月別アーカイブ: 2016年11月

シュトレンの支度

シュトレン

小麦粉は二種類使います。
生地は、二段階で捏ね上げます。
間違えないように、番号を振っています


シュトレン

後生地用の粉には、砂糖とシュトレンスパイスを混ぜておきます。


シュトレン

これだけのバターを生地の中に練り込みます。


シュトレン

レーズンと文旦ピール、ミックスナッツにラム酒とバニラオイルを振り入れて混ぜ、一晩寝かせます。
食工房では、長期漬け込みはしていません。

今日はパン焼き、いい出来でした。
明日はシュトレンです。

酵母の培養は、二日連続は作業スケジュール上難しいので、明日のシュトレンには、今日パン焼きに使った酵母をそのまま使います。
と言っても、管理の方法があるわけで、全くそのままでは過熟になってしまい使えません。
パン生地をこねた後、酵母は急冷して冷蔵庫で保管します。
そして、頃合いを見て糖分を補給します。
明日の朝まで十分力が残っているよう、調整するわけです。

そしてシュトレンは材料の構成が大変複雑なので、今日のうちに全ての材料の計量と下ごしらえを済ませておきます。
周到に準備しておいて明日は、早朝6時から焼き上げまで、7時間くらいノンストップの作業になります。

でも、楽しい仕事でもあるのです。
何しろ完成度の高い焼き菓子ですから、それに取り組めることが先ず面白い。
そして、出来上がった時の達成感が、これまた他のものでは味わえない大きなものがあるということですね。
明日も、54本です。

スコーンのひみつ

スコーン

100%すべて腹が割れます。


スコーン

上面には何も塗っていません。

スコーンの風味と食感が断然良くなりました。
今日は少し詳しくお伝えします。

食工房のスコーンは、生地をこねる時は会津中央乳業の低温殺菌牛乳「会津のべこの乳」を使っています。
今まで、牛乳100%よりも少し水を加えた方が膨らみが良かったので、20%くらい水を加えていました。
以後、疑うことなく水を足していました。

最近になって、スコーンがうまく焼けている理由をいろいろと検証しているうちに、レシピ、下ごしらえ、生地こね、成形、焼き上げ、それぞれの中にいくつもの要因があることが分かりました。
そしてその中で、牛乳100%にした方がもっと良くなるのじゃないかと、推測するに至ったわけです。
水を足した方が良かったのは他に原因があって、それは今では解決しているので、きっと牛乳100%の方が良い結果が出るに違いないと思い、それを試したのが先日のことでした。

推測通り、カサが上がり風味も焼き色も良くなりました。
うれしいことに、今までのレシピで75個が規定でしたが、80個取れるようにもなりました。

すぐにも価格に反映・・・と言いたいところですが、牛乳の使用量が増えていますので、差し引きすれば左程の得になったわけではありません。
風味と食感が良くなったことをプラスと受け止めていただいて、価格は現行のままとさせていただきます。

話しは戻りますが、食工房スコーンの風味と食感を決定づけているいくつかの要因のうち最重要なものは、膨張剤としてベーキングパウダーではなく重曹と中和剤としてリンゴ酢を使用すること、もう一つは、バターを溶かさずに粉に均一に切り混ぜるために高速大型のフードプロセサーを導入していること、この二つです。

また生地をこねたり成形する作業中は、とにかく生地が温まらないように室温を下げること、また夏は結露に注意することです。
そのためには、可能な限り手早く時間をかけずに、いかに短時間のうちにオーブンに入れられるか、その一点にかかっています。
何しろ重曹とリンゴ酢は、合わせた瞬間から反応が始まっています。

それでも、生地はしっかりとよく捏ねます。
捏ね上げた生地は、結構硬めです。(冷たいこともあって、パン生地よりもずっと硬い)

以前に比べればずい分手早くなったと思っていますが、今でもたとえ一秒でも詰められるところがないか、体や手足の動きを厳密にチェックしています。

そしてもう一つ簡単な理屈ですが、とても大切なことをお伝えします。
抜き型で抜いたスコーンを天板に並べる時、なるべく間隔を詰めることです。

もちろん接触してしまったらアウトですが。
焼き上がった状態で、少しでも隙間が維持されていればOK 。

そして高温で一気に焼き上げます。
10分くらい。
まず間違いなく100%腹が割れます。

以上、ご自分でスコーンを焼いている方、参考になりましたでしょうか。

そして皆さま、食工房のスコーンを改めて一目おいていただければ、幸甚至極に存じます。

堅焼き黒パン・特大

堅焼き黒パン

堅焼き黒パン・特大
38cm×13cm 高さ10cm (およそのサイズ)
食パン3斤分くらいの食べ応えがあります。


堅焼き黒パン

比較のために・・・ 堅焼き黒パン・大
これでも十分大きいパンなのですが、小さく見えてしまいます。

このところ、パンの出来が回を重ねるごとに良くなって来ています。
これは、酵母の発酵の状態とパン生地の状態がいい具合だということを表しています。

先日、パンでも小さな工夫を積み重ねていて、少し成果が出そうだということを書きました。
まだもう一押し頑張らなくてはなりませんが、良い結果が出つつあると思っています。
近いうちに詳しいご報告が出来ると思っています。

今日の堅焼き黒パンのそれも特大サイズは、とても良い出来だったので、写真を撮りました。
大きさや質感を上手に伝えるには、カメラも腕前も共に不足ですが、まあそのあたりは想像力を逞しくしてご覧ください。
しかし麦芽の香りまでは、どうやってもお伝えする手段は、実物を前にしていただくより他ありません。

この堅焼き黒パンは、食工房始まって以来のこだわりのメニューです。
自分たちでも、一番よく食べるパンですし、風味や食感には納得と自信もあります。
特大サイズは、その大きさの効果もあって、満足度は最高です。

そしてこれまでにも何度かおすすめしていますが、納豆と一緒に食べられるパンは、この堅焼き黒パン以外にありません。
スライスした堅焼き黒パンに粗挽きマスタードを塗って、ネギと醤油で和えた納豆を乗せて食べる!イケますよ。

そしてまた、スープがおいしくなるパン、これも堅焼き黒パンの特長です。
焼き立てはもちろんおいしい。日にちを経過してさらにおいしい。堅焼き黒パンは日持ちします。(製造日より常温で9日間)

堅焼き黒パン、お試しください!

甘酸系3種、深炒りを試す

食工房の自家焙煎コーヒー

インド トリシューラSC-01 シティーロースト


食工房の自家焙煎コーヒー

東ティモール レテフォホ10マリアーノ シティーロースト


食工房の自家焙煎コーヒー

エチオピア モカ イルガチェフェG1 ナチュラル シティーロースト

甘酸系とは、この際便宜上造語したものですから、ここだけで通用するものと思ってください。
甘い香りと酸味に特徴があるコーヒー豆、つまりエチオピア モカ・イルガチェフェG1ナチュラル、東ティモール レテフォホ10マリアーノ、インド トリシューラSC-01、これらのことを指します。

この甘酸系3種は、特徴を生かすにはミディアムローストが身上と思っていましたが、深炒りも決して悪くないどころか、なかなかいいということが分かりました。
先日、インドの豆が入荷した折、お客さまのリクエストにお応えしてやや深炒りのシティーローストをやってみたところ、ちょっと思いがけないほどいい感じだったので、今日は3種類すべてを深めに炒ってみました。

酸味が切れて香りが高く、かと言って風味の特徴も残っています。
フルーツのような甘い香りはなくなりますが、代わってローストナッツのような香りが出ています。
3種それぞれ微妙に違う個性で、また楽しみの幅が広がりました。

さて今後、複数の銘柄に複数のローストで対応するとなると、すべての銘柄のすべてのローストを常備することは到底不可能ですから、ご注文にお応えして用意するようにしたいと思います。
焙煎は、ほぼ週一回(場合によって追加することもあり)なので、ご来店される時は一週間程度前にご連絡ください。
発送の場合は、ご注文いただいてから一週間程度お時間をいただきます。

食工房の自家焙煎コーヒーをよろしくお願いいたします。

うれしいご注文

昨日と今日続けて、うれしいご注文をいただきました。
昨日は、ご来店くださった方からメールで、店頭で試食されたシュトレンが想像していたよりおいしかったと、ご予約のお申込みでした。
そして今日は、昨年ギフトでいただいたシュトレンがとてもおいしかったので、今年はご自分もシュトレンをギフトに・・・と、5軒のご依頼先用とご自宅用合わせて7個のご注文のお電話が。

このように、予定していなかったけれど、おいしかったのでとご注文くださること、そして贈られた方が今度はご自分の贈るものとして選んでくださること、どちらも二重にうれしい出来事です。

前にも申し上げましたが、ギフトに使っていただけるということは、贈る方と贈られる方の両方に喜ばれることなのですね。
単に物が売れることには尽きない深い意味と大きな喜びがあるわけです。

今年も、準備怠りなく、心を込めて一個一個製造に当たっています。
どんなに忙しくても、やっぱりこの仕事は止められません。
多くの皆さまに、あらためて感謝の気持ちを込めつつ・・・。

シュトレン、2回目を焼き終えてホッと一息

シュトレンの2回目を焼きました。
今日も54個でした。
昨日、夕方に計量と下準備、今日は生地こねから焼き上げ冷却、バター浴とグラニュー糖付けまでやって終わりました。

冷却中の数時間、急なご注文でスコーン5個入り70パック分の仕込みを。
ロボクープ(高速フードプロセサー)でバター切りをやりました。

明日は、シュトレンの表面に粉糖を塗り付けて仕上げ、落ち着かせている間にスコーン焼きです。
こんな具合で、今週はクッキーの製造が出来ません。
どんどん在庫切れになって行きます。
焦ります。

そうそう!そのスコーンですが、先日の一工夫にさらに一押し徹底して、グンと食感が良くなりました。
どなたでもわかるくらい変わったと思います。

スコーンは、パサパサ、ポロポロして嫌だとおっしゃる方、食工房のスコーンをぜひお試しください。
きっと納得していただけます。

と言うわけで、と言うか何だか分かりませんが、あんまり忙し過ぎてもうイケません。
脱力です。
あとは、明日のココロだァ!

Windows10の記事が読まれているようです

このブログのカテゴリー”Do it yourself”の中にまとめてある、Windows10に関する記事が多数閲覧されているようです。
古いPCでもWindows10が動くというのは、Windows10がそれだけ融通の利くOSだという証拠です。
それを実証しているところが、皆さまの興味を引くのでしょうね。
移行時には、複数のトラブルもありましたが、現在は問題はほぼすべて解決済みで、PCの中の問題に頭を悩ますことはほとんどなくなりました。
最近は、OSが何であるか・・・ということも考えなくなりました。
Windows10で全く何の不満もないし、仕事も順調にこなせます。
セキュリティーも、わざわざ別なソフトを使うこともありません。
敢えて取り上げるとすれば、Windows10は変化し進化するOSだということでしょうか。
この一年余りの間にも、大きなアップグレードが二つあり、当初のWindows10とは別物と考えても良いくらい機能の更新が進んでいます。
Microsoftが好きじゃないとか気に入らないという人はともかく、Windows10は今までのWindowsの中では一番ありがたいOSです。
断然Good!です。
例えばXPマシン(Vistaダウングレードバージョン程度以上)で、Windows10の最新アプリを使えますし、Windows7対応のデバイスを、Windows7用のドライバーで問題なく動かせたりするのですから。
現在Windows7またはWindows8で、無料アップグレードを見送ってチャンスを逃した方、惜しかったですね!
でも、まだ無料で移行出来る裏技があるみたいですよ。
私が、保証は出来ませんが・・・。
でも、ある程度のスキルがないと出来ませんので、ここでは具体的な方法は申し上げません。
やって見たい方は、ご自分で検索して見つけてくださいね。

作業場は、天国

夏は灼熱地獄のオーブン前、これからしばらくの間は天国です。
パンの作業中は、上着は脱いでシャツ1枚です。
暖かくて、体も良く動きます。

トイレに行く時だけは、コールドショックに耐えなくてはなりませんが、上着一枚羽織って行けばまず大丈夫です。
それにしても、外で働いている人に申し訳ないような、ありがたい環境です。
しかしこれも、人間の都合というよりもすべてパン生地のためなんですけどね。

そして今日も、おかげさまでおいしいパンが焼けました。
寒さの中をお出でくださったお客さまもあり、焼き立てのパンを買っていただくことが出来ました。
改めて、ご来店御礼申し上げます。

あとは。お茶飲んで休みます。

寒い一日でした

ほぼ予報通り、地面が白くなることはありませんでしたが、雪がちらつきました。
それより何より、風が恐ろしく冷たく感じられました。
庭のイチョウの葉は、未だ黄色くなっていないのに・・・。
この後も明日の朝まで、大荒れの冬の嵐のようです。

食工房では、明日のパン焼きに備えて、酵母の仕込みに余念がありません。
この前、パン焼きでも小さな工夫を積み重ねているというお話をしましたが、早速反応がありました。
曰く「今頃の季節は、パンがしっとり焼けるのでしょうか・・・。」と。

そうです・・・。
でも、季節のせいばかりじゃないのですよ。
一つの狙いがあって、それが功を奏したということなのです。
まだまだ途上なのでタネ明かしはしませんが、いずれ詳しくお伝えしたいと思います。

まずは、明日のパンを万全に焼き上げることに集中しなくてはいけませんね。
お天気の方は荒れ模様かも知れませんが、おいしいパンを焼いてご来店をお待ちしております。