速試してみたというわけです。
大麦は、小麦以外の他の麦と同じくグルテンが含まれていないので、水を加えてこねてもパン生地のようにまとまりません。
やはり、小麦をベースにその中に10~30%くらいまでの範囲で混ぜて使うことになります。
今日は、20%混入で食パンとピストーラを試しました。
とにかく食パンを焼いて見れば、粉の性質はほぼ完全につかめるのです。
ちなみに食工房のライ麦入り角食パンの場合で10%。
この割合ならまず失敗はないと思えましたので、敢て20%に挑戦しました。
結果、ピストーラスタイルなら問題なし。
角食パンの方は、今一つ生地の伸びが及ばず、角食パンになりませんでした。
さてそこで風味の方ですが、20%混入した割には大人しい・・・。
もう少し特徴のある風味を期待していましたが、今一つ。
これは、精麦度合が高めで、表皮と胚芽などが取り除かれていたためだと思われます。
もう少し精麦度合を下げて玄麦に近くすれば、大麦の特徴が出て来ると思います。
今日の大麦パンは、それでもほんのり甘みを感じるマイルドな風味で、ご飯のように食べられるかも知れないと思いました。
これから引き続き試作を重ねて、大麦のパンや焼き菓子を開発して行くつもりです。